素材チェック②「壁材」

お部屋のドアを開けた瞬間、パッと目に飛び込んでくるのが「壁」。面積も大きく、室内の印象を左右する重要なポイントになるので、見た目や質感、性能などにこだわって壁材を選びたいものです。
左官材

漆喰や珪藻土に代表される左官材は、湿気を吸って吐き出す調湿性が高く、湿気の多い日本の気候風土に適した伝統建材といえます。
原材料は石灰、土、自然繊維などで、職人さんがコテを使って丁寧に塗り重ねていきます。仕上げに櫛引の模様を入れたり、あえてコテのムラを残したりするなどさまざまな技法があり、独特の風合いが楽しめます。
主な種類と選び方のポイント
- 漆喰
- 石灰に海藻のり、麻すさを練り合わせたもの。調湿性のほかに耐火性、耐久性にもすぐれており、昔から土蔵などに使用されてきました。
- 珪藻土
- 植物性プランクトンの死骸が長い年月をかけて化石化し、堆積したものです。
無数の孔がある多孔質素材のため調湿性、消臭性、断熱性、保温性にすぐれているとされています。 仕上がりのツルッとした漆喰と比べると、珪藻土はザラつきのあるマットな質感です。
- シラス
- 大昔の火山活動によって噴出した火砕流の堆積物です。近年になって開発された新しい左官材で、高い調湿性、消臭性があるほか、結露やカビの発生を抑える作用もあるといわれています。仕上がりは、やや粗めのマットな質感になります。
左官材の種類はもとより、表面仕上げやテクスチャ、混ぜ合わせる顔料などによって雰囲気が大きく変わってきます。小さなカットサンプルでは分かりにくいため、できれば塗り壁の施工経験の豊富な工務店に問い合わせて、施工例を見せてもらいましょう。
クロス

クロス(壁紙)といえば、現在もっとも普及しているのはポリ塩化ビニールを主原料とするビニールクロスですが、最近では和紙や天然織物などを原料にした自然素材系のクロスを選ぶ人も増えています。
自然素材ならではのやわらかな風合いはもちろん、和紙クロスや天然織物クロスには高い調湿性があり、ビニールクロスのように静電気でホコリを寄せ付けることがないので、ホコリ汚れも気になりません。
主な種類と選び方のポイント
- 和紙クロス
- 古くから日本人の暮らしになじみのある和紙を用いたクロス。洋紙より繊維が長く、繊維のすき間が大きいため、調湿性や保湿性、吸音性にすぐれているとされています。
- 天然織物クロス
- 布クロスとも。コットン、麻、シルクなどの天然織物を紙で裏打ちしており、織物ならではの陰影やテクスチャが楽しめます。通気性にすぐれ、結露に強いのも特長。
家づくりをする人の多くが「大変だった」と振り返るのが、このクロス選び。いきなりカタログを見て選ぼうとすると、膨大なサンプル量に頭が混乱してしまいがちです。 まずはお部屋のイメージをしっかりと固めてから、理想の質感や色、テクスチャのものを選びましょう。
無垢羽根板

壁の下地に、「羽目板」と呼ばれる薄い無垢の板を重ねて張ることで、木目の美しい木の壁が完成。無垢材ならではの調湿性や断熱性が得られ、経年の色合いの変化も楽しめます。
扱いに技術を要する自然素材の中でも、羽根板は比較的簡単に施工できるため、DIYにもおすすめです。
選び方のポイント
※樹種の特徴などは「無垢フローリング研究」を参照してください。
無垢材の壁は魅力的ですが、床も木のフローリングで、さらに壁一面も木…となると、室内が重苦しいイメージになりがちです。
「理想のイメージは山小屋風!」という場合はそれでOKですが、そうではない場合、羽目板を部分的に使用するなど室内のアクセントとして取り入れるとよいでしょう。
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最終更新日 2026年5月19日

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