省エネ性能ラベルってどんなもの?
不動産広告を見ると、価格、間取り、敷地面積…など気になる項目がいくつもありますが、建物の省エネ性能もまた、暮らしの快適性にかかわる要素の一つ。そんな省エネの視点から、物件を選びやすくするのが「省エネ性能ラベル」です。
このページの見どころ!!
不動産広告に追加された新ルール
広告内に掲載されたラベルで、省エネ性能を確認できるように
家選びをするときにチェックする、インターネットやチラシなどの不動産広告。
この不動産広告について、2024年4月から省エネ性能ラベルの表示制度がスタートしました。
省エネ性能のラベルといえば、家電製品の省エネラベル(5段階の星マークで省エネ性能が表示されているもの)を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
建物の省エネ性能ラベルも、あの家電製品のラベルと同じようなイメージです。
建物のほうの省エネ性能ラベルは、建物のエネルギー消費性能が星(★)、断熱性能が家(⌂)のマークで表示されており、マークの数によって性能レベルが一目で分かるようになっています。
(★)エネルギー消費性能とは
…建物の中で使用する、冷暖房設備・換気設備・給湯設備・照明設備などのエネルギー消費を抑える性能です。
(⌂)断熱性能とは
…建物の熱が窓などから逃げるのを防ぎつつ、日射熱を取り込んで室温を一定に保つ性能です。冷暖房をあまり使用しなくても快適な室温を維持しやすく、消費エネルギーの削減につながります。
家選びの材料が増える
不動産広告を見た消費者は、それぞれの物件の「価格」「間取り」「敷地面積」などに加えて、建物の「省エネ性能」も比較・検討しながら物件を選ぶことが可能になります。
※各項目の見方については「各項目の見方と確認するポイントは?」で解説します。
どこで見られる?
建物の省エネ性能ラベルは、インターネット・新聞・雑誌の物件広告、新聞の折り込みチラシやポストインのチラシ広告、パンフレットなどの情報媒体に掲載されます。なお、紙面広告はスペースの都合上、省エネ性能ラベルの掲載がないこともあります。
省エネ性能ラベル導入の背景は?
住宅からのCO2排出量を減らす取り組みとして導入
日本政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目標に掲げており、CO2排出量全体の約3分の1を占める住宅・建築物の省エネルギー化を進めています。
その取り組みの一環として、家選びをする消費者が省エネ性能を比較・検討できるようにと、2024年4月に省エネ性能ラベルの表示制度が始まりました。
住宅の省エネ性能の基準は段階的に引き上げられ、2025年には今の省エネ住宅が新築住宅の基準となり、2030年には今のZEH水準の省エネ住宅が、新築住宅の基準となる見込みです。
ラベル表示の対象となる住宅は?
新築や再販売、再賃貸される住宅がラベル表示の対象となる
省エネ性能ラベル表示の対象となる住宅は、2024年4月以降に建築確認申請を行って新築・再販売・再賃貸される分譲一戸建て・分譲マンション・賃貸住宅・買取再販住宅(※)などです。
※買取再販住宅とは…
不動産業者が中古住宅を買い取り、リフォーム・リノベーションを行った上で販売する住宅のこと。物件情報などには「リフォーム・リノベーション済中古物件」のように記載されています。
2024年3月以前に建築確認申請を行った住宅や、建て主の依頼に応じて新築する注文住宅は省エネ性能ラベル表示の努力義務の対象ではありません。
まとめると…
これからの家は省エネ性能にも注目! 省エネ性能を比較して家を選ぼう
建物の省エネ性能は見た目では分かりづらいため、これまでは購入時の不安や入居後の不満につながりやすいという側面がありました。
このたび、不動産広告に建物の省エネ性能ラベルが掲載されるようになったことで、物件の省エネ性能を比較しやすくなり、家選びの幅が広がるようになりました。今まで特に省エネ住宅を意識しなかったという方も、この機会に省エネ性能に目を向けてみてはいかがでしょうか。
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最終更新日 2024年10月2日
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