月々のローン返済の負担を減らして家計を節約! 住宅ローンの賢い借り換え術

借り換えの手続きの流れをチェック

2025年9月1日 更新
電卓で計算する手

実際に借り換えをすると決めたら、何から手をつければよいのでしょうか。借り換えをする際の手続きや必要書類、注意点などを見ていきましょう。

借り換えの手続きの流れ

情報収集から融資実行までの手順を確認しよう

書類に記入する手

住宅ローンの借り換えは準備する書類などが多く、手続きも煩雑です。あらかじめ全体の流れを把握しておくと、スムーズに進めやすくなります。

(1)候補となる金融機関の情報を集める

複数の金融機関の住宅ローンの金利や諸費用、借り換えの条件などを比較して、借り換え先の候補を探します。金融機関のサイトにある借り換えシミュレーションや、窓口の借り換え相談なども活用しましょう。

(2)住宅ローンの仮審査を申し込む

借り換え先の候補が決まったら、ローンの仮審査に進みます。仮審査はインターネットを通じて申込みができるケースがほとんどで、申込み当日~1週間程度で結果が分かります。正式な本審査ではないため、複数の金融機関に申し込んでもOK。

【仮審査で申告する情報】

  • ・申込者の年収(源泉徴収票、納税証明書など)
  • ・物件の情報(売買契約書など)
  • ・返済中の住宅ローンの情報(返済予定表、残高証明書など)

(3)住宅ローンの本審査を申し込む

仮審査を通過した住宅ローンの借入額、返済期間、金利タイプ、団信などを確認して、借入れ先の金融機関を決定し、本審査を申し込みます。審査結果は2~3週間程度で通知されます。

【本審査で必要となる書類】

  • ・本人確認書類(住民票、運転免許証など顔写真付きの書類)
  • ・収入証明書類(源泉徴収票、住民税決定通知書、納税証明書など)
  • ・物件の書類(売買契約書、重要事項説明書、土地登記簿謄本、建物登記簿謄本など)
  • ・返済中の住宅ローンに関する書類(返済予定表、残高証明書、返済口座の通帳コピーなど)

※必要書類は金融機関によって異なるため、必ず金融機関に確認してください。インターネットを通じて申し込む場合は書類のアップロードを求められるので、あらかじめデータを準備しておくとよいでしょう。

(4)借入中の金融機関に一括返済することを伝える

本審査に通過したら、現在ローンを借り入れている金融機関に連絡して、一括返済をすることを伝えます。実際に一括返済をするのは新たな住宅ローンの融資実行日となりますが、このタイミングで連絡しておきましょう。

(5)借り換え先の金融機関と契約を結ぶ

住宅ローンの借り換え先となる金融機関とローン契約を締結します。対面型の契約では借入者が直接金融機関に出向いて署名捺印をしますが、ネット完結型の場合は来店不要で契約までインターネットを通じて行います。

(6)ローンの融資実行

ローン契約を締結して融資が実行されると、借り換え先の金融機関から借入中の返済口座に金額が振り込まれ、ローンが完済されます。

借り換えができないケースもある

1つでも当てはまれば、ローン審査で断られる可能性が

悩む女性と説明するスタッフ

住宅ローンの借り換えでは、マイホーム購入時にローンを組んだときのように、金融機関によるローン審査が行われます。審査の基準は金融機関ごとにまちまちですが、次のケースに当てはまる場合は、借り換えが難しいかも知れません。

ケース①同じ金融機関での借り換え
住宅ローンの借り換えは、金融機関が新規顧客の囲い込みを図って行うものなので、現在ローンを借りている金融機関での借り換えができない場合がほとんどです。
ただし金融機関によっては、金利タイプのみ変更可能であったり、複数ある住宅ローン商品の別の商品に乗り換え可能な場合もあるため、一度相談してみるとよいでしょう。
ケース②健康状態が悪く団信に加入できない
銀行など民間の金融機関で住宅ローンを借り入れる場合、団信(団体信用生命保険)への加入が必須となっています。団信に加入するには保険会社の審査があるため、ローンの借入当初より健康状態が悪化していると団信に加入できず、借り換えができないことがあります。
ケース③住宅ローンの延滞歴がある
長期間の返済が続く住宅ローンは、「毎月きちんと返済できること」が何よりも大事。そのためローン審査では、申込者の返済能力を見極めるため、借入中の住宅ローン返済口座の通帳から期日通りに引き落としがあるかどうかをチェックされます。もしも住宅ローンの延滞歴がある場合は、返済能力に不安があると判断され、借り換えが難しくなってしまいます。
ケース④マイホームが担保割れしている
住宅ローン審査では、ローン申込者の返済能力はもちろん、担保となるマイホームの評価額も厳しくチェックされます。マイホームの価値が購入時よりも大幅に低下し、借入希望額よりも担保評価額が低くなってしまう「担保割れ」の状態だと、借り換えができないことがあります。

まとめると…まとめると…

ローンの定期的な見直しが大切。金利上昇を見据えて借り換えを検討しては?

借換えと書かれたブロック

マイホーム購入時の住宅ローンは、不動産会社や住宅メーカー経由で申し込むと手続きを代行してもらえるため、「おまかせ」状態でローンを組んだ人も多いはず。けれども、借り換えの場合は書類の準備から金融機関との調整や段取りまで、すべて自分で動かなければなりません。
借り換えをするのは手間がかかりますが、家計の負担を減らしたり、固定金利に借り換えて金利上昇リスクを避けたりできるメリットがあります。あなたもこの機会に住宅ローンを見直して、将来の安心につながる対策を見つけてみませんか?

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最終更新日 2025年9月1日