2017年8月8日 更新
正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、先祖の霊を迎えて供養する行事です。
一般に、新暦8月13日に先祖の霊を迎えて祀り、16日に送り出しますが、東京や愛知などでは新暦7月15日前後、沖縄などでは新暦ではなく旧暦7月15日前後に行うなど、時期が異なります。
お盆の期間中は家族で墓参りをしたり、親戚が集まって会食したりすることが多く、先祖や家族とのつながりを感じる機会でもあります。
8月1日 | 釜蓋朔日(かまぶたついたち)……地獄の釜の蓋が開く日といわれており、この日を盆の入りとする地域もあります。 |
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8月7日 | 七日盆(なぬかぼん)……お墓の掃除をするなど、お盆の準備にとりかかるのはこの日からです。 |
8月13日 | 迎え盆……盆棚をつくり、家族でお墓参りをします。夕方には迎え火を焚いて先祖の霊を迎えます。 |
8月14日〜15日 | 盆中日(ぼんなかび)……期間中は灯明を絶やさないようにします。家族と同じ食事を朝昼夕に供えます。 |
8月16日 | 送り盆……夕方に送り火を焚き、盆棚を片付けて先祖の霊を送り出します。 |
お盆の起源は諸説ありますが、仏教の「盂蘭盆経」というお経の中に、釈迦の弟子の目連(もくれん)が、自分の母親が地獄に落ちて苦しんでいるのを知り、釈迦の教えによって7月15日に手厚い供養をしたところ母親は救われたという内容があり、この「盂蘭盆経」を略して「盆」というようになったとする説が広く知られています。仏教がインドから中国、朝鮮半島を経由して日本に伝わると、「盂蘭盆経」の内容が日本古来の祖先信仰と結びつき、先祖代々の霊をまつる行事となりました。
- 迎え火と送り火
迎え火は、先祖の霊があの世から迷わず家に帰ってこられるように焚く目印の火のことです。8月13日の夕方に、玄関や庭先でオガラ(麻の茎の皮をはいだもの)を燃やすと、その煙にのって先祖がやってくるといわれています。
先祖があの世に帰る16日の夕方にも、来た時と同じように送り火を焚きます。送り火は、迎え火の時よりも長い時間焚くものとされていますが、これは先祖の霊があの世に帰る途中で振り返った時に、早く火が消えていると寂しい思いをするからといわれています。
毎年8月16日の夜に京都で行われる、有名な「五山の送り火」もお盆の送り火です。
- 盆棚
家に迎えた先祖の霊をまつるための祭壇を盆棚といいます。盆棚の形や大きさは地域によって異なりますが、近年は仏壇の前に小机を置き、むしろやゴザをしいて、その上に位牌や香炉、オミナエシ・キキョウ・ミソハギ・ホオズキといった盆花、先祖の乗り物となるナスやキュウリなどを供えることが多いようです。
一般に盆棚をつくるのは13日ですが、亡くなって1年以内の新盆の場合は13日よりも早く盆棚をつくります。
- 盆踊り
お盆に迎えた霊を慰めるための踊りで、特に1年以内に亡くなった人を供養するために行われます。地域ごとにさまざまな踊りがみられ、岐阜県郡上八幡の郡上踊り、徳島の阿波踊りなどが有名です。近年は信仰的な意味合いが薄れて、どちらかというと地域の親睦や娯楽のイベントとして行われることが多くなりました。
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