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2015年1月19日 更新

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我が家の「困った!」ペットトラブル事例&対策

ペットと家にまつわるトラブル事例をご紹介。トラブルと聞いて「うちの子に限って……」と思うのは厳禁です。効果的な対策でトラブルを未然に防いで、ペットと家を守りましょう。

脱走して外に出てしまった!

ペットにとって、家の外は危険だらけ。車の通りが多いと交通事故に遭う可能性が高くなりますし、ほかの犬や猫とのケンカ、迷子などのリスクもあります。特に猫の場合、ほかの猫とケンカして傷口から猫エイズなどのウイルスに感染するおそれがあり、とても危険です。勝手に家の外に出ないよう、対策を徹底しましょう。

対策1 玄関・窓に柵やフェンスを取り付ける

目の前に柵やフェンスがあると、物理的に移動ができなくなるだけでなく、ペットが「ここから先は進めない場所だ」と分かります。
柵やフェンスがあると人間の視界が悪くなり、見た目もイマイチと思うかも知れませんが、床材と似た色で統一したり、玄関まわりのイメージに沿ったデザインの柵をお願いするとおしゃれな雰囲気に仕上がります。柵やフェンスがあると、来客にいきなりペットが飛びかかることもないので安心です。

対策2 「待て」の指示を教える

犬が「待て」(または「ウェイト」)のトレーニングをマスターしていると、もしも玄関から飛びだそうとした時に、飼い主さんの「待て」の指示で犬の動きを静止することができます。
「待て」の指示は散歩の時に危険な場所に行きそうになった時や、興奮して飛びつきそうな時にも役立つので、覚えておいて損はありません。

対策3 防犯用の補助錠や錠カバーを付ける

猫の中には、前足で器用に窓の錠を開けて外に出ようと試みる強者もいます。そんな時は、ホームセンターなどで販売している防犯用の補助錠や錠カバーを取り付けて、簡単に開かないようにしましょう。脱走を防ぐだけでなく、侵入犯罪の防止にもなるので一石二鳥です。もちろん、飼い主さんが日頃から戸締まりをしっかり行うのは言うまでもありません

犬からのお願い「うちの子は脱走しない」と過信しないで
どんなにお利口なペットも、驚いた時に突然パニックになって外に飛び出してしまうこともあるよ。万一の場合に備えて、脱走対策をしっかりと!
犬からのお願い「うちの子は脱走しない」と過信しないで/イラスト
室内に毛が飛び散って、もう大変!

長毛種・短毛種にかかわらず、ペットの抜け毛に悩む飼い主さんは多いもの。気がつくと毛がカーペットに絡みついていたり、黒っぽい洋服に付着して目立ったりして、見た目が良くありません。さらに、ペットの抜け毛が原因で、アレルギーなどの症状が起こることもあります。ペットの抜け毛は、人間の健康にも影響を与える可能性があるので注意が必要です。

対策1 とにかくこまめにブラッシングを!

こまめなブラッシングはお手入れの基本。定期的にブラッシングをしていれば、あちこちで毛が飛び散るのを防ぐことができます。春と秋の換毛期には、いつも以上に念入りにお手入れを。
ちなみに抜け毛を拾うのが面倒だからと庭や公園などでブラッシングをする飼い主さんもいますが、これはマナー違反です。室内で行いましょう。

対策2 気がついたらすぐに掃除をする

ペットが移動する各部屋に粘着テープ付きローラー(コロコロ)を用意して、抜け毛に気がついたらすぐに取り除きます。
カーペットやじゅうたんに絡みついた毛は掃除してもなかなか取りにくいのですが、手のひら側にゴムの滑り止めがついた作業用手袋をはめてカーペットの表面をなぞると、毛がゴッソリとれます。ぜひお試しを。

対策3 換毛期は服を着せる

ペットの服は飼い主さんによって好き嫌いがありますが、毛の飛び散りを抑える効果があります。特に春と秋の換毛期には、ペットが嫌がらなければ服を着せてみてはいかがでしょうか。

猫からのお願い ブラッシングは毛球症対策にもなるよ
私たち猫は、自分の体をペロペロ舐めて身づくろいをするけれど、この時に抜け毛が多すぎると、大量の毛を飲み込むことになって「毛球症」という病気になってしまう危険が。だから定期的にブラッシングをしてね。
猫からのお願い ブラッシングは毛球症対策にもなるよ/イラスト
ペットのニオイが気になって仕方ない

ペットを飼っている以上、排泄物や体臭のニオイが出るのは当たり前。こまめに掃除をしているつもりでも、帰宅した時などに何となくにおうこともありますよね。でも、きちんとケアをすれば、それほどニオイも気にならなくなりますよ。

対策1 こまめな掃除と換気で対応

ほとんどのニオイは、排泄物が原因。ペットが排泄をしたら、排泄物を放置せずにこまめに取り除くだけでもニオイがこもりにくくなります。窓を開けて換気を行う方法もありますが、猫の場合、脱走の危険が考えられるので、換気扇を使うようにしましょう。空気清浄機を利用するのもおすすめです。

対策2 防臭・消臭効果のある壁紙やカーテンを選ぶ

壁材を選ぶ時に、防臭や消臭効果のあるものを選ぶ方法も。多くの建材メーカーから,防臭や消臭の効果をうたった壁紙が販売されているので、問い合わせてみましょう。塗り壁では珪藻土や漆喰など、地球に優しいエコ建材が、すぐれた消臭効果があるとして注目を浴びています。また、カーテンなどの布類もニオイが付着しやすいもの。こまめに水洗いするか、防臭・消臭効果のある商品を選びましょう。

対策3 急な来客時にニオイを取り除くワザ

突然、来客があった時に即効でニオイを取り除く方法は、2ヵ所以上の窓を開放して、外の新鮮な空気を循環させます。消臭スプレーをかけたり、濡れタオルを室内で振り回してニオイを吸着させたりする方法もあります。大切なお客様だからこそ、配慮を忘れないようにしたいですね。

犬からのお願い 清潔にしていれば、体臭は気にならない
ペットの体臭は、定期的にブラッシングやシャンプーをして清潔にしていれば、それほど気にならないものだよ。だから、いつもキレイにお手入れして欲しいな。
犬からのお願い 清潔にしていれば、体臭は気にならない/イラスト
ペットがよく通る壁に黒っぽい汚れが。どうしたら良い?

ペットが壁伝いに歩いたり方向転換したりするスポットは、ペットが体をこすりつける度に、皮脂などが付着して少しずつ黒ずんでいきます。ある日突然できるものではないので、「?」と思ったら早めに汚れを落とすのが正解。日頃からきちんとケアしておけば、取り返しのつかない汚れになることもありません。

対策1 汚れが見つかったらすぐに拭く!

放っておくと汚れがだんだん濃くなっていくので、気がついたらすぐに拭き掃除をしましょう。まずはブラシで壁に付着したペットの毛やゴミをサッと払い、濡らして固く絞ったタオルに重曹をつけて、汚れの上からそっと叩きます(強くこすると壁が剥げたり削れたりするので注意!)。これで大抵の汚れは目立たなくなります。

対策2 壁材に応じた対策を

ビニールクロスの壁なら、水に強いものが多いので、お手入れが比較的簡単です。水拭きや、住宅用洗剤を使ってこまめに拭き取りましょう。布や紙製のクロスは、水に弱いのでタオルを固く絞ってポンポンと優しく当てるようにします。

対策3 防汚性が高く掃除しやすい壁材を選ぶ

ペットと暮らす室内の壁材は、防汚性が高く、お手入れしやすい素材を選びたいもの。また、玄関の廊下や犬のハウスの周辺は壁伝いに歩く頻度が高いので、壁紙などをペットの体高に合わせて上下に張り分ける方法もあります。これなら、ペットの体高のあたりまで壁が汚れても、下の部分だけ張り替えれば良いので経済的です。

犬からのお願い 汚れができる場所は大体決まっているよ
ペットがよく歩いたり、寄りかかったりする場所は大体決まっているから、汚れる部分はいつも同じ。動きを観察して、汚れやすい場所を見つけてね。
犬からのお願い 汚れができる場所は大体決まっているよ/イラスト
頼むから障子や網戸を破らないで~(泣)

もともと障子紙は破れやすいものなので、ペットや小さい子どもがいる家庭では、ある程度の被害は覚悟しておくことです。でも、ビリビリに破れているのも見苦しいので、飼い主さんとしては何とか対策をしたいところ。また、網戸も犬が突っ込んだり、猫がよじのぼったりして、被害が及ぶこともあります。

対策1 犬の障子破りは飼い主さんとの距離感がカギ

犬が障子紙を破るパターンの多くは、隣室にいる飼い主さんの気配が気になって鼻や前足を障子に押しつけているうちに、障子紙を破ってしまうというものです。障子を少し開けて、飼い主さんの気配が伝わると犬も安心するので、障子紙を破る可能性が低くなります。このほか、破れにくいプラスチック製の障子紙に張り替える方法も。

対策2 犬の眼には、網戸が見えていないかも?

犬は人間より視力が弱いため、薄く透き通った網戸が見えていない可能性があります。だから、そこに何も障害物がないと思い込んでダイブして、網戸を突き破ってしまいます。網戸の前に障害物(フェンス、観葉植物など)を置いて、犬が飛び込まないようにすると安心です。

対策3 猫が得意な上下運動をさせないことが肝心

上下運動が大好きな猫にとって、障子や網戸はキャットタワーと同様、よじ登って遊ぶための道具です。さらに破れたり、たわんだりする反応が楽しくて、ついつい夢中になってしまいます。
これらの行動は猫の本能なので、変えられるものではありませんが、プラスチック製の障子紙を選んだり、網戸をステンレス製やポリエステル製のものに張り替えたりすると、よじのぼることはできてもピリピリと破れる反応がないので、そのうち飽きて興味を示さなくなります。

犬からのお願い 障子紙破りをすると、首が桟に挟まることも
犬が勢いよく障子を破ると、頭が桟に挟まって抜けなくなり、事故につながる可能性もあるよ。普段から注意してね。
犬からのお願い 障子紙破りをすると、首が桟に挟まることも/イラスト
ツメ研ぎで、壁や家具が傷だらけに!

猫のツメは、獲物を狩ったり木登りをしたりする時に必要なもの。だから猫は、せっせとツメを研いで細く鋭いツメをキープしています。ほかにもツメ研ぎはマーキングやストレスの発散という効果も。このようにツメ研ぎは猫にとって大事な行為なので止めさせることはできませんが、壁や家具の代わりにツメ研ぎ器でツメを研いでもらうなど、対策をしましょう。

対策1 お好みのツメ研ぎ器を選んでもらう

市販のツメ研ぎ器には、素材や形などさまざまなものがあります。1種類のツメ研ぎ器を与えてダメだったからとあきらめないで、ほかのツメ研ぎ器もどんどん試してください。

※ツメ研ぎ器のトレーニングについてはこちらを参照してください。

対策2 ひっかき傷に強い壁紙やカバーを利用する

どうしても壁でツメ研ぎをしてしまう猫には、ペットのひっかき傷に強い壁紙を選びましょう。ペットと暮らす家向けに、各メーカーからいろいろな種類が販売されています。また、ツメ研ぎのターゲットになりやすい壁や柱のコーナーに、ホームセンターなどで販売しているキズ防止シートやカバーを取り付けて対策をします。

対策3 ツメ切りは定期的に

ツメ切りが苦手な猫も多いのですが、定期的にツメを切るようにすると、ツメ研ぎの被害を多少防ぐことができます。人間用のツメ切りでもOKですが、できればペット用のツメ切りを用意してください。どうしても猫が嫌がる場合は、1人が猫を毛布でくるんで押さえ、もう1人がツメを切りましょう。

猫からのお願い
ツメが伸びると巻き爪になって肉球に刺さったり、飼い主さんを傷つけてしまったりすることもあるよ。だからツメ研ぎは大切!
猫からのお願い/イラスト
家中にスプレーをしてしまうので、ニオイが大変!

スプレーは尿を使ったマーキングで、主に去勢していないオスがトイレ以外の場所に日常的に行います(去勢済みのオスやメスもスプレーをすることがあります)。猫が自分のテリトリーに知らないニオイがあると不安になり、スプレーをして自分の存在をアピールします。スプレーは通常の尿とは違い、強烈なアルカリ臭がするので、壁や家具にニオイがつくと被害は深刻です。

対策1 スプレーに気付いたら、すぐに消臭!

猫はスプレーのニオイがあるところに繰り返しスプレーを行うので、一刻も早くニオイを取り除くことが必要です。お湯を絞ったタオルで拭き取り、ペット用の消臭スプレーでニオイを取り去りましょう。スプレーのターゲットになる場所に、猫が嫌いなシワシワにしたアルミ箔を置いて遠ざける方法もありますが、これでは猫の嫌いな場所が増えるだけなので、あまりおすすめできません。それより猫が大好きなおもちゃやおやつを置いて、そこが安心できる場所ということを教えてあげましょう。

対策2 ストレスや不安のもとを解消する

猫はストレスや不安が溜まると、気持ちを落ち着けようとスプレーの頻度が増えます。そのため、急にスプレーが増えたら、原因となる出来事がないか探ってみてください。飼い主さんが忙しくてかまってくれなかったり、引っ越しの環境変化や、新しい猫が加入したりすると、猫のストレスや不安は悪化しやすくなります。

対策3 去勢をする、またはフェロモン製剤を使う

スプレーは猫の性機能が成熟すると起こる行為なので、一番の対策はスプレーが始まる前に去勢をすることです。スプレーが始まった後に去勢をしても、約10%の猫はスプレーの癖が残ってしまいます。ほかには猫が安心できるフェロモン製剤をスプレーの場所に振りかけ、不安を取り除く方法もあります。これらの対策をする時は、まず獣医に相談してください。

猫からのお願い スプレーをしても決して叱らないで!
猫がスプレーをするのは、その場所が不安と感じるから。だからスプレー行為を叱っても、猫がますます不安になって、かえってスプレーが増えてしまうよ。
猫からのお願い スプレーをしても決して叱らないで!/イラスト
ペットが年をとったら……

トラブルとは異なりますが、ペットが年老いた時のことも考えておきましょう。犬は大体9歳から老犬期(犬種により異なります)、猫は7歳を超えると老猫期になります。若い時と同じお世話では対応できない場合が多いので、年齢に合わせて適切なケアを行います。

対策1 段差を少なくする

老犬・老猫になると、足腰が弱って段差の昇り降りや障害物をまたぐといった行為が難しくなります。特に高いところが大好きな猫は、台などを置いて段差を少なくしてあげることが大切です。ペットがよく歩く場所にある段差は、板などを使ってスロープをつくって歩きやすくしてあげましょう。

対策2 落ち着ける場所をたくさんつくる

老犬・老猫は、体温調節機能がおとろえており、暑さ・寒さを自分でコントロールすることが苦手です。室内の暖かい場所や涼しい場所を選んで落ち着けるように、あちこちに座布団などを置いてあげましょう。

対策3 環境を変えるのはNG

引っ越しなどで環境が変わるのは、年齢の若いペットでもストレスを感じやすいもの。できれば年をとったペットがいる家庭は、環境を大きく変えるのは避けた方が良いでしょう。どうしても引っ越さなければいけない場合などは、ペットのハウスや餌皿、トイレなどは同じものを使い、以前の環境となるべく変わらないように配慮しましょう。

犬からのお願い 最期まできちんとお世話してね
年をとると今までのような生活はできなくなるけれど、それは仕方ないこと。「このお家の子になれて良かった」と思えるように、最期までお世話をしてください。
犬からのお願い 最期まできちんとお世話してね/イラスト