ペアローンの特徴からメリット・デメリット、後悔しないポイントまで丸わかり!夫婦で借りる住宅ローンの「ペアローン」とは

ペアローンのメリット・デメリット

2026年3月11日 更新
将来にわたってペアローンを返していくイメージ

ペアローンを利用することで得られるメリットもあれば、気を付けたいデメリットもあります。現在の生活はもちろん、将来のことなども考えながら、ペアローンのメリット・デメリットに目を向けてみましょう。

メリット①借入額を増やせる

2本のローンで借入可能額がアップ!

借入額が増額するイメージ

ペアローンの最大のメリットは、単独で借りるより借入額を多くできることです。

銀行の融資審査において、住宅ローンの借入可能額は「ローンの年間返済額が年収の30~35%以内(※)」が目安となっています。つまり、夫の手取り年収500万円、妻の手取り年収400万円の夫婦が以下の条件でローンを組んだとして、夫1人の単独ローンなら借入可能額の上限は約4420万~5170万円ですが、もしも希望する借入額に届かない場合、夫婦2人のペアローンにすることで世帯の借入可能額の上限は約7960万~9310万円にもなります。

※年間返済額には、住宅ローン以外のローン(カードローンや自動車ローンなど)返済額も含まれます。

単独ローン・ペアローンの借入可能額

借入れ条件……金利1%(変動型)、借入期間35年、ボーナス返済なし、元利均等方式

単独ローン・ペアローンの借入可能額表

なお、実際の融資審査の基準は銀行ごとに異なります。また、「借入可能額」が「無理なく返済できる額」とは限らない点にも注意しましょう。

メリット②夫婦で住宅ローン控除を利用できる

それぞれの納税額によっては節約効果が!

住宅ローン控除のイメージ

住宅ローン控除とは、年末の住宅ローン残高の0.7%が最大13年にわたって所得税から控除される税優遇制度。所得税で控除しきれなかった場合は、その金額分が翌年の住民税から控除されます。単独ローンや、収入合算(連帯保証型)での借入れだと、住宅ローン控除を利用できるのは債務者である夫もしくは妻の1人のみですが、ペアローンは夫婦がそれぞれ住宅ローンを組むので、2人とも住宅ローン控除を利用できるメリットがあります。

住宅ローン控除が適用されるローン残高の上限や控除期間は、住宅性能などによって異なります。また、もともとの所得税額や住民税額が少ないと節税効果が薄くなる場合もあります。事前に国土交通省のサイトで最新の制度内容をチェックし、自分たちのケースではどれくらいの節税効果が見込めるかシミュレーションしましょう。

メリット③夫婦で団体信用生命保険に加入できる

債務者に万一のことがあるとローン残債が0円に

団信のイメージ

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン債務者が返済期間中に死亡や高度障害状態になったときに、ローン残債を保険金で完済する保険です。ペアローンでは夫婦がそれぞれ団体信用生命保険に加入できるメリットがあり、夫が亡くなった場合は夫のローン残債が0円に、妻が亡くなった場合は妻のローン残債が0円になります。

一方、単独ローンや、収入合算(連帯保証型)で団体信用生命保険に加入できるのは、住宅ローン債務者のみ。配偶者に万一のことがあった場合、たとえ生前は共働きで返済していたとしても、ローン残債は減額されません。

デメリット①離婚時・死亡時のリスクがある

夫婦でローンを組むため、離婚になるともめやすい

離婚のイメージや、離婚で揉めるイメージ

ペアローンの返済期間中に離婚すると、ペアローンの返済や財産分与をめぐって夫婦間でトラブルになる可能性があります。

離婚後もどちらかが住宅に住み続けて、もう1人が出ていくケースが多いですが、住み続けるほうが住宅ローンを借り換えて1本化しようとしても、1人分の収入では銀行の審査が通らないこともあります。
売却して住宅ローンを解消するにしても、売却価格がローン残債を下回る場合は差額を自己資金で補填しなければなりません。

また、ペアローンの返済期間中に夫婦のどちらかが死亡した場合、故人の住宅ローン残債は団体信用生命保険で完済されますが、残された配偶者の住宅ローンは継続します。

デメリット②収入減少時の影響が大きい

どちらかの収入が減ると、ローン返済が難しくなる可能性あり!

収入減少でローン返済が苦しいイメージ

ペアローンでは、夫婦がお互いの契約の連帯保証人となるため、もしも夫婦のどちらかが返済できなくなった場合は、もう1人が自分の住宅ローンを返済しつつ、配偶者の住宅ローン返済も肩代わりしなければなりません。

現在は夫婦ともにフルタイムで働いていても、妻が妊娠・出産すれば産休中や育休中の収入ダウンは避けられず、子どもの養育費や教育費も発生します。ほかにも、返済期間中に病気やケガで長期間働けなくなったり、リストラ、転職、介護などで収入が減ったりする可能性もあります。ペアローンの場合、単独で借りるより多く借りられますが、借入額が大きいほど収入減少時の影響も大きくなります。たとえどちらかの収入が減っても大丈夫なように、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。

デメリット③諸費用が高くなる

事務手数料や保証料などが2人分発生してしまう

ローンの諸費用(×2人分)がのしかかるイメージ

住宅ローンの契約時は、事務手数料や保証料、登記費用、印紙税などの諸費用がかかります。ペアローンでは2人分の住宅ローンを組むため、諸費用がそれぞれにかかることで、単独で借りるより諸費用が高くなってしまいます。

さらに、これらの諸費用は基本的に住宅ローンに組み込めず、手元資金で支払うことになる点にも注意が必要です。

まとめると…まとめると…

借入れ前に忘れず確認! メリット・デメリットを知って返済計画に活かす

メリット・デメリットを比較するイメージ

ペアローンは、「借入額を増やせる」「夫婦で住宅ローン控除を利用できる」「夫婦で団体信用生命保険に加入できる」といったメリットがある一方で、「離婚時・死亡時のリスクがある」「収入減少時の影響が大きい」「諸費用が高くなる」といったデメリットもあります。 メリット・デメリットを比較したうえで、それぞれの収入やライフプランの変化に対応できるかどうかを考えることが、最善の返済計画につながります。

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最終更新日 2026年3月11日