2020年2月6日 更新

肥満もやせすぎも要注意 あなたは、医師や周囲の人から「太りすぎ」または「やせすぎ」を指摘されたことはありませんか?肥満度は生活習慣病などのリスクと大きな関わりがあります。自分の肥満度をチェックして、適正体重をキープしましょう。 TOP 生活習慣 肥満・やせすぎ 健診でチェック 健診結果の見方

男性の3割、女性の2割が肥満

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、成人の男性30.7%、女性は21.9%がBMI25以上の「肥満」にあたり、BMI18.5未満の「低体重」は、男性が4.0%、女性は10.3%となっています。これらの割合は10年間の推移を見ても大きな増減はありません。
なお、20代女性の「低体重」の割合は21.7%となっており、背景には極端な「やせ願望」
によるダイエットなどがあると考えられます。

肥満と低体重の割合の推移(20歳以上)

(厚生労働省「国民健康・栄養調査」(2017年)より作成)

肥満・やせすぎが招くリスク

肥満になると、糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病をはじめ、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、がんなどの病気のリスクが増加します。
一方で、やせすぎは栄養不足によって体力の低下を招くほか、貧血、骨量減少、摂食障害、女性の場合は無月経などの病気やトラブルにつながるおそれがあります。

BMIで適正体重をチェック!

適正体重かどうかを判定する目安として「BMI」があります。
BMIとは肥満度を示す世界共通の体格指数で、以下の計算方法となります。

[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]
※身長はcmではなくmで計算します

日本肥満学会の定めた基準では、18.5未満が「低体重」、18.5以上25未満が「標準体重」、25以上が「肥満」となっており、肥満はさらに「肥満度1」から「肥満度4」まで分類されます。
BMIが22になる体重が最も病気になりにくく、25以上になると生活習慣病のリスクが2倍以上になるとされています。

18.5未満低体重
18.5以上25未満標準
25以上30未満肥満度1
30以上35未満肥満度2
35以上40未満肥満度3
40以上肥満度4

生活習慣病になりやすい肥満とは

肥満は、体脂肪が蓄積する場所によって2つの種類に分けられます。
1つは、お腹まわりに脂肪がつきやすい「内臓脂肪型肥満」。もう1つは、お尻や太ももなどの下半身に脂肪がつきやすい「皮下脂肪型肥満」です。
このうち、内臓脂肪型肥満のほうは生活習慣病を引き起こしやすい傾向にあるので注意が必要です。

内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満) …男性に多く、脂肪がお腹まわりにたまって丸っこいリンゴのような体型になります。生活習慣病になりやすい肥満タイプです。
皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満) …女性に多く、脂肪がお尻や太ももにつくことで下半身にボリュームがある洋ナシ型の体型になります。内臓脂肪型肥満よりも脂肪が落ちにくいとされています。

肥満が気になったら…

  • BMIの肥満度

ダイエットでBMI18.5以上25未満の標準体重を目指しましょう。

ただし、短期間で体重を落とそうと極端な食事制限を行ったり、いきなりハードな運動をしたりするのは厳禁。誤った方法でダイエットをするとリバウンドのリスクも高まります。
まずは食事内容の見直しや体を動かす習慣をつけるなど、基本的なことから始めていくようにしましょう。ストレスが原因で食べ過ぎてしまう場合は、その原因を取り除くことも必要です。

※持病のある方、食事や運動について不安がある人は医師に相談しながらダイエットを行いましょう。

ダイエットについては、下記のページで詳しく紹介していますので参考になさってください。

参考/「女性がムリなく痩せられるダイエットの基本」 https://www.e-life.jp/column/women-diet/