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ルームシェア丸わかりガイド

ルームシェアのいいところ・困ったところ

2017年2月8日 更新
ルームシェアのいいところ・困ったところ

ルームシェアには、一人暮らしでは得られない便利なメリットがある一方で、デメリットもチラホラ。ここではルームシェアの「いいところ」と「困ったところ」を紹介します。

まずは「いいところ」から!

いいところ① 家賃や光熱費の負担が減る

いいところ① 家賃や光熱費の負担が減る

複数の住人と一緒に住むルームシェアでは、1人あたりの家賃や光熱費などの費用が抑えられます。
例えば、家賃5万円のワンルームのマンションで一人暮らしをすると、5万円を1人で負担しなければなりませんが、ルームシェアで家賃10万円の2DKや3LDKを借りると、入居者が2人なら1人あたり5万円、3人なら1人あたり3万3000円の負担で済みます。
また、光熱費は世帯ごとに基本料金がかかりますが、ルームシェアなら1世帯分の料金を住人同士で折半するため、基本料金の負担が軽くなり、節約につながります。

POINT!
家賃や光熱費は、必ずしも均等割りにする必要はありません。個室が狭い人、出張などで不在が多く電気やガスをあまり使わない人、共同スペースの掃除を引き受ける人などは安く設定することもあり、ケースバイケースです。

いいところ② 初期費用が安い

新生活を始めるにあたっての初期費用も、ルームシェアなら一人暮らしよりも安くなります。

ルームシェアと一人暮らし 初期費用の比較
支出の項目 ルームシェア 一人暮らし
住まいにかかる費用
  • ・最初の月の家賃
  • ・敷金
  • ・礼金
  • ・仲介手数料
  • ・火災保険
住人同士で折半する 個人で負担する
家電代
  • ・冷蔵庫
  • ・洗濯機
  • ・掃除機
  • ・テレビ
など
共同で使う家電を新たに購入する場合、住人同士で費用を折半する 個人で負担する
キッチン用品代 基本的なものを購入する場合、住人同士で費用を折半する 個人で負担する
生活用品代
  • ・バス・トイレ用品
  • ・掃除用品
など
共同のスペースや設備で使用するものは、住人同士で費用を折半する 個人で負担する
引っ越し代 個人で負担する 個人で負担する

賃貸で一人暮らしを始める場合、初期費用は住まいにかかる金額だけでも家賃の5~6倍程度といわれていますから、家賃の高い都心では、どうしてもかなりの出費になってしまいます。

ところがルームシェアなら、これらの初期費用を住人同士で折半できるので、より身軽に新生活をスタートすることができます。

POINT!
上記の出費は、新たに賃貸物件を借りる場合の目安です。より安い初期費用でルームシェアを始めるなら、既にルームシェアが行われている住宅で、退去者が出るタイミングで空き室に入る方法もあります。この場合は共同で使う家電や生活用品などが揃っており、敷金・礼金もかかりません。

いいところ③ 好立地でハイグレードな物件も選べる

いいところ③ 好立地でハイグレードな物件も選べる

ルームシェアによって家賃や光熱費が抑えられる分、物件のグレードを上げることもできます。
例えば勤務先が大都市のオフィス街にある場合、勤務先の近くに住みたいと思っても家賃の相場が高く、予算に合う物件が見つからないこともあります。ところがルームシェアなら1人あたりの家賃は安くなりますから、一人暮らしでは手の届きにくい都心の便利なエリアや、設備などが充実しているハイグレード物件を借りることも可能になります。
ドラマや映画に出てくるようなオシャレな物件を、ルームシェアで実現するのもいいかも知れませんね。

POINT!
ルームシェアの物件を探している人の中で、意外と多い希望条件が「ペットOKの物件」。一人暮らし用のワンルームで、ペットOKのところを探すとなると物件数も限られている上、敷金や家賃が高く設定されているケースも多いのですが、ルームシェアなら予算の問題をクリアしやすくなります。

いいところ④ みんなで暮らすから寂しくない

いいところ④ みんなで暮らすから寂しくない

気ままな一人暮らしもいいけれど、仕事から疲れて帰ってきた時に部屋が真っ暗だったり、一人でご飯を食べたりすると、「なんとなく寂しいな」と感じた経験はないでしょうか。
ルームシェアでは、先に帰っている人がいれば「お帰り」と出迎えてもらえますし、一緒に料理したり、リビングで会話しながら食事をしたりすることもできます。

POINT!
もちろん、一人になりたい時は個室にこもって食事をしてもOK。「一人になりたい時は一人で、みんなと過ごしたい時はみんなで」という自由なスタイルが楽しめるのも、ルームシェアのメリットです。

いいところ⑤ みんなで支え合って、人間関係が広がる

いいところ⑤ みんなで支え合って、人間関係が広がる

ルームシェアでは、生活をしていて、ちょっと困ったことや足りないことがあれば住人同士がお互いに助け合えます。
「食事を作りすぎたからおすそわけしたい」「工具が必要なんだけど、誰か持っていないかな?」など、一人暮らしではすぐに解決できないことも、ルームシェアならカンタンに解決できます。
また、同じ趣味を持つ住人同士が一緒に活動したり、お互いの友達を紹介したり、さまざまな人との出会いがよい刺激になります。

POINT!
住人1人1人の生活時間が異なるルームシェアでは、伝えたい連絡があっても、すぐに全員に声をかけられる訳ではありません。
そこで、リビングにメッセージボードを設置したり、住人同士でLINEを行ったり、メーリングリストを活用するなどして情報を共有します。

いいところ⑥ 災害時や防犯面の安心

いいところ⑥ 災害時や防犯面の安心

地震や台風などの災害時には、一人で過ごすよりも、誰かと一緒にいるほうが心細さを感じにくいもの。もしも避難が必要になった場合でも、一人で行動するより、他の住人と力を合わせて行動したほうが安心です。
また、一人暮らしだと防犯面に不安を感じる女性も多いのですが、複数の住人がいるルームシェアなら住宅の不在時間が短くなりやすいため、防犯にも役立ちます。

POINT!
非常食や懐中電灯、携帯ラジオ、非常用持ち出し袋といった災害グッズを一人暮らしで揃えるのは大変。でも、複数の住人がいれば、共同の備品として揃えやすくなるので災害時の安心につながります。

ルームシェアならではの「困ったところ」も…

困ったところ① ルームメイトの突然退去&家賃など不払いのリスク

ルームシェアでは毎月の家賃や光熱費を住人が折半して支払いますが、もしも誰かが突然退去したり、失職して家賃の支払いが困難になったりすると、他の住人の負担となり家賃の不払いにつながるおそれがあります。

POINT!
このようなリスクに備えて、ルームシェアを始める前に「退去者は、次の入居者を見つけてから退去する」というルールや、デポジット(預り金)を用意するケースもあります。
けれども、次の入居者がどうしても見つからない可能性もあるので、少なくとも数ヶ月分の家賃や光熱費を払えるだけの貯金をしておきましょう。

困ったところ② ルームシェアOKの物件が意外と少ない

困ったところ② ルームシェアOKの物件が意外と少ない

ルームシェアという言葉が一般に知られるようになってきたとはいえ、賃貸ではルームシェアOKの物件はそれほど多くないのが現状です。
そもそも日本の賃貸物件では、契約で「他人との同居不可」となっているケースが多く、カップルの同棲などを想定した「2人入居可」の物件ですら「ルームシェアは不可」という条件が付くこともあります。理由は、上記の「ルームメイトの突然退去&家賃など不払いのリスク」でも紹介したように、家賃の不払いを不安視する大家がいることや、長年、日本ではルームシェアという住まいの選択肢がなかったために、大家自身がルームシェアのことをよく知らないといった事情があります。
けれども中には、ルームシェアに理解のある大家もいますし、不動産会社に相談すれば大家にかけあってくれることもあります。まずは不動産会社で相談してみましょう。

POINT!
ルームシェアOKの賃貸物件は、少しずつですが増えてきています。例えば、独立行政法人のUR都市機構にはファミリータイプの賃貸物件をルームシェアできる「ハウスシェアリング制度」があり、礼金・仲介手数料・更新料0円、保証人不要(※社会人の場合)でルームシェアをはじめることができます。
参考:UR都市機構
http://www.ur-net.go.jp/

困ったところ③ ルールが細かいと大変

困ったところ③ ルールが細かいと大変

シェア生活のルールは住居によりまちまちで、例えば玄関やリビング、キッチンなどの共同スペースの掃除は「気付いた人が行う」というところもあれば、「週替わりで当番を決めて行う」というところも。いずれも住人同士が納得していればよいのですが、ルールが細かすぎると、シェア生活が息苦しくなってしまうかも知れません。

POINT!
掃除やゴミ出しといった家事は、細かいルールをつくるより、「気付いた人が行う」くらいのほうがうまくいくことが多いようです。もしも、いつも同じ人が家事を負担していることに気付いたら、「いつもありがとう」と手伝ったり、他の家事を率先して引き受けたりする配慮があるといいですね。
家事のルールは多少ゆるやかでも問題ありませんが、家賃や光熱費の支払いなど、お金に関するルールは細かく決めておきましょう。
(シェア生活の基本的なルールについては「ルームシェアのはじめ方」で詳しく紹介します)

困ったところ④ 他の住人への気遣いが面倒

困ったところ④ 他の住人への気遣いが面倒

一人暮らしなら、休日は寝起きの姿で1日中ダラダラ過ごしていてもOKですが、ルームシェアをしていると、リビングなどの共同スペースに出る時はそれなりの格好をしなくてはなりません。また、仕事などで疲れて誰にも会いたくない時でも、共同スペースで他の住人に話しかけられるなど、気遣いが面倒に感じられることもあります。

POINT!
他人と一緒に暮らす以上、一人暮らしのようにいつでも気ままに……とはいかないのがルームシェアの特徴。面倒かも知れませんが、人の目を意識することで身だしなみや生活が乱れにくくなるので、自分を律するいいチャンスかも知れませんよ。

困ったところ⑤ 価値観や生活習慣の違い

困ったところ⑤ 価値観や生活習慣の違い

さまざまな年齢や職業の人が暮らすルームシェアでは、それぞれの価値観や生活習慣の違いがキッカケとなってトラブルに発展することも。
例えば「洗面所を使った後はキレイに片付ける」というルールがあったとして、この場合の「キレイ」とは、出したものを引き出しにしまえばOKと考える人もいれば、流し台の水こぼれや髪の毛まで拭き取らなければダメという人もいて、個人の価値観や生活習慣によって基準はバラバラです。「自分の基準が当たり前」と思っている人ほど、他人の価値観や生活習慣の違いが気になり、ストレスをためてしまう傾向があります。

POINT!
とにかく「人間にはいろいろな価値観や生活習慣がある」と心得ましょう。自分とは異なる価値観や生活習慣を受け入れることは、あなたの今後の人間関係にとって、よい影響を与えてくれるはずです。ただし、衛生面の問題や、事故につながる危険がある習慣(個室にゴミが散乱している「汚部屋」や、寝タバコなど)を察したら、すぐにやめてもらうようにしましょう。
(ルームシェアで起こりやすいトラブルについては「もしもトラブルが起こったら」で詳しく紹介します)
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