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2014年11月25日 更新

ご近所付き合いの基本のマナー

マナーを守って心地よいお付き合いを!

ご近所付き合いをする時に、「これって相手に失礼では?」「どうしたらよいか分からない……」などと悩んだり、不安に思ったりしたことはありませんか?
そんな悩みも、基本のマナーさえ押さえておけば大丈夫。以下でご紹介するマナーを活用して、ご近所付き合いを深めていきましょう。

引っ越してきた時のマナー

ご近所付き合いは最初が肝心。引っ越してきた時にきちんと挨拶を済ませておけば、その後のご近所付き合いもスムーズになります。知らないお宅へ伺うのは気が引けてしまうかもしれませんが、ご近所さんも「どんな人が引っ越してくるのだろう」と不安に思っているはず。まずは挨拶でお互いの不安を解消してください。

挨拶のタイミング ご近所さんへの挨拶は、できれば引っ越し前日か当日、遅くとも引っ越し翌日までに済ませておくのが理想的です。家族揃って挨拶できるとよいのですが、難しいようなら1人でもOK。その場合は、相手に家族構成を伝えます。

挨拶をする範囲 戸建ての場合は「向こう3軒両隣」、つまり向かい側の3軒と両隣に行います。加えて、自治会の会長のお宅にも挨拶しておくとよいでしょう。マンションの場合は両隣と上下階のお宅、管理組合の理事長、管理人に挨拶をします。

手土産は必要? 手土産があれば、相手の気持ちがやわらぐので持参することをおすすめします。昔からの定番は引っ越しそばですが、生麺は日持ちしないため乾麺を選びましょう。ほかにはタオル、石けん、ラップ、お菓子なども喜ばれます。価格の目安は500~1000円程度で、のし紙をつける場合の表書きは「ご挨拶」とし、名前を入れておきます。

挨拶で伝えること 名前と家族構成、そして「よろしくお願いします」という気持ちを伝えます。小さい子どもがいる、ペットを飼っている、不規則な仕事で深夜に帰宅することがある、楽器を演奏するなどの情報は、あらかじめ話しておくとトラブルを避けることができます。

(例)

初めまして。隣に引っ越してきた○○(苗字)です。どうぞよろしくお願いします。
我が家は夫婦と子どもの4人家族です。下の子が生後6ヶ月なので、泣き声でご迷惑をお掛けしてしまうことがあるかも知れません。
ほんの気持ちですが、お近づきのしるしにお納めください。では、失礼します。

留守がちの家への挨拶 留守だからといって何度も出向く必要はありませんが、挨拶へ来たことだけは相手に伝わるように郵便受けにメモを投函しておきましょう。

(例)

隣に引っ越してきた○○(苗字)です。
引っ越しの挨拶に伺いましたがお留守のようでしたので
手紙にて失礼いたします。今後ともどうぞよろしくお願いします。

1人暮らしの女性の場合 女性の1人暮らしは、犯罪を防ぐためにあえてご近所さんに挨拶をしないというケースもあります。

新規分譲地や新築マンションの挨拶は?

新規分譲地や新築マンションの場合は、ご近所さんもほぼ同時期に引っ越してきます。そのため1軒1軒挨拶して回るよりは、一度に全戸で顔合わせの集まりを開催するほうが効率的ですし、地域やマンションぐるみのお付き合いがしやすくなるので一石二鳥です。分譲を行った不動産会社やマンション管理人に提案してみましょう。

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生活のマナー

騒音、ゴミ出し、ペットの飼育……など、日常生活をする上で気を付けたいマナーはたくさん。でも、窮屈に感じる必要はありません。基本のマナーさえ心がけておけば、「これでいいのかな」と不安になることもなく、安心して生活できます。

騒音

騒音は、ご近所付き合いで最もトラブルになりやすいもの。音を出している本人は気がつかなくても、周りが迷惑している可能性もあります。テレビや洗濯機、掃除機などの生活音には特に注意して。

音が出る電化製品 日中はそれほど気にならない洗濯機や掃除機の音も、静かな夜間になると響きがちです。最近では共働きなどで夜遅い家庭も増えているので、掃除や洗濯は夜9時くらいまでなら大丈夫でしょう。平日の朝は7時以降を目安に。週末や休日は遅くまで寝ている人もいるので、なるべく9時くらいまでは遠慮します。

トイレやお風呂の水音 トイレは仕方ないとしても、夜間のお風呂の水音が気になるという人は多いようです。できればお風呂は夜0時くらいまでに。音漏れ防止や覗き対策も兼ねて、入浴中は浴室の窓を閉めます。

ピアノなど楽器の演奏 ピアノを導入する時は、必ずご近所さんに伝えておきます。演奏時間の目安は朝8時から夜8時くらい。週末や休日は朝9時くらいまで演奏は控えましょう。楽器を演奏する部屋は、複層ガラス、カーテン、壁際に本棚などの家具を配置するなど、音漏れを軽減する工夫も必要です。

住まいの主な音対策

防音・遮音性のある壁材やサッシ、複層ガラスなどを導入する
壁際に本棚など大きな家具を配置する
窓のカーテンを閉めると防音・遮音性がUP
テレビやステレオなど音の出る家電製品は壁から離して配置する
早朝や深夜の掃除、洗濯、ピアノの演奏などは控える
マンションの場合は、階下に床音が響かないよう、じゅうたんやカーペットを敷く。遮音性の高いフローリングを導入する

自治会やマンション管理組合でルールがあることも

騒音はトラブルになりやすいため、各自治会やマンション管理組合で音を出してよい時間帯などのルールを決めている場合もあります。お住まいの自治会やマンションでのルールの有無を確かめて、あればそれを守るようにしましょう。

ゴミ出し

ゴミ出しのルールは地域によって異なるため、別の地域から引っ越して来た人は戸惑うこともあるようです。各家庭で分別などを守ることも大事ですが、もしもご近所さんにルールを守らない人がいたら、非難するのではなく正しいルールを教えてあげましょう。

ゴミ出しの時間帯 自治会やマンション管理組合でゴミ出しの時間帯が決まっている場合はそれに従います。特にルールがなくても、美観や衛生のために収集の1時間~30分前くらいに出すのがベスト。ただし仕事などの都合で直前に出せない人は、自治会の会長や管理組合の理事に相談してください。

分別について 地域のルールを守って分別するのは当然ですが、生ゴミは二重にくくる、生理用品などは新聞紙にくるんで見えないようにするなどの配慮が必要。住所や電話番号などの個人情報が記載されたものは細かくちぎるか、プライバシー保護用のスタンプを押してから捨てます。

ペットの飼育

自分や家族が大好きなペットだからといって、他人も動物好きとは限りません。ペットのことでご近所さんが不快な思いをしないように、気を遣うことも飼い主の務めです。

愛犬のムダ吠え ムダ吠えをする状況(いつ・どこで・誰に・何に吠えるのか)を見極め、ムダ吠えの原因を取り除くことから始めましょう。かかりつけの獣医やペットトレーナーに相談してみるのも一つの手。

外飼いの愛猫のフン 外飼いの愛猫は、飼い主の知らないところでフンや望まれない繁殖をしてご近所さんに迷惑をかけている可能性があります。さらに病気の感染や事故、猫同士のケンカなどの危険もありますから、愛猫は室内飼いを徹底しましょう。

ペットのムダ毛 ペットの毛は風に舞いやすく、ご近所に飛び散って洗濯物などに付着してしまうことも。そのためブラッシングは庭先やベランダで行わず、室内で済ませるようにします。また、脱けた毛は新聞紙などにくるんできちんとゴミ箱へ。

ペットのにおい いつもペットと一緒に暮らす飼い主さんは気付きにくいのですが、ペットを飼っていない人にとっては、ペットのにおいはとても気になります。こまめにフンの始末を行い、ペットシーツなどの衛生用品も頻繁に取り替えてにおいを防ぎましょう。

旅行などで家を留守にする時は 旅行などの理由で数日間家を留守にする時、エサだけ置いてペットを放置するのは厳禁。鳴き声でご近所に迷惑をかけるかも知れませんし、もしも事故が起こっても、飼い主さんがすぐに対応することができません。なるべくペットを連れて行くか、ペットホテルに預けるなどの配慮をすれば飼い主さんもペットも安心です。

動物アレルギー 動物アレルギーを持った方がご近所にいる場合には特に注意が必要です。廊下やエントランスなどの共有部分ではキャリーバッグなどに入れ、なるべく少し離れた所を歩くと良いでしょう。またエレベーターに乗る際、先に乗っている方がいる場合にはペット同伴でも大丈夫かどうか、一言声をかけるとトラブルになりにくいでしょう。

その他

洗濯物の干し方 外側に干すのは、男性の衣類、タオルなど見た目に不快感を与えないものを。女性の下着などは内側の目立たない場所に干すことで犯罪を防ぎます。乾いた洗濯物は夕方になったら早めに取り込みましょう。

布団の干し方 布団叩きで勢いよく布団を叩く人もいますが、叩きすぎは布団を傷める原因になる上、ホコリが舞ってご近所トラブルに発展することもあります。ホコリを払う程度に軽くはたくか、掃除機でホコリを吸い出すなどの工夫を。

植木などの侵入 庭の植木やベランダ園芸の草木が、塀を越えて隣家の敷地に入っていないか注意します。もしも隣家の植物が自宅の敷地に侵入してきても、黙って切ってしまうのはNGです。その場合は「植木の落ち葉で雨樋が詰まってしまうので、少し枝を切ってもらえるとありがたいのですが」と相談を持ちかけましょう。おだやかにお願いする姿勢をとれば、相手も快く対応してくれます。

花火やバーベキュー 花火やバーベキューなどのイベントも、ご近所に音やにおい、煙などをまき散らしてトラブルになることもあります。事前に一言断りを入れておき、トラブルを予防しましょう。また、時間帯などにも配慮して節度を持って楽しんで。

自治会の活動 任意とはいえ、スマートなご近所付き合いを目指すなら自治会には積極的に参加したほうがよいでしょう。自治会の活動を通してご近所さんとの結束が強くなると、生活に便利な情報が得られることも。

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立ち話のマナー

ご近所さんと知り合いになれば、道ばたなどで会った時に立ち話をする機会も増えてきます。立ち話で心がけたいマナーや注意点をチェックしましょう。

相手の呼び方 お子さんなら「○○君」「○○ちゃん」でOKですが、大人の相手を呼ぶ時は基本的に「○○(苗字)さん」で統一します。年配だからといって「おじいさん」「おばあさん」と呼ぶのは避けてください。

噂話や悪口について 間接的な噂話や悪口などは、とにかく聞き流しましょう。「さあ、わかりません」「それはちょっと……」など、曖昧な言葉で流しているうちに、相手も話題を振らなくなります。

プライベートについて聞かない・喋らない どんなに仲良くなっても、プライベートを根掘り葉掘り聞いたり、また自分から喋ったりするのは控えること。お金や健康、教育のことなど、トラブルになりやすい話題を口にしないのが大人のお付き合いです。

立ち話が苦手な人はどうする?

立ち話が苦手という人や、話が長い人につかまりそうな時は、通りすがりににっこり会釈して「こんにちは。急いでいるのでお先に失礼します」と声をかければ大丈夫。立ち話がイヤな訳ではないけれど、急いでいる……ということをアピールしましょう。

マンション住まいのマナー

同じ建物の中に複数の世帯が住んでいるマンションだからこそ、気を付けたいマナーがあります。必要以上に堅苦しくならず、でも決して気遣いを忘れずに暮らしていきたいものです。

エレベーターでほかの住人と乗り合わせた時 乗り合わせる時には「おはようございます」「こんにちは」、降りるときには「失礼します」「おやすみなさい」などと挨拶をするのがマナー。男性と女性が1人ずつ乗り合わせることになったら、男性から「お先にどうぞ」の一言があるとよいでしょう。

ベランダ(バルコニー)ガーデニング 庭のないマンションでも植物の栽培が楽しめると人気のベランダ(バルコニー)ガーデニング。ただしバルコニーは非常時の避難経路でもあるので、プランターなどで通路をふさいでしまわないように注意します。また、水やりは静かに行い、水や土が隣室や階下に飛び散らないようにする配慮も必要。

共用部分の使い方 エントランスホール、共用廊下、エレベーターなどの共用部分はマンション所有者全員の持ち物です。共用部分のトラブルとしてありがちなのは、玄関前の共用廊下に自転車などの私物を置くこと。見た目にもよくありませんし、住民の通行のさまたげになるので絶対にやめましょう。

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子どもがいる家庭のマナー

子どもがいる家庭の親は、子どもがご近所で迷惑をかけていないか、またはトラブルに巻き込まれていないか気になって神経質になってしまうケースも。心配しすぎもよくありませんが、なにかあった時にトラブルがこじれないように、日頃から親がご近所に気遣いを見せるとよいでしょう。

子どもが遊ぶ物音や声 ある程度は仕方ないといえますが、隣近所に迷惑がかからないように子どもが大はしゃぎしている時は窓とカーテンを閉めましょう。マンションの場合は階下に音が響くのを防ぐためにじゅうたんやカーペットを敷いて音漏れ対策を。また、子どもの声はそれほど気にならなくても、子どもを叱る親の声が我慢できないという人も多いものです。ご近所さんを見かけたら「子どもの声がうるさくないですか」などと声をかけることも大切。

子どもがイタズラをした時は 子どもがご近所さんの物を壊したり、誰かを傷つけたりしたことが分かったら、お詫びの品や弁償の話よりも、まず親も一緒に「申し訳ありませんでした」と謝罪をしましょう。親が頭を下げているのを見れば、子どもも反省の気持ちが深まります。

よその子どもを叱る時は 子どもがイタズラをしているのを見かけたら、その場で本人に注意するのは大人の役目。きちんと注意した後で、子どもの親に「先日お子さんが○○をしていたので注意をしたのですが、落ち込んでいませんでしたか?」と言うことで、イタズラをしたことと注意したことを気にしている気持ちが伝わります。

ママ友グループの付き合いに誘われたら

ご近所の公園などで、子ども同士のつながりから、ママ友グループが形成されて買い物や食事などのお付き合いが始まることがあります。興味があればグループに参加してもよいのですが、時には教育方針の違いなどからお付き合いを遠慮したい場合もあるでしょう。お付き合いをしたくない時は決して無理をせず、「忙しいから」と断っても構いません。ただし拒否している印象が伝わらないように、日常の挨拶は続けてください。