冬場の家に潜むヒートショックのリスク

毎年冬になると、ヒートショックによる入浴中の事故が多く発生します。
ヒートショックから身を守るために、そもそもヒートショックとは何か、どんな危険があるかをチェックし、対策を行いましょう。
このページの見どころ!!
ヒートショックとは
急激な温度変化はヒートショックのサイン!

ヒートショックとは、温度の急激な変化が体に与える影響のこと。
暖かい場所から寒い場所への移動などで急激に温度が変化すると、血圧が大きく上下し、めまいや立ちくらみを引き起こしたり、失神、意識障害、心筋梗塞、脳梗塞などにつながることがあります。
ヒートショックが起こる仕組み
寒暖による血圧の乱高下がダメージを引き起こす

ヒートショックは冬場の入浴時などに発生しやすく、特に高齢者に多く見られます。
冬場でもリビングなどの室内は暖房がきいて暖かいですが、お風呂に入るために暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動すると、寒さで血管が収縮し、血圧が急上昇します。冷え込んだ浴室の洗い場で血圧はさらに上昇し、その後、浴槽で熱いお湯に浸かって体が温まってくると、今度は血管が拡張して血圧が一気に低下します。

(政府広報より作成)
このように、急激な温度差によって血圧が乱高下することで、一時的に脳に十分な血液が行き届かなくなって意識を失い、浴槽で溺れてしまうケースがあります。
ヒートショックが家庭内事故の引き金に
厚労省の2021年の人口動態調査によると、65歳以上の浴槽内での不慮の溺死・溺水による死亡者数は4,750人で、交通事故による死亡者数2,150人の2倍以上となっています。また東京消防庁の発表では、高齢者の溺れる事故は11月から2月までの冬場に多く発生しており、その原因の一つがヒートショックと考えられています。
ヒートショックは、10度以上の温度差があると発生リスクが高まります。入浴時のみならず、暖かい部屋から寒いトイレや洗面所、廊下に移動するときや、ゴミ出しなどで屋外に出るときなど、温度差を感じる場合はヒートショックを避ける対策が必要です。
家庭でできるヒートショック予防策
家の中での温度差を減らす方法は?

ヒートショックは温度の急激な変化によって発生するため、温度差を避けて、血圧の変動を抑えることが基本の対策になります。
具体的には、ヒートショックが起こりやすい浴室や脱衣所、トイレなどにヒーターなどの暖房機器を設置して、暖かいリビングとの温度差をなるべく減らしましょう。入浴時には湯温を41度以下にして、10分以内に湯船から出るようにします。
また、住まいの断熱性・気密性を高めたり、エアコンなどで家全体に快適な温度を行きわたらせるのも有効です。住まいのヒートショック対策は、一度対策すれば長く効果が持続するので、この機会にぜひ検討してみましょう。

【入浴時の対策】
・入浴前に浴室や脱衣所を暖めておく
・湯温は41度以下、入浴時間は10分以内を目安に
・湯に浸かる前にかけ湯をする
・浴槽から急に立ち上がらない
・食後すぐの入浴や、飲酒後、服用後の入浴は避ける
・入浴前後に水分を摂る
・入浴前に家族に一声かける

【日常の対策】
・寒い場所では羽織るものやマフラー、スリッパを使用する
・栄養や睡眠を十分にとる
・めまいや立ちくらみがするときは座って安静にする
・トイレでいきまない
【住まいの対策】
・住まいの断熱性・気密性を高める
・空調で室内を暖める
・床暖房で足元の冷えを防ぐ
・ヒートショックが起こりにくい間取りにする
・浴室・脱衣所・トイレ・廊下・窓まわりなど、家の中の寒い場所を暖める対策をする
家全体のヒートショック対策は後ほど詳しく解説します。
ヒートショックを防ぐ【家全体】の対策
家の場所別のヒートショック対策は後ほど詳しく解説します。
ヒートショックを防ぐ【場所別】の対策
まとめると…
ヒートショックから身を守る!有効策は「急激な温度差を避ける」こと
家の中の急激な温度差が、命の危険につながるヒートショック。特に、高齢者や、高血圧、糖尿病、脂質異常症があり動脈硬化の危険性が高い人などは血圧の変動が大きくなりやすく、ヒートショックのリスクが高いとされています。毎日の入浴など、温度差を感じやすい場面ではヒートショックに注意するとともに、住まいの環境を整えて温度差を抑えましょう。

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最終更新日 2026年6月4日

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