食生活を改善!おいしく食べて健康になる

バランスのよい食事とは

2019年9月2日 更新
バランスのよい食事とは

人間の体は、毎日食べているものによってつくられます。健康な体づくりにはバランスのよい食事が欠かせませんが、一体何を、どれくらい食べるのがよいのでしょうか。

バランスのよい食事の目安

1日3食を決まった時間に

1日にとる食事の回数は、3食が基本。これが1~2食だと必要な栄養素が十分にとりづらくなってしまいます。
また、毎日なるべく決まった時間に食事をとるようにしましょう。人間の体は食事や睡眠などによって体内時計を調節しているため、食事をとる時間がまちまちだと体内時計のリズムが乱れてしまいます。また、夜遅く食べたものはエネルギーとして消費されにくく、体脂肪となって体にたくわえられやすいので注意が必要です。

基本は「主食」+「主菜」+「ご飯」

1回の食事で「主食」「主菜」「副菜」を揃えると、食事のバランスが整います。

  • ・「主食」:ご飯、パン、麺類など。主に炭水化物の供給源
  • ・「主菜」:肉、魚、卵、豆腐などのメインのおかず。主にたんぱく質の供給源
  • ・「副菜」:野菜、海藻類、きのこ類、いも類などの小鉢や汁物。
    主にビタミンやミネラル、食物繊維の供給源
◎バランスのよい献立
バランスのよい献立

品数は、主食1皿、主菜1皿、副菜2皿を目安として、これに乳製品や果物を1日1回程度加えましょう。
食品の彩り(赤・緑・黄・白・黒)や、調理法(焼く・煮る・揚げる・蒸す・生)を組み合わせることで、見た目もよく、栄養価もアップします。

何を、どれくらい食べる?

「主食」「主菜」「副菜」を揃えるといっても、食事のたびに品数を作るのは大変ですし、量のバランスも分かりづらいものです。
そこで、1日の栄養バランスを考える上で参考にしたいのが、厚生労働省と農林水産省が2005年に作成した「食事バランスガイド」です。

この「食事バランスガイド」では、1日に食べる目安量を、玩具の「コマ」のイラストで表現しています。
イラストの詳しい内容は次のとおり。

コマの部分:「料理とその目安量」

上から順に「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つに分類し、主な料理と、その目安量を表しています。
目安量はカロリーや重さではなく、「つ(SV:サービング)」という単位を使って「1つ」「2つ」…というように示します。例えば、主食のご飯小盛り1杯やおにぎり1個なら1つ、うどん1杯なら2つになります。
年齢や身体活動量にもよりますが、1日あたりの目安は、主食は5~7つ、副菜は5~6つ、主食は3~5つ、牛乳・乳製品は2つ、果物は2つです(※ほとんどの女性と、69歳以下の身体活動量の低い男性、70歳以上の身体活動量が普通以上の男性の場合)。

コマの軸:「水・お茶」

コマを回す軸部分は、私たちの体になくてはならない「水・お茶」を表しています。

走る人:「運動」

コマを回転させるのに必要な「運動」を表しています。バランスのよい食事と適度な運動習慣によって、私たちの体は健康を保つことができます。

コマの紐:「菓子・嗜好飲料」

楽しく適度に楽しむものとして「菓子・嗜好飲料」を表しています。

栄養バランスが乱れると…

体の機能を正常に働かせるには、食事の栄養素が欠かせません。食事の栄養バランスが乱れると、必要な栄養素が十分にとれなくなり、体にさまざまな不調が現れます。
例えば…

元気が出ない、疲れやすい

元気が出ない、疲れやすい

体を動かすエネルギーは糖質や脂質が体内で代謝されることによってつくられますが、糖質や脂質が不足すると、必要なエネルギーが確保できず、体温がなかなか上昇しません。そのため元気がなくなり、疲労も抜けづらいため、すぐに疲れやすくなります。

風邪などにかかりやすくなる

風邪などにかかりやすくなる

栄養素が不足すると体の機能がうまく働かず、免疫力が低下します。免疫とは、病原体から体を守る防御機能のこと。免疫力の低下によって、風邪などにかかりやすくなったり、症状が長引いたりします。

頭がボーっとする

脳のエネルギー源となる糖質のグルコース(ブドウ糖)が不足すると、脳に十分な栄養がいきわたらず、思考力や集中力が低下します。よく「朝食をとったほうがよい」といわれるのは、グルコースは体内で大量に貯蔵することができず、空腹の朝は脳がエネルギー不足になっているためです。

太りすぎ、または痩せすぎ

太りすぎ、または痩せすぎ

揚げ物や肉の脂身など油っこいものをよく食べる、あるいは暴飲暴食をするなど、脂質のとりすぎは肥満を引き起こし、脂質異常症、動脈硬化といった生活習慣のひきがねとなります。また、極端なダイエットで減量するのも危険です。痩せすぎは免疫力の低下や、拒食症や過食症など摂食障害を招くおそれがあります。