「おうちの中で」SDGsアクション!
「SDGsのために行動する」といっても、日常の行動を変えるのは難しいと思われるかも知れません。でも実際は、毎日の暮らしの中で、少し方法を変えるだけで世界を変える行動につながることもあります。自宅のソファでくつろぎながら、または食事や、バスタイムを楽しみながら、SDGsアクションをお試しください。
家の電気をこまめに消す
使わないときは主電源を切って電気のムダづかいを防止
◎SDGsターゲット:目標7「エネルギー」、目標12「責任」、目標13「気候変動」
私たちの暮らしに欠かせない電気は、その多くが石炭や天然ガス(LNG)といった化石燃料を資源に生み出されています。これらの化石燃料は、いずれ枯渇してしまう限りある資源であり、石炭を燃やすときに発生するCO2は地球温暖化の一因とされています。
こうしたエネルギー問題を解決するために、各国は太陽光エネルギーなどの再生可能エネルギーを活用する取り組みを始めていますが、私たち1人ひとりが電気を必要以上に使いすぎないことも、限りある資源を守ることにつながります。
電気のムダ遣づかいを防ぐために、照明や電化製品は必要なときだけ使い、使わないときはスイッチを切りましょう。
多くの家電製品は、スイッチを切ってもリモコンによる指示待ちや液晶表示のために「待機電力」として電力が消費されています。最近では待機電力の消費を抑える「エコモード」などを搭載した電化製品も増えつつあります。このような機能を活用しつつ、主電源をこまめに切り、長時間使わない機器はコンセントからプラグを抜いておきましょう。
水道の水を出しっぱなしにしない
水をこまめにとめるなど、節水を意識してみる
※SDGsターゲット:目標6「水」、目標12「責任」
日本では、水道の蛇口をひねればきれいな水が手に入ります。けれども世界に目を向けると、水不足により十分な水が得られなかったり、衛生環境が悪く安全ではない水を飲み水や生活用水に利用するなどして命を落とす国や地域もあります。
世界の人口は増え続けており、人々の暮らしを支える安全な水の確保は大きな課題となっています。限りある水資源を大切にするために、ふだんの生活の中で節水を心がけましょう。
例えば、歯をみがくときに水を流しっぱなしにせず、水をとめると30秒間で約6リットルの水の節約になります(※)。たった30秒間でも、月単位、年単位でみれば節水効果は大きくなります。ほかにも、浴室のシャワーを短くしたり、庭の水やりや洗車などでシャワーではなくバケツに水を汲んで使ったりするなど、水の使い方を工夫してみましょう。
冷蔵庫の中をチェックする
食品ロス対策! 食べ物をムダなくおいしく食べきる
※SDGsターゲット:目標12「責任」、目標13「気候変動」
食べ残しや売れ残りなどの理由で、本来なら食べられるはずなのに廃棄されてしまう食品を「食品ロス」といいます。家庭でも、料理を食べきれずに残したり、食材を買いすぎて冷蔵庫の中で腐らせてしまった経験はありませんか? 家庭の食品ロスを減らすために、冷蔵庫に残っている食材を確認して、期限切れや同じ食材の重複買いを防ぎましょう。すぐに食べきれない分は冷凍や調理して保存したり、買い物前に冷蔵庫内をスマホのカメラ機能で撮影して買いすぎを防いだりするのも効果的です。
日本では年間600万トンを超える食品ロスが発生しており、これは国民1人あたりが毎日、お茶碗1杯分の食べ物を捨てていることになります(※)。食料を捨てることで、その農作物を育てるのに使った水や土地がムダになってしまう上に、可燃ごみとして焼却する際に余分なCO2を排出するなど、環境に影響を及ぼします。食べ物のムダを減らし、地球環境を守るためにも、食材は上手に使いきり、おいしく食べましょう。
ちょこっとメモ!
SDGsに貢献する住まいとは? 限りある資源を大切にする暮らし
SDGsの意識の高まりから、最近ではSDGsにもとづく家づくりやリフォームを提供する住宅メーカーや工務店が増えつつあります。例えば、気密性・断熱性にすぐれた住宅は、冷暖房をあまり使わなくても快適な室温を保ちやすく、エネルギーの消費を抑えるのに役立ちます。また、太陽光発電を導入すればCO2を排出せずにクリーンな電気を発電でき、電気代の節約にもなります。
また、節水タイプの食洗器をはじめとする省エネ家電や、生ごみを堆肥に変えるコンポストを導入するなどの工夫もあります。毎日の寝食に必要な場所だからこそ、快適に暮らしながらSDGsにつながる住まいについて考えてみてはいかがでしょうか。
食器の油汚れは洗う前に拭き取る
洗う前のひと手間で、水を節約して海の環境も守る
◎SDGsターゲット:目標12「責任」、目標14「海」食後のお皿にこびりついたソースなどの油汚れに、揚げ物をした後のフライパンや天ぷら鍋。これらをそのままシンクに直行させて洗い流すと、川や海の水を汚す大きな原因となってしまいます。
私たちは河川の水を水道水として利用し、生活排水として放流していますが、生活排水を魚が棲める水質に戻すためには大量の水が必要となり、中濃ソース大さじ1杯(15ミリリットル)でバスタブ1.3杯分(390リットル)、マヨネーズ大さじ1杯でバスタブ13杯分(3900リットル)、使用済み天ぷら油20ミリリットルでバスタブ20杯分(6000リットル)の水を使用します(※)。
川や海の水を汚さないようにするには、生活排水をなるべくきれいにして流すことが大事です。そこで、食器を洗う前には新聞紙や古布で油汚れを拭き取りましょう。揚げ物などで残った油は継ぎ足して使ったり、炒め物に使うなどしてできるだけ捨てる量を減らし、捨てるときは新聞紙や古布に吸わせてゴミ箱に入れると、排水口に油を直接流さずに済みます。
- ※環境省「生活排水読本」より
- https://www.env.go.jp/water/seikatsu/
帰宅したら、うがい・手洗いをする
毎日の習慣が感染症から大切な健康と命を守る
◎SDGsターゲット:目標3「健康」
「外出から帰ったら、うがい・手洗い」。新型コロナウイルスの感染を防ぐために、合言葉のように言われるようになったフレーズですが、うがい・手洗いは体の粘膜や手に付着した菌やウイルスを洗い流して、風邪などの感染症を予防する効果があります。
飛行機に乗って、世界中のあらゆる国や地域に移動できる現代は、新型コロナウイルスのように感染症が世界規模で流行する危険を抱えています。自分が感染しないのはもちろんですが、ほかの人に感染を広げないように、うがい・手洗いを習慣づけましょう。インフルエンザのワクチンを接種することも、インフルエンザの発病や重症化を予防し、流行規模を抑えることにつながります。
まとめると…
「もったいない」を当たり前に。家庭で取り組むSDGs
ここで取り上げたSDGsアクションは、小さい頃から家庭や学校で繰り返し教えられてきた習慣が多く含まれています。おそらく、SDGsを意識する前から当たり前のように実践していることも多いのではないでしょうか。
特に、電気や水を大切にする、食べ残しをしないといったときに使われる「もったいない」という言葉には、地球上の限りある資源を守り、ムダづかいをしないという気味が込められています。暮らしのさまざまな場面で「もったいない」の心を大切にして、親から子へ、習慣としてつなげていきましょう。
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最終更新日 2024年12月02日
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