ペアローンで後悔しないポイントは?

ペアローンで借入額を増やすと、月々の返済額も大きくなります。家計の事情やライフスタイルは人それぞれなので「これが正解」という借り方はありませんが、将来、ペアローンを選んだことを後悔することがないよう、次のポイントに注意してみましょう。
ポイント①借り過ぎは厳禁!
借入額だけでなく、年収に占めるローン返済額の割合にも着目

高額な出費をともなうマイホームは、「無理なく返済していける住宅ローンを組むこと」が家計の安定につながります。ペアローンは単独で借りるよりも大きな予算を組みやすいですが、だからといって、銀行から借りられる上限ギリギリまで借りてしまうのは禁物。もしも夫婦のどちらか1人でもリストラや転職、妊娠・出産、介護などで収入が減ってしまうと、もともとのローン借入額が大きい分、返済が困難になるリスクが高いからです。
住宅ローンの借入額を決めるときは、手取り年収に占めるローン年間返済額の割合(※)もチェックしてください。銀行によってはローンの年間返済額が年収の30~35%でも融資可能と判断しますが、一般的に、「安定して返せるのは年収の20~25%以内」が目安。加えて、自分たちの家計の状況、将来の収入やライフプランの変動も考慮して、返済に余裕を持てる借入額を設定しましょう。
※年間返済額には、住宅ローン以外のローン(カードローンや自動車ローンなど)返済額も含まれます。
無理なく返済できる借入額・年収に占めるローン返済額の割合の目安
借入れ条件……金利1%(変動型)、借入期間35年、ボーナス返済なし、元利均等方式で試算
ポイント②借入れ条件は個別に設定!
それぞれの収入やライフプランに応じて返済方法を選ぶ

ペアローンの場合、夫婦それぞれが借入額・借入期間・金利タイプなどの借入れ条件を個別に設定できます。
- 借入れ条件の設定
・借入額……収入が多いほうが多く借りるなど、収入に応じて設定する
・借入期間……最長35年が一般的。完済時の年齢や、ライフプランに見合った借入期間を選ぶ
・金利タイプ……金利が比較的低い変動型、金利上昇リスクに強い固定型から選択する
それぞれ異なる借入れ条件を組み合わせることで、「収入が安定している夫は返済期間の長い固定金利で」、「妻は産休・育休の収入減を見込んで借入額は少なく、変動金利で返済期間は短めに」など、お互いの収入やライフプラン、金利情勢に応じた柔軟な返済計画を立てやすくなります。
金融機関サイトのローン返済シミュレーションを利用すると、設定した借入れ条件での月々の返済額や総返済額などを比較できるのでおすすめです。
ポイント③団信とは別の備えも検討!
残された家族を守る生命保険や夫婦連生団信

あまり考えたくないことですが、住宅ローン返済期間中に、夫婦のどちらかが亡くなる可能性もゼロではありません。ペアローンでは、住宅ローン債務者の死亡や高度障害に備えて団体信用生命保険(団信)に加入するため、故人のローン残債は団体信用生命保険で完済されます。けれども残された配偶者の住宅ローンはそのまま残るため、1人で仕事や子育てをしながら返済を続けていくことになります。
万一のときに残された家族の暮らしを守るために、ペアローンを利用する場合は団体信用生命保険とは別に、夫婦で生命保険に加入しておくのも一考です。また、金融機関によっては、ペアローン利用の夫または妻の死亡や高度障害時に2人分の住宅ローン残債が保険金で完済される「夫婦連生団信」を提供していることもあります。
ポイント④登記上の持ち分に注意!
持ち分と夫婦の負担金額が異なれば贈与税の発生リスクも

ペアローンのように夫婦でお金を出し合って購入した住宅の登記は、「夫だけ」または「妻だけ」のように1人の名義で登記する「単独名義」ではなく、夫婦2人の「共有名義」として、購入時にそれぞれが負担した金額の持ち分で登記するようにします。
たとえば5000万円の住宅を、夫3000万円、妻2000万円の住宅ローンで購入した場合、持ち分は「夫60%、妻40%」で登記します。
2人の家だからといって「夫50%、妻50%」で登記すると、夫が妻に贈与したとみなされ、贈与税がかかる可能性があるので避けましょう。
ポイント⑤返済に困ったら早急に対策!
放置は絶対にNG。一刻も早く銀行へ相談を!

たとえどんなに慎重に返済計画を立てても、長い返済期間中には思わぬ収入ダウンや、突然の高額な出費があったりして、住宅ローンの返済が困難になることがあるかも知れません。
ペアローンは夫婦がお互いの連帯保証人になるため、どちらかが住宅ローンを滞納すると、もう1人に支払い義務が生じます。滞納が続くと、最悪の場合、自宅を競売にかけられて住む場所を失ってしまう可能性もあります。
こうした事態を避けるためにも、返済が苦しくなったら、すぐに借入れ先の銀行に相談しましょう。銀行のほうも、住宅ローンが不良債権化するリスクは回避したいので、返済期間を延長するなどして月々の返済負担を抑える対策をとってくれます。併せて、家計を見直して支出を抑えるようにします。いずれにせよ、後になればなるほど対策が限られてきますから、迅速に行動してください。
まとめると…
安定したローン返済のために、リスクを見越した返済計画を

夫婦で2本の住宅ローンを組み、力を合わせて返済していくペアローン。借入額が大きい分、収入減少などのリスクを見越して余裕のある返済計画を立てることが何よりも大切です。
憧れのマイホームで末長く暮らすためにも、ここで紹介したポイントを参考にして借入れ条件や返済計画を検討し、不安を解消しておきましょう。
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最終更新日 2026年3月11日

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