【専門家監修】新築で家を建てる人必見!窓用シャッターの必要性とは

2020年7月15日

新築で家を建てるにあたり、窓用シャッターを取り入れるべきか迷っている人は多いでしょう。窓用シャッターにはさまざまな種類がありますが、メリットやデメリットも存在するため、導入にはいくつかの注意が必要です。そこで、窓用シャッターの種類や特徴を紹介し、期待できるメリットや気をつけたいデメリットまで詳しく解説します。

1.手動シャッターの特徴

窓用シャッターには手動シャッターと電動シャッターがあります。手動シャッターは、その名の通り、手動でシャッターを開閉するタイプです。本体価格や設置価格が抑えられるのが特徴で、製品によっては電動の半分の価格で取り入れられます。また、電気を使用せずに開閉できるため、電気系統の故障によるトラブルがありません。停電のときでも問題なく使用できることから、台風などの天災時にシャッターが開閉できなくなるといった心配もないのです。
ただし、開閉には手間がかかります。はじめに少しの力を与えると自動的に上がっていくタイプもありますが、スイッチ1つで開閉が可能な電動シャッターのような手軽さはありません。さらに、電動のような防犯効果も期待できないのが問題です。窓用シャッターに充実した機能性を求める人は、物足りなさを感じることもあります。しかしながら、採光の調節が目的という場合や、窓だけでは不安だという人には適しているといえるでしょう。

2.電動シャッターの特徴

電動シャッターは、スイッチやリモコンで簡単に操作できるタイプです。ボタン1つでシャッターの開閉ができるだけでなく、窓ガラスを閉めたままでも開閉が可能なため、非常に便利だといえるでしょう。高齢になると、窓を手動で開け閉めするのは大変な作業になります。したがって、長く住むことを考えている場合や祖父母との同居を考えている人は、扱いやすい電動シャッターを選んでおくのがよいでしょう。
また、電動シャッターは開閉の音が静かという点もメリットです。夜間や早朝でも騒音を立てることなく開閉ができると近隣とのトラブルが起こりにくくなります。ただし、価格が高いという点が大きなデメリットでしょう。住宅が完成した後に取り付ける場合には電気工事が必要となり、その分だけ費用がかかりますが、手動シャッター設置後にどうしても電動化したい場合には後付け電動化キットもあります。
ただし電気系統が故障する心配もあり、修理が必要となるケースも考えられるでしょう。停電時は手動に切り替えることができますが、大開口の掃き出し窓などのシャッターなどは手動開閉が大変です。

3.シャッターにもタイプがある!

窓用シャッターには「ブラインドタイプ」「スリットタイプ」「クローズタイプ」の3つの種類があります。まず、ブラインドタイプはブラインドのように羽根が付いているのが特徴です。羽根の角度を変えると風量や採光が調整できるのが魅力でしょう。ぴったりと閉め切るだけでなく、必要に応じで隙間が作れることから、自分好みの明るさや風通しのよさを手に入れたい人にぴったりです。
スリットタイプには、スリットと呼ばれる小さな通気孔が用意されています。スリットがあることで程よく自然光が取り込め、風通しもよいことから夏場の遮熱対策にもなり、快適に過ごせる環境が整えられるでしょう。スリットタイプは、西日が強く差し込む住宅に取り入れられることも多くみられます。クローズタイプは、開閉可能な羽根や通風用のスリットがなく、シャッターを閉めると窓が完全に覆われてしまうタイプです。風量や採光の調節はできませんが、遮光や目隠しを目的としている人には適しているでしょう。

4.窓用シャッターのメリット

窓用シャッターを取り入れるとたくさんのメリットが期待できます。まず、防犯面で高い効果が得られるという点が挙げられるでしょう。シャッターを閉めると家の中を見られにくくなり、プライバシーが守れます。窓が完全に覆われることから、泥棒や空き巣目的の侵入者も防ぐことも可能です。また、夜間に外の灯りを気にせずに眠れるのもメリットだといえます。シャッターを閉めることで遮光ができ、外の灯りが部屋の中へ入ることがありません。家の前に街灯があってまぶしくて寝られないという人だけでなく、夜勤などで昼間に体を休める必要がある人からも選ばれています。
さらに、窓ガラスが守れるのもメリットでしょう。台風などの風が強い日には、飛来物によって窓ガラスが割れてしまう可能性があります。窓用シャッターがあれば窓ガラスに直接物が当たるのを防げ、被害を最小限に抑えられるでしょう。窓ガラスが汚れてしまうのを防ぐこともでき、お手入れが楽になります。窓用シャッターは防火対策にも効果的です。近隣の家で火災が起きると自分の家に火が移ってしまう可能性がありますが、防火性能をもったシャッターであれば火移りが防止でき、火災による被害が防げます。基本的には大臣認定を取得した住宅防火戸認定「シャッター付き窓」のセットになります。

5.窓用シャッターのデメリット

窓用シャッターにはデメリットもあります。まず、手動シャッターは開閉に手間がかかりやすい点です。使っているうちに面倒だと感じることも多く、その結果、使わなくなる恐れがあるでしょう。ただし、電動にするとボタン1つで開閉できるため、この問題は解決できます。また、窓用シャッターは設置に費用かかるのもデメリットです。新築時には追加オプションとして検討する場合が多く、費用がネックになりやすいといえます。なかでも、電動シャッターは手動式よりも割高ですので、高額になりやすいでしょう。
さらに、窓用シャッターは開閉時に音がする点にも気をつけなければなりません。製品によっては開閉時の音がうるさい場合があることから、設置を検討している製品の音について、あらかじめ確認を取っておくのがよいでしょう。開閉時の音が気になるのであれば、音を抑えやすい電動を選ぶのも1つの方法です。そのほかにも、住宅によっては窓用シャッターが設置できないケースがあります。出窓やリビングの大きい掃き出し窓などでは、窓の作りによってシャッターの枠やシャッターボタンを設置するスペースが取れないことがめずらしくありません。外開きタイプの窓も取り付けが難しく、窓の大きさによっては、対応するサイズの窓用シャッターがないケースもあるでしょう。したがって、取り付けたい窓のタイプや大きさをしっかりと考えることが大切です。

6.メリットが大きい!

窓用シャッターの種類やメリット・デメリットについて理解できたでしょうか。窓用シャッターにはいくつかのデメリットがありますが、タイプを選ぶことで改善できるケースが多くみられます。さらに、デメリットをこえるだけのメリットも非常に多いといえるでしょう。窓用シャッターを選ぶ際には、自分の暮らしや生活に合わせることが大切です。かつて住宅の窓に付けるのは「雨戸」が主流でしたが、小型の窓に「格子」を取り付ける住宅が増え、最近では全て「シャッター付き窓サッシ」という住宅も珍しくありません。今回の記事を参考に、窓用シャッターの購入を検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者プロフィール

斎藤 進一
斎藤 進一様

斎藤 進一
一級建築士・福祉住環境コーディネーター
大手ゼネコンで施工管理を経験し、ハウスメーカー系工務店で設計・施工を経験。高齢者・障害者のバリアフリー住宅の専門家が当時居なかったことから2004年に「やすらぎ介護福祉設計」を創業する。


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