大切なマイホームの設備をキレイに長持ちさせたい!住宅設備のお手入れ方法

水まわりのお手入れ

2022年2月1日 更新
水まわりのお手入れ

浴室、洗面所、トイレなどの水まわりは日常的に使用する上、水気や湿気が残りやすいので水垢やカビなどの汚れが付着しがち。汚れたらすぐにキレイにする習慣をつけることはもちろん、月に1度は換気扇を掃除して湿気を逃しやすくしましょう。

※お手入れをするときは、ケガをしないように必ず手袋を着用しましょう。使用中や使用直後に機器に手を触れると火傷をするおそれがあるため、スイッチを切り、機器が十分に冷えてから作業を行いましょう。電源プラグを使用する機器は電源プラグを抜くか、ブレーカーを切ってください。

【浴室】ふだんのお手入れ方法は…

入浴後にサッと洗って汚れの原因をシャットアウト

入浴後にサッと洗って汚れの原因をシャットアウト

浴室にたまりやすい汚れといえば、毛髪のほかに、水垢、シャンプーやボディソープなどの洗い残りである石けんカス、皮脂汚れ、床の隅などにこびりついたカビや「ピンク汚れ」と呼ばれる酵母菌の一種などです。汚れの種類は多いですが、基本的に入浴後に浴槽をスポンジで軽くこすり、浴室全体を冷水シャワーで洗い流してスクイジー(水切りワイパー)でしっかりと水気を切れば、ほとんどの汚れの原因を取り除くことができます。
浴室内の汚れは、酸性(皮脂汚れ・カビ・ピンク汚れ)、アルカリ性(水垢)、酸性とアルカリ性の混合(石けんカス)のように複雑なので、汚れの性質を選ばずに使える中性洗剤の使用がおすすめ。その上で、頑固にこびりついたカビやピンク汚れには塩素系漂白剤を使うなど、個別に対処しましょう。

【浴室】換気扇・フィルター掃除

カバーを取り外せばスポンジとシャワーで一気に洗える

カバーを取り外せばスポンジとシャワーで一気に洗える

浴室の天井に埋め込まれた換気扇や乾燥機は、ふだんはカバーについたホコリを掃除機で吸い取る程度でOKですが、月1回を目安にカバーを取り外して掃除しましょう。カバーを取り外せない換気扇や浴室乾燥機はフィルターのみ取り外します。

カバーを取り外せる場合

  • 1.カバーを外し、換気扇内部やファンにたまった汚れを掃除機や古歯ブラシで取り除きます。細かい溝に付着したホコリなどは綿棒を使うとよいでしょう。
  • 2.換気扇のカバーは、中性洗剤をつけたスポンジでこすり洗いをしてからシャワーで洗い流し、乾燥させます。
  • 3.カバーが完全に乾いた後に取り付けます。

カバーを取り外せない場合

  • 1.換気扇についているフィルターを取り外し、掃除機や古歯ブラシでホコリを取り除きます。
  • 2.中性洗剤をつけたスポンジでこすり洗いをしてからシャワーで洗い流し、乾燥させます。
  • 3.フィルターが完全に乾いた後に取り付けます。

【洗面所】ふだんのお手入れ方法は…

水気をこまめに拭き取って、頑固な水垢汚れを防ぐ

水気をこまめに拭き取って、頑固な水垢汚れを防ぐ

洗面所で見かける水垢は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が乾いて白っぽくなったもの。この水垢に、ハンドソープなどの石けんカスが混ざると頑固な汚れとなってこびりつくため、水気がついたらこまめに布で拭き取りましょう。
それでもこびりついてしまった水垢は、浴室用の中性洗剤や酸性のクエン酸粉末などをふりかけて、スポンジでこするとキレイになります。鏡に付着したウロコ汚れも同様にスポンジ洗いをするか、丸めたアルミホイルに水をつけて、軽くなでるようにこすればOK。

【洗面所】もらいサビの除去

ピンなどの跡が茶色く残るサビ汚れ。歯磨きでこすってキレイに

ピンなどの跡が茶色く残るサビ汚れ。歯磨きでこすってキレイに

洗面所で使うことが多いヘアピンやカミソリなどの鉄製品。使用後にうっかり洗面ボウルやキャビネットに置いたままにしておくと、鉄から出たサビが付着して茶色い汚れになってしまうことがあります。このようなサビ汚れは、鉄からサビをもらうため「もらいサビ」などと呼ばれたりします。
もらいサビを放置すると、サビの侵食が進んで落ちづらくなるため、見つけたら早めに取り除きましょう。早い段階なら、歯磨き剤を少量つけて古歯ブラシでこするだけで汚れが落ちます。
歯磨き剤で除去できないサビは、還元型漂白剤を約70℃のお湯で溶かしてペースト状にしたものをつけて、10~20分程度放置してから歯ブラシでこすり、水で洗い流しましょう。

ちょこっとメモ!ちょこっとメモ!

買い替えのみ?リフォームも行う?事前に計画しておけば焦らない

買い替えのみ?リフォームも行う?事前に計画しておけば焦らない

浴室・洗面所・トイレなどの設備本体の耐用年数は約15~20年。使用頻度やお手入れにもよりますが、15年を過ぎると故障や不具合が起きやすくなり、使い勝手に影響することもあるようです。
この頃になると、便利な機能を備えた新しい設備機器も登場しているので、修繕が必要になる時期が近付いたタイミングで水まわり全般のリフォームを行う人もいます。設備機器の買い替えもリフォームも、ある程度まとまった費用がかかるため、事前に貯蓄計画を立てておくことが大切。耐用年数を見据えて資金を準備しておけば、いきなり故障したときに焦らずに済みます。

【トイレ】ふだんのお手入れ方法は…

汚れたらペーパーですぐ拭き取り、酸性の洗剤やクエン酸で対処

汚れたらペーパーですぐ拭き取り、酸性の洗剤やクエン酸で対処

清潔なトイレをキープするには、汚れをためないことが肝心。便器や便座、床などにこぼれた尿や水垢などの汚れに気付いたら、すぐにトイレットペーパーで拭き取る習慣をつけましょう。ついたばかりの汚れなら洗剤も不要です。
尿汚れが化学反応を起こすと、「尿石」と呼ばれる黄ばみ汚れとなり、これはブラシでこすってもなかなか落とすことができません。尿石は便器のふち裏にたまりやすいので、酸性のトイレ用洗剤を使ってしつこい尿石を撃退しましょう。
トイレにつきやすい尿や尿石、水垢などの汚れはアルカリ性のため、酸性の洗剤やクエン酸が活躍します。クエン酸水スプレーをトイレに常備して、壁や床、便座などに吹き付けた後に拭き掃除をすれば汚れや臭い対策に効果的。

【トイレ】便座を外して掃除

実はカンタンに着脱できる便座。隙間の汚れを取り除こう

実はカンタンに着脱できる便座。隙間の汚れを取り除こう

便座や温水洗浄便座、便ふたの隙間や接合部分にたまった汚れが臭いの原因となることも。便座を外して、すみずみまでキレイに掃除しましょう。

便座の取り外しと掃除方法

  • ※メーカーや機種によって外し方が異なるため、必ず取扱説明書を確認してください。
  • 1.便ふたを開け、着脱ロックカバーを開いて便座と便ふたを取り外します。
  • 2.取り外した便座や便ふたは、中性洗剤をつけた布で汚れを拭き取り、水拭きをします。細かい隙間や接合部は綿棒を使って汚れを取り除きましょう。
  • 3.便座と便ふたを本体に取り付けます。

水まわり設備のお手入れスケジュール

掃除スケジュールの目安

毎日浴槽洗い、全体をシャワーで流して換気(浴室)
拭き掃除(洗面所・トイレ)
週1回壁・床・天井、小物の掃除(浴室)
床・壁の掃除(洗面所・トイレ)
月1回換気扇掃除(浴室・洗面所・トイレ)
キャビネット、小物などの拭き掃除(洗面所・トイレ)
便座を取り外して掃除、温水洗浄便座のノズル掃除(トイレ)

点検・交換スケジュールの目安

ふだんのチェック使用時に水漏れや異臭、異音、サビ、扉の傾きやガタつきなどがないか確認(浴室・洗面所・トイレ)
築5~10年各機器を点検し、不具合や部品の劣化があれば部品交換・機器交換(浴室・洗面所・トイレ)
築10~15年浴室乾燥機が耐用年数を迎えるため、点検・交換を検討(浴室)
温水洗浄便座が耐用年数を迎えるため、点検・交換を検討(トイレ)
各機器を点検し、不具合や部品の劣化があれば部品交換・機器交換(浴室・洗面所・トイレ)
築15~20年ユニットが耐用年数を迎えるため、点検・交換を検討(浴室)
洗面キャビネットが耐用年数を迎えるため、点検・交換を検討(洗面所)

まとめると…まとめると…

こまめなお手入れで水まわりを快適に。不具合の早期発見にも役立つ!

こまめなお手入れで水まわりを快適に。不具合の早期発見にも役立つ!

最新の水まわり設備は「汚れにくさ」「掃除のしやすさ」といったローメンテナンスを売りにした製品が増えていますが、だからといってお手入れをサボっていると水垢やホコリなどの汚れはたまる一方。経年により目に見えない部分が劣化して、思わぬケガや漏水などのトラブルを招くこともあります。不具合を早期発見するためにも、ふだんからお手入れを欠かさないようにしましょう。