いろいろなマンションのタイプ|マンション選びの極意|住まいの情報ナビ|E-LIFE不動産情報

2014年9月22日 更新

いろいろなマンションのタイプ

マンションとは、1つの建物の中に複数の世帯が入居している集合住宅です。ほかに似たような住宅としてアパートやタウンハウスなどがありますが、一般的には鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)といった比較的強固な構造で、低層より中層、高層建築のものをマンションと呼ぶケースが多いようです。
さて、そのマンションも立地や規模、躯体などによっていろいろなタイプに分かれています。それぞれの特徴をつかんでおくと希望に合ったタイプが選びやすくなるので覚えておいて損はありません。

立地 最寄り駅からの徒歩分数によってタイプを区別
駅近マンション/イラスト
駅近マンション 最寄り駅から徒歩10分圏内に建設されたマンション。通勤や通学に便利で、マンション周辺には商店や病院なども充実しているため生活の利便性が高いのが特徴です。郊外型マンションに比べると価格は高く、子育て世代の場合は遊び場所が少ないなどの問題もありますが、駅近なので資産価値が比較的落ちにくいと考えられます。
こんな家族におすすめです
駅までのアクセスや利便性を優先したい
マイカーよりも鉄道などの公共交通機関を利用する頻度が高い
子どもが遠方の学校(私立校など)に通っている、または進学を希望している
郊外型マンション/イラスト
郊外型マンション 最寄り駅まで歩いて10分以上かかる立地に建設されたマンション。自然環境の良い田園地や丘陵地などにあり、日当たりや風通しに恵まれているケースが多くなります。また、大きな公園など子どもの遊び場所も多いでしょう。駅近マンションに比べると価格が安めで間取りも広いですが、資産価値が落ちやすい可能性があります。
こんな家族におすすめです
駅から遠くても住環境を優先したい
近隣に、子どもがのびのび遊べる場所が欲しい
なるべく安価で広い間取りを手に入れたい
規模 戸数が変われば、家族のライフスタイルも変化します
小規模マンション/イラスト
小規模マンション 戸数が49以下のマンションです。住民の数が少ないため顔見知りになりやすく、セキュリティ面で安心しやすい一方で、プライバシーが低いという特徴があります。また、広い敷地を必要としないため都心部や主要駅の近くなど便利な場所に建てられることも。戸数が少ないので管理費は高めです。
こんな家族におすすめです
利便性の高い立地に住みたい
セキュリティ面で安心できる環境が良い
中規模マンション/イラスト
中規模マンション 戸数が50から99ある中規模マンションは、現在、市場に出回っているマンションの中で最も供給量の多いタイプです。供給量が多いということは種類も多いということですから、豊富な物件の中から立地や間取りなどをじっくり比較して選択できます。管理費は小規模マンションより安く、大規模マンションより高くなる傾向があります。
こんな家族におすすめです
豊富な物件の中から比較・検討したい
小規模マンションより安い管理費で、立地や間取りなどにこだわりたい
大規模マンション/イラスト
大規模マンション 戸数が100以上のマンションです。1000以上の戸数の場合は超大規模マンションと呼ばれることもあります。広い敷地が必要なので、郊外に建設されるケースが多くなります。小~中規模マンションより管理費は割安になる傾向がありますが、中には敷地内にシアタールームやゲストルームなどの共用設備、24時間対応のフロントサービスなどが整っている物件もあり、その場合は管理費が高くなることも。
こんな家族におすすめです
環境の良い郊外で暮らしたい
便利な共用設備やサービスに興味がある
躯体(くたい)構造 建物の骨組みにあたる「躯体構造」。建物の強度を左右します
鉄筋コンクリート造(RC造)/イラスト
鉄筋コンクリート造(RC造) 主に鉄筋とコンクリートを使った構造です。コンクリートの中に縦横に組んだ鉄骨を埋め込み、柱や骨などの建物の骨組みをつくりあげます。コンクリートは押される力に強い一方で引っ張られる力に弱く、鉄筋は曲がりやすいものの引っ張られる力に強いという特徴があり、両者を組み合わせることでお互いの弱点を補い、強度を高めます。鉄筋コンクリート造は現在、多くのマンションで採用されています。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)/イラスト
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) 主に鉄骨と鉄筋とコンクリートを使った構造です。コンクリートの中に縦横に組んだ鉄骨を埋め込み、さらにその芯の部分に鉄骨を入れます。鉄筋コンクリート造の強度に鉄骨の粘り強さが加わり、より耐震性が高まりますが建築コストも割高になります。9階建て以上の高層建築物に多く用いられる構造です。
本体構造 建物の重量を支えるのに重要。リフォームにも影響を与えます
壁式構造/イラスト
壁式構造 4階建て以下の低層のマンションに多く見られる構造です。壁・床・天井といった「面」を組み合わせて建物の重量を支えるため、地震の際に揺れが少ない特徴があります。また、柱や梁がないため室内は出っ張りのないすっきりとした印象になります。けれども壁で建物を支える構造上、大きな窓を設けることは難しく、既存の壁を動かすことはできないのでリフォームに制限があります。
ラーメン構造/イラスト
ラーメン構造 ラーメンとはドイツ語で「枠」「額縁」の意味です。太い柱と梁という「線」を組み合わせて建物の重量を支えます。これにより大きな窓を設けやすい上、既存の壁を動かすようなリフォームもしやすくなります。ただし、建物の重量を「面」で支える壁式構造とは異なり、「線」の組み合わせなので地震の際には揺れを感じやすいでしょう。さらに室内には柱や梁の出っ張りが生じるため、家具を配置しにくいことも。
平面形状 建物を上から見た時のカタチで日当たりやコストが変わります
ヨーカン型/イラスト
ヨーカン型 文字どおり、ヨーカンのような長方形の中に部屋が並列しているもの。シンプルな形状ゆえに地震の揺れに強く、建築コストも安く抑えられるというメリットがあり、多くのマンションで採用されています。けれども2方向に窓を設けられるのは角部屋のみで、中間にある住戸は日当たりや風通しが良くないこともあります。
折れ曲がり型/イラスト
折れ曲がり型 長方形の住棟をL字型やコの字型などに配置した形状です。大規模マンションでは戸数や敷地の広さなどからこの形状を採用することが多いのですが、住戸によっては日当たりや風通しが良くない場合もあるので、住戸の選択は慎重に行いましょう。
雁行(がんこう)型/イラスト
雁行(がんこう)型 雁が群れで飛ぶ時のように、住戸を少しずつずらして配置しています。すべての住戸が角部屋になるため、日当たりや風通しが良いことがメリットとして挙げられます。その一方で建物の表面積が広いため建設コストがかかり、価格も割高になる傾向があります。

上記のようなタイプのほかにも、次のような特徴があるマンションもあります。

デザイナーズマンション
デザイナーズマンション/イラスト
建築家のコンセプトにもとづいたマンションで、斬新なデザインやこだわりが随所に見られます。「ほかの人と同じような部屋はイヤ」という人にはおすすめですが、住まいであると同時に建築家の「作品」でもあるため、建築家のコンセプトが理解できない場合は住みづらいことがあるかも知れません。また、価格も同じ立地条件の物件よりは高くなりがちです。デザイナーズマンションの多くは賃貸タイプですが、最近では少しずつ分譲タイプも増えてきています。購入前には、マンションのコンセプトを理解し、どのような生活になるかイメージしてみましょう。
タワーマンション
タワーマンション/イラスト
基本的に20階以上、または高さ60m以上の超高層マンションで、縦に長いタワー型になっています。最近では都心の駅近などに建設されるケースが増えているため、実際に目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。タワーマンションは高層階では日当たりや眺望が良いのですが、その分、価格も高めで、地震の際の揺れが大きいという問題もあります。低層階は価格が比較的安いものの、日当たりや風通しが悪いこともあります。
リゾートマンション
リゾートマンション/イラスト
景勝地や観光地に建設されたマンションです。温泉施設やテニスコートなどの施設が充実しており、セカンドハウスとして購入するケースが多いようです。戸建ての別荘と比べると割安ですが、施設の維持・管理に手間がかかるため、管理費は高めです。