大好き!鍋料理

日本の鍋MAP

2017年12月25日 更新
日本の鍋MAP

その土地ならではの食材を使った鍋料理は、地域ごとに個性もいろいろです。
日本各地に伝わる代表的な鍋料理を集めてみました。

日本のご当地鍋MAP

①石狩鍋(北海道)

石狩鍋(北海道)

鮭が多く集まる石狩川にちなんだ鍋料理。鮭の切り身と、キャベツやタマネギなどの野菜を昆布だし汁で煮込んで味噌で味付けし、仕上げに粉山椒をちらしていただきます。隠し味としてバターや牛乳を使う家庭もあります。

②きりたんぽ鍋(秋田県)

きりたんぽ鍋(秋田県)

新米をつぶして木の棒につけた郷土料理の「たんぽ」を、比内地鶏、長ネギ、きのこ、ゴボウなどと鶏ガラスープで煮込んだもの。もともとはマタギと呼ばれる狩人が、食べ残りの握り飯を鍋に入れたことがはじまりといわれています。

③アンコウ鍋(茨城県)

アンコウ鍋(茨城県)

アンコウの身・皮・内臓をだし汁で煮込み、味噌または醤油で仕立てた鍋料理。茨城県の冬の味覚の代表格であるアンコウは、吊るした状態で皮をはがし、身や内臓を外していく「吊るし切り」という独特なさばき方をすることでも有名です。

④すき焼き(東京都)

すき焼き(東京都)

すき焼きは大きく分けて東京風、関西風の2タイプがありますが、東京風のすき焼きは醤油やみりんを合わせただし汁(割り下)を鍋に入れてから、牛肉、長ネギ、白菜、シイタケ、焼き豆腐などを加えて煮込みます。

⑤ほうとう鍋(山梨県)

ほうとう鍋(山梨県)

山梨県は農地が少なく米の収穫が十分ではなかったため、小麦粉からつくる「ほうとう」という太麺を、カボチャなどの野菜とともに鍋で煮込む郷土料理が生まれました。辛口の甲州味噌にカボチャの甘みが溶け込み、まろやかな風味。

⑥カニちり(福井県)

カニちり(福井県)

ズワイガニ(越前ガニ)の水揚げ量の多い福井県では、昆布から取っただし汁に、ズワイガニの脚や胴を白菜などと一緒に煮たカニちりが有名です。ズワイガニはオスとメスで大きさが異なり、鍋の具材になるのは大きいオスのほうです。

⑦シシ鍋(静岡県)

シシ鍋(静岡県)

もとは伊豆半島の山々で狩猟をしていたマタギの料理で、イノシシ肉、大根、ゴボウ、長ネギなどの具材を味噌仕立てで味わいます。鍋で煮込むとイノシシの真っ赤な肉がぼたんの花のように見えることから「ぼたん鍋」とも呼ばれます。

⑧味噌おでん(名古屋風おでん)(愛知県)

味噌おでん(名古屋風おでん)(愛知県)

愛知県で作られる「八丁味噌」という豆味噌を使ったおでん。だし汁に八丁味噌を溶かし込んで煮るタイプと、関西風おでん(関東煮)に八丁味噌をつけるタイプの2つがあり、どちらも八丁味噌の濃厚な味わいが楽しめます。

⑨湯豆腐(京都府)

湯豆腐(京都府)

もともと僧侶の精進料理であった豆腐を、昆布と薬味だけでシンプルにいただく京都の名物料理です。グツグツと煮えるまで火を通してしまうと豆腐の風味が飛んでしまうため、煮立ちはじめてすぐに食べるのがよいとされています。

⑩はりはり鍋(大阪府)

はりはり鍋(大阪府)

江戸時代から伝わる大阪の庶民の味。昆布と鰹節のだし汁でクジラ肉を煮込み、仕上げに水菜(京菜や壬生菜)をサッと加えます。水菜の「ハリハリ」とした食感から、その名がついたといわれています。

⑪カキの土手鍋(広島県)

カキの土手鍋(広島県)

広島名物のカキを使った鍋料理。鍋の内側に、だし汁でのばした白味噌を土手のように塗り、その中でカキや白菜、豆腐などを入れて煮込みます。白味噌の土手を崩して好みの味に調整しながら具材を味わうのがポイント。

⑫フグちり(山口県)

フグちり(山口県)

トラフグの水揚げ地として知られる山口県では、トラフグの身を昆布だし汁で野菜とともに煮込んだフグちりが名物。フグちりは地元で「フク(福)ちり」とも呼ばれ、福をもたらす魚として親しまれています。

⑬水炊き(福岡県)

水炊き(福岡県)

福岡県で「水炊き」といえば、鶏ガラベースの白濁したスープで煮た鶏肉と野菜を、ポン酢などにつけて味わう料理で、「博多煮」とも呼ばれます。食べ方は、まず鶏の旨みが凝縮したスープを飲んでから、鶏肉や野菜を楽しむのが地元流。

⑭モツ鍋(福岡県)

モツ鍋(福岡県)

牛などのモツ(ホルモン)を、ニンニクや唐辛子のきいた味噌または醤油ベースのスープで野菜と一緒に煮込んだ鍋料理。第二次世界大戦の直後にアルミの鍋でモツを煮たのが始まりといわれています。