手軽に始めよう!節税対策

節税対策(3)ふるさと納税をして節税

2020年10月16日 更新
段ボールに入った野菜と果物

「ふるさと納税」は、都道府県や市町村といった自治体に対する寄付金制度の一つ。ワンストップ特例制度を利用すれば確定申告の必要もなく、簡単に控除が受けられます。

「ふるさと納税」を活用して節税&返礼品をゲット!

ふるさと納税とは…

自治体に寄付をすると、所得税や住民税が軽減されたり、寄付先の自治体からさまざまな返礼品がもらえたりする制度です。名前には「ふるさと」とありますが、自分の生まれ故郷だけではなく、好きな自治体を選んで寄付することができます。

牛肉スライス

2008年の制度以来、年々人気が高まる「ふるさと納税」。
ふるさと納税では、全国各地の自治体に寄付をすると寄付金額から2,000円を引いた金額が所得税や住民税の控除対象となります(ふるさと納税特別控除)。大まかな目安ですが、独身で給与収入が600万円のサラリーマンの場合は7万7,000円が税金から控除されます。
さらに寄付先の自治体から「返礼品」として地域の特産品(肉やお米などの食料品、その地域で使える宿泊券など)がもらえる楽しみもあります。
本来納めるべき税金を自治体への寄付に回すことで、2,000円の自己負担はありますが「税金が控除される」+「返礼品がもらえる」=「お得になる!」というしくみです。

ふるさと納税の控除額の計算方法

ふるさと納税の寄付金額から自己負担額2,000円を引いた金額が控除対象となります。
①所得税からの控除、②住民税からの控除(基本分)を行い、それでも控除しきれない場合は、住民税の所得割の2割を限度として③住民税からの控除(特例分)で控除します。

ふるさと納税のしくみ

ふるさと納税のしくみ図

(総務省「ふるさと納税ポータルサイト」より作成)

ふるさと納税の控除額の計算方法は次のとおり。

①所得税からの控除

寄付金額-2,000円×所得税の税率(5~45%)×102.1%(※)=所得税からの控除額

※所得税の税率は復興特別所得税2.1%を加えた率となります。

②住民税からの控除(基本分)

寄付金額-2,000円×10%=住民税からの控除(基本分)

③住民税からの控除(特例分)

寄付金額-2,000円×90%-所得税の税率	×102.1%(※)=住民税からの控除(特例分)

※所得税の税率は復興特別所得税2.1%を加えた率となります。

お得に寄付できる上限額に注意!

ふるさと納税では、寄付する金額が大きければ大きいほど、もらえる返礼品も豪華になります。けれども前述のように、ふるさと納税は本来納めるべき所得税や住民税の税額を寄付に回すことで控除を受けるしくみのため、控除上限額を超えた金額を寄付すると2,000円以上の自己負担となり、節税効果が得られなくなってしまいます。
自己負担額2,000円で最大限の控除が受けられる上限額は年収や家族構成によって変わってきます。大まかな目安は下記のページでチェックできますが、より詳しい控除上限額を知るには、お住まいの地域の税務署に問い合わせると確実です。

ふるさと納税で控除を受ける手続き

電卓を打ちながらメモをとる手

ふるさと納税で税金の控除を受ける手続きには「ワンストップ特例制度」と「確定申告」の2通りの方法があります。 もともと確定申告が必要な自営業者や年収2,000万円以上のサラリーマンなどは後者の「確定申告」で申請することになりますが、条件さえ満たせば前者の「ワンストップ特例制度」を選ぶほうが、確定申告不要で手続きも簡単です。