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シニアライフを支援する「公的制度」を知る(3)「介護保険」

2014年5月23日 更新

介護が必要になったら、「介護保険」で負担を軽減

 老後に必要なお金のうち、医療費と同じくらい重視しておきたいものが介護費です。介護のレベルや期間によっては、本人はもとより、家族にも大きな負担となる可能性があるからです。
 2000年にスタートした介護保険では、介護が必要なレベルを認定し、それに応じたサービスと利用限度額を設けています。

 

介護保険の被保険者とは

 介護保険の対象となるのは、40歳以上で、下記の「第1号被保険者」または「第2号被保険者」のいずれかの条件に当てはまる人です。

第1号被保険者

 65歳以上で、お住まいの市町村から「要介護」または「要支援」の認定を受けた人

第2号被保険者

 40歳以上65歳未満で、特定の病気(初老期の認知症や脳血管障害など)があって、お住まいの市町村から「要介護」または「要支援」の認定を受けた人
 「要介護」または「要支援」の認定を受けるには、お住まいの市町村に申請を行い、介護認定審査会による審査をクリアする必要があります。認定の有効期限は最長で12ヵ月なので、引き続き介護保険を利用する場合は更新申請を行います。

介護保険の利用限度額

   介護保険には「要介護度」と呼ばれるレベルがあり、そのレベルに応じて利用できる限度額が決まります。
  要介護度が高いほど利用限度額が高くなり、その限度額以内であれば自己負担額は1割です。ただし、介護保険には含まれていないサービスを利用したり、限度額を超えたりすると全額自己負担になります。

利用限度額と自己負担額

どんなサービスがあるの?

 介護保険で利用できるサービスには、要介護1~5と認定された人が受けられる「介護給付(介護サービス)」と、要支援1~2と認定された人が受けられる「予防給付(介護予防サービス)」があります。
 サービスの大まかな内容は、   などです。
  具体的な例を挙げて紹介しましょう。
  ※利用者負担(1割)の費用は、お住まいの地域区分により異なります。
 

自宅への訪問サービス(家事援助など)例

介護サービス利用者が、自宅で可能な限り自立した日常生活を送るためのサービスです。訪問介護員(ホームヘルパー)による食事・排泄・入浴などの身体介護や、掃除・洗濯・買い物などの生活支援を受けます。

サービス費用例

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施設での日帰りのデイサービス例

介護サービス利用者が、通所リハビリテーションの施設(老人保健施設や病院など)に通い、食事・入浴などの日常生活の支援や生活機能向上のための機能訓練などのサービスを受けます。

サービス費用例

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施設での宿泊を含むサービス例

利用者が自宅にこもりがちになるのを防ぎ、身体機能の衰えを防いでリフレッシュしたり、家族(介護者)の負担を軽減したりするためのサービスです。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)に短期間入所して、入浴や食事などの日常生活の支援や機能訓練などを受けます。

サービス費用例

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高額介護サービス費について

 1ヵ月あたりの介護サービスの1割負担の金額が上限額を超えると、所得に応じて「高額介護サービス費」としてキャッシュバックされる制度も用意されています。同じ世帯に介護保険利用者が2人以上いる場合は、それぞれの利用者負担の合計金額が上限額を超えると受給が可能です。

高額療養費の負担の限度額(70歳未満)