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2018年9月5日 更新

サービス どんなサービスを受けられるの?

介護を必要とする本人や、その家族を支えるために、「介護保険サービス」という公的なサービスがあります。

心構え サービス 環境 お金 相談先

公的なサービス「介護保険サービス」

「介護保険制度」は、介護を必要とする本人が、できる限り在宅で自立した生活を送れるように、適切な介護サービスを受けられる仕組みです。
日本国内に住む40歳以上の人が加入者となって保険料を納め、介護が必要になった場合は原則1割の負担で介護サービスを利用することができます。

サービスを受けるには「要介護認定」が必要です

介護保険サービスを受けるには、まず自治体の窓口や地域包括支援センター(※)に出向いて介護保険サービスを利用したい旨を伝え、認定調査を受ける必要があります。
調査の結果、「要支援1・2」もしくは「要介護1~5」のいずれかの等級に認定されると、介護保険サービスを利用できるようになります。
※地域包括支援センターについては「困った時の相談先は?」で詳しく紹介します。

介護保険サービスの自己負担金について

介護保険サービスは、要介護度に応じて利用できるサービスの量が決まっています。具体的にはサービスの支給限度額があり、支給限度額の範囲なら原則1割の自己負担で利用できますが(※)、支給限度額を超えた分は全額自己負担となります。
※合計所得金額160万以上の場合、自己負担分は2割になります。また、合計所得金額220万以上の場合は2018年8月以降3割負担となる予定です。

介護費用の内訳

 支給限度額自己負担分(1割)
要支援150,030円5,003円
要支援2104,730円10,473円
要介護1166,920円16,692円
要介護2196,160円19,616円
要介護3269,310円26,931円
要介護4308,060円30,806円
要介護5360,650円36,065円

自宅介護で利用できる主なサービスの種類

自宅介護で利用できる主な介護保険サービスを大きく分けると、

  • ①「訪問型サービス」(在宅で受けられるサービス)
  • ②「通所型サービス」(出かけて受けられるサービス)
  • ③訪問型と通所型を組み合わせたサービス
  • ④その他のサービス

があります。
この中から必要なサービスを選ぶケアプラン(介護プラン)は、ケアマネジャー(介護支援専門員)に作成してもらうのが一般的です。
※下記で紹介するサービスのうち、(★)がついているものは市区町村がサービス事業者を指定し、その地域に住民票がある人のみ利用できる「地域密着型サービス」です。

  • ①「訪問型サービス」(在宅で受けられるサービス)

 …ヘルパーや看護師が自宅を訪問して行う介護サービスです。

主なサービスの種類利用できる等級説明
訪問介護
(ホームヘルプ)
要支援1・2、
要介護1~5
ヘルパーが自宅を訪問して、食事や排泄、入浴などの介助や、日常生活に必要な掃除、買い物、調理などの支援を行います。
訪問入浴要支援1・2、
要介護1~5
巡回入浴車が自宅を訪問して、持ち込んだ簡易浴槽で入浴させてくれるサービスです。
訪問看護要支援1・2、
要介護1~5
看護師や保健師などが自宅を訪問し、病状のチェックをはじめ、主治医の指示にもとづいた療養上の世話などを行います。
訪問リハビリ要支援1・2、
要介護1~5
理学療法士や作業療法士などが自宅を訪問して、心身機能の維持回復や日常生活の自立に向けたリハビリを行います。
居宅療養管理指導要介護1~5事情があって通院できない場合、医師や歯科医、歯科衛生士、薬剤師、管理栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行います。
※要支援1・2の人は、介護予防居宅療養管理指導が受けられます。
夜間対応型
訪問介護(★)
要介護1~518時~8時までの夜間にヘルパーが自宅を定期巡回して、排泄の介助や安否確認などを行います。また、夜間に急に体調が悪くなった場合などにも、通報を受けてヘルパーが随時訪問します。
定期巡回・随時
対応型訪問介護看護
(★)
要介護1~5体調の具合などに応じて、定期巡回や随時通報への対応など24時間365日必要な介護と看護のサービスを行います。
  • ②通所型サービス(出かけて受けられるサービス)

 …利用者が施設などに出かけて行き、そこで介護サービスを受けられます。

主なサービスの種類利用できる等級説明
デイサービス
(通所介護)
要支援1・2、
要介護1~5
デイサービスの施設(デイサービスセンターなど)に通い、食事や入浴など日常生活の世話、レクリエーションなどを受けられる日帰りのサービスです。自宅から施設までの送迎も行われます。
デイケア
(通所リハビリ)
要支援1・2、
要介護1~5
デイケアの施設(デイケアセンターなど)に通い、医師の指導にもとづいたリハビリのほか、食事や入浴など日常生活の世話を受けられる日帰りのサービスです。
認知症対応型
通所介護(★)
要支援1・2、
要介護1~5
認知症に特化したデイサービスで、日中に通所介護の施設(デイサービスセンターなど)に通い、専門的なケアやリハビリのほか、食事や入浴など日常生活の世話を受けられます。
地域密着型
通所介護(★)
要介護1~5日中に地域密着型通所介護の施設(デイサービスセンターなど)に通い、食事や入浴など日常生活の世話、心身の状況に応じたリハビリなどを受けられるサービスです。
療養通所介護
(★)
要介護1~5日中に通所介護の施設に通い、食事や入浴など日常生活の世話、心身の状況に応じたリハビリなどを受けられるサービスです。療養通所介護は、常に看護師による観察を必要とする難病や認知症、脳血管疾患後遺症等の重度要介護者又はがん末期患者が対象です。
ショートステイ
(短期入所生活介護)
要支援1・2、
要介護1~5
特別養護老人ホームなどの施設に短期間入所して、食事や入浴など日常生活の世話、レクリエーションなどを受けられるサービスです。介護が必要な人の心身の状況や病状が悪い場合、または介護にあたる家族の病気や冠婚葬祭の場合などに利用できます。
短期入所療養介護要支援1・2、
要介護1~5
医療機関や介護老人保健施設などに短期間入所して、食事や入浴など日常生活の世話、医療、看護、リハビリなどを受けられるサービスです。
  • ③訪問型と通所型を組み合わせたサービス

 …「訪問型」と「通所型」を組み合わせて提供されるサービスです。

主なサービスの種類利用できる等級説明
小規模多機能型
居宅介護(★)
要支援1・2、
要介護1~5
1つの事業所で、デイサービスへの「通い」、ヘルパーが必要に応じて訪問介護を行う「訪問」、ショートステイの「泊まり」といったサービスを受けられます。
複合型サービス
(看護小規模多機能型居宅介護)(★)
要介護1~5上記の小規模多機能型居宅介護の「通い」「訪問」「泊まり」のサービスに加えて、複合型サービスでは看護師などによる訪問看護も受けられます。
  • ④その他のサービス
主なサービスの種類利用できる等級説明
福祉用具貸与要支援1・2、
要介護1~5
車イスや介護ベッドなど13品目の福祉用具のレンタルが、月々のレンタル料の1割の負担額で利用できます。要介護度に応じて、保険給付の対象となる用具や1ヶ月の支給限度額が異なります。
特定福祉用具販売要支援1・2、
要介護1~5
介護トイレや簡易浴槽など5品目の特定福祉用具については、利用限度額の範囲内で購入費用の1割が負担額となります。
住宅改修(※)要支援1・2、
要介護1~5
介護のために、自宅に手すりの取り付けや段差解消などの改修を行う場合、その費用の1割が負担額となります。

※住宅改修については「事故を防ぐ環境とは?」で詳しく紹介します。

介護保険以外で利用できるサービスとは?

介護保険サービス以外にも、市区町村が独自に行っている公的なサービス、民間の事業者などが提供するサービスがあります。
お住まいの地域によって利用できるサービスの種類も費用負担もまちまちですが、うまく利用すれば介護保険では行きわたらないきめ細かなサービスが受けられる可能性があり、自宅介護の力強い支えになってくれます。

自治体が行うサービス

自治体が独自に提供する公的な介護サービス。無料もしくは少額の負担で済むので、利用しやすい特徴があります。自治体によりサービスの種類や利用条件などが異なるため、担当ケアマネジャーや自治体の窓口に相談しましょう。

(サービスの例)
配食サービス、訪問理美容サービス、家事援助サービス、ゴミの個別回収、寝具乾燥消毒、紙おむつの支給……など

ボランティアによるサービス

地域のボランティアが低価格で提供する家事援助などのサービスです。具体的なサービス内容は地域により異なるため、社会福祉協議会(※)や担当ケアマネジャーに相談しましょう。

(サービスの例)
家事援助サービス、安否確認サービス、傾聴ボランティア……など

※社会福祉協議会については「困った時の相談先は?」で詳しく紹介します。

民間の事業者によるサービス

民間の事業者によるサービスは、自治体やボランティアによるサービスと比べて高額ですが、サービスの範囲や利用回数などの自由度が高いメリットがあります。事業者によっては、初回お試しサービスを行っている場合もあります。

(サービスの例)
配食サービス、家事代行サービス、介護サービス、高齢者向けホームセキュリティサービス…など