ベランダでガーデニングを始める際のポイントを紹介!
2021年4月15日
気軽に取り組める趣味の一つとして、ベランダガーデニングの人気が高まっています。家庭菜園は、「広い庭が必要」というイメージを持たれがちです。しかし、畑を用意できないベランダでも、多くの場合はいくつかのポイントを踏まえれば行うことができます。この記事では、ベランダガーデニングのポイントを解説しつつ、おすすめの植物などを紹介します。
始める前のチェックポイント 1.ルール
ベランダガーデニングを行う際は、ルールの範囲内で楽しむことが大前提となります。ルールを確認する際に知っておく必要があるのは、「アパートやマンションのベランダは個人用のスペースではない」という点です。エントランスなどと同じ共有スペース扱いのため、建物ごとの決まりに従う形で使わなければなりません。そのため、規約事項を事前にチェックして理解しておくことが大事です。不明な場合は、管理会社や管理組合に尋ねてみましょう。
鉢の数に上限を設けているケースや、そもそも植物を置くことすら禁止しているケースも見受けられます。また、厳しい制限がない場合でも、鉢や道具を自由に置いてよいわけではありません。自分の世帯やそれ以外の住民も、有事の際にベランダの一部を避難通路として利用する可能性があります。そのため、防災用の蹴破り戸や避難はしごの付近に配置しないことも大切なポイントです。
始める前のチェックポイント 2.スペース
準備段階における最も重要なポイントとして、ベランダのスペースを確認することが挙げられます。なぜなら、スペースによって選べる植物が大きく変わってくるからです。巨大な果樹を狭すぎるベランダに置くような判断は、不適切なので注意しなければなりません。目測だと、実際の広さと食い違って後から困ることもあるため、一度は正確に縦や横の長さを測っておくことが望ましいです。メモ帳におおまかな見取り図を書いて、そこにメジャーなどで計測した数値をメモしておきましょう。
また、ベランダのすべてのスペースをガーデニングに使えるわけではありません。エアコンの室外機を設置しているなら、その前は空けておくことが基本です。ファンから出る風の影響で植物が枯れてしまうリスクがあります。さらに、避難通路となるスペースだけでなく、部屋からそこに至る動線も十分に確保しておくことが重要です。
始める前のチェックポイント 3.排水溝
排水溝の位置も大事なポイントの一つです。「すべてのベランダに排水溝がある」と思っている人もいますが、実際にはそうではありません。両端のベランダだけに設けられているケースや、3戸に1個しかないケースなども見受けられます。もし、自分が使うベランダに排水溝がなければ、水やりに関して不便な面もあるので気を付けましょう。トラブルを回避するには、鉢から水があふれないように計算して適量を与えるなどの配慮をしっかりと行う必要があります。
また、排水溝がある場合でも油断してはいけません。排水溝や、そこまでの経路がふさがれていると、ガーデニングで流れ出た水や雨水が行き場を失い、ベランダが洪水のような状態になる点はリスクです。そのため、排水溝の位置関係をチェックしたうえで、水やりの方法についても十分な検討が求められます。
始める前のチェックポイント 4.日当たり
植物の育成において太陽は、とても大切な存在です。いくら広くて使いやすいベランダでも、あまり日光が届かないならガーデニングには向いていないので注意しましょう。一度、夜明けから日没までの日差しがどのように変化するのかチェックしなければなりません。日光を受ける時間は、植物の成長具合に大きく関係し、日照不足が慢性的になると徒長(とちょう)が起こりやすいです。徒長とは、葉の隙間が大きくて茎が細い不健康な状態を指します。そのため、ベランダが複数ある場合は、できるだけ日当たりが良いところを選ぶのが得策です。
ただし、日当たりが悪いベランダしかなくても諦める必要はありません。上記のリスクを避けるには、植物育成ライトを利用する方法もあります。また、これらの知識を得てとにかく日光の強さが重要だと考える人もいるでしょう。しかし、あまりに強すぎると葉焼けによって変色してしまうので用心が必要です。
5.用意する道具
使用する道具も、最初に把握しておくことが大事です。苗を買ってきたら、鉢やプランターに植え替えるので、移植用のシャベルが必要になります。ただし、大きすぎると扱いにくいため、スコップで代用してもかまいません。素手で作業を進めると、苗のトゲによってケガをする可能性がありますし、肥料や土などが爪の下に入るようなトラブルも起こりやすいです。そのため、手を保護するためにグローブも準備しておきましょう。
水やりで使うジョウロや、霧吹きも忘れてはいけません。ほとんどの植物は、ジョウロで対応できますが、多肉植物などは霧吹きのほうが適しているので、両者をうまく使い分けることが重要です。水やりの際に、土が排水溝に流出することを防ぐため、プランターや鉢の底に入れる石や網も用意しましょう。それらは、「鉢底石」「鉢底ネット」などの名称で販売されています。また、ベランダが汚れないようにしたいなら、あらかじめビニールシートを敷いておくと安心です。
おすすめの植物
いろいろな植物の特徴を知っていると、ベランダガーデニングの対象を選びやすくなります。以下に挙げるのは、どれも育てやすいものなのでチェックしておきましょう。
- #マリーゴールド
- 発芽しやすいため、種まきの段階からじっくりと楽しみたい人に適しています。害虫を寄せつけない特性があるので、別の種類の花との寄せ植えも楽しみやすいです。
- #多肉植物
- 強烈な西日を受ける西向きのベランダでも大丈夫です。バリエーションが豊富のため、簡単に並べるだけでもベランダにおしゃれな雰囲気が漂います。基本的にサイズは小さいため、狭いベランダにもうってつけです。
- #ハーブ
- 伸びるペースが速いため、初心者でも育成の楽しみを十分に感じられます。さらに、料理の優秀なアクセントになるので収穫の楽しみも大きいです。
- #ミニトマト
畑がなくても楽しめる!
ベランダガーデニングを始めるためのポイントをしっかりと押さえることができたでしょうか。畑を作れる庭がなくても、ベランダの狭いスペースを利用すれば、気軽に家庭菜園を楽しめます。とはいえ、いきなり育てにくい高い植物を選ぶようなリスクは避けたほうが無難です。初心者でも扱いやすい植物を選択して、まずは育成の喜びを体感しましょう。
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