部屋の臭いが気になる!場所別の臭いの原因から対策方法まで紹介

2020年12月9日

洋室

臭いは一度染みつくとなかなか取れないものです。そのため、部屋の臭いを除去したいのに上手くいかなくて悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そのときに大切なのは、臭いの原因を突き止めることです。
そこで、本記事では場所ごとにおける主な臭いの原因を紹介しつつ、それぞれのケースでどういった対策が有効なのかを解説していきます。

1.玄関の臭いと対策

外から帰ってきて玄関のドアを開けると、嫌な臭いが鼻をつくことがあります。
その主な原因として考えられるのが靴に染みついた汗です。汗で湿気を帯びた靴は雑菌が繁殖しやすい状態になっており、その雑菌が悪臭を発生させるのです。
そうした場合は具体的な対策を講じる前に、湿った靴は必ず干して乾かすことを心掛けましょう。それだけでも臭いの発生はかなり抑えられるはずです。逆に、湿ったまま放っておくと、靴だけでなく下駄箱の中にまで悪臭がこもってしまいます。そのうえ、汗の染みた靴の上にホコリが堆積すれば、カビの発生源になりかねないのです。

ただ、乾かしたつもりでも靴の内部にはある程度の湿気が残ってしまうものです。
そこで、なるべく湿気を抑えるために、靴用の乾燥剤を入れておくことをおすすめします。もし、用意できない場合はお菓子の袋などに入っている乾燥剤でも代用は可能です。
それから、すでに発生してしまった臭いを消すには市販の脱臭炭が効果的です。また、濡れた傘なども悪臭の原因となる場合があるので、靴と同様に乾かしてから片付けるようにしましょう。

2.部屋の臭いと対策

リビングや寝室などには、カーテンやシーツなどをはじめとした布製品が数多くあります。そして、布には臭いを吸収し、溜め込む性質があるために、何もしなければ部屋はどんどん臭くなっていきます。
特に、タバコを吸っていたり、ペットを飼っていたりした場合はその傾向が顕著です。しかも、ほかに汗や食べ物などの臭いが混ざり合えば、酷い悪臭にもなりかねません。
対策としては、カーテンやシートなどをこまめに洗濯するのも一つの手です。それに、タバコに関しては換気扇の下で吸うことで、臭いが部屋にこもるのをある程度防げます。

また、臭いというのは布だけでなく、部屋の壁紙にも染みつきます。そういうときは壁紙を交換すれば、臭いは基本的に消えるはずです。
しかし、下地の壁にまで臭いが染みついてしまった場合は話が別です。壁に染みついた臭いは根強いため、消臭スプレーなどを振りかけただけでは根本的な解決につながりません。
そこで、いかに臭いを染み込ませないかが重要になってきます。そのための方法として、比較的手軽で効果的なのが換気です。朝起きたときに窓などを2カ所以上開け、外の空気を通してやるだけでも臭いがこもりにくくなります。

できれば、扇風機や換気扇などを利用するとさらに効果的です。空気は5~10分程度で循環するので、それを目安に毎日窓を開けるようにしましょう。
ただ、収納スペースの内部や部屋の隅っこなどは空気が循環しにくいため、そういった場所には消臭剤を置くことをおすすめします。
もしない場合は重曹をビンに入れて置いておくだけでもある程度の効果が期待できます。

3.台所の臭いと対策

台所における悪臭の原因は主に「食べかす」「油かす」「排水」の3点が挙げられます。
そのなかでも特に悪臭につながりやすいのが排水溝に溜まった生ごみです。生ごみは細菌にとって栄養の宝庫であるうえに排水溝の中には水気がたっぷりと含まれているため、あっという間に繁殖し、強い悪臭を放つようになります。
ちなみに、生ゴミには「アルカリ性」と「酸性」という2種類の汚れが存在します。そのため、悪臭を除去しようと思えば、それらの成分を中和するのが効果的です。
たとえば、酸性のクエン酸を生ごみに振りかければアルカリ性の汚れが、アルカリ性の重曹を振りかければ酸性の汚れが中和するといった具合です。
ほかにも、酢や塩などには細菌の繁殖を抑制する効果があります。

また、生ゴミ自体を三角コーナーや排水溝の水切りカゴなどに貯め込まず、しっかりと水を切ってからこまめに捨てることも大切です。ただし、普通のゴミ箱に捨てるとそこから臭ってくるので、必ず蓋つきのゴミ箱で管理するようにしましょう。
さらに、生ゴミ以外で重要なポイントといえるのが、油の存在です。油を使用したあとに流しや調理台などを掃除したとしても換気扇に飛び散ったものに関しては見逃されがちです。
しかし、油汚れは時間が経過すると酸化して悪臭を放つようになります。それを防ぐためには、定期的な換気扇の掃除が欠かせません。

4.風呂場・トイレの臭いと対策

風呂場やトイレで下水の臭いがする場合、可能性が高いのは排水管のパッキン部分の異常です。
そもそもパッキンとは、液体や気体が漏れ出さないようにするための詰め物を指します。
しかし、パッキンと排水管との接合部分が劣化していたり、うまく閉まらない状態になっていたりすると下水のなかに閉じ込められていた悪臭が漏れ出してしまうのです。
また、排水管には「排水トラップ」と呼ばれる部位があります。これは排水管の一部にわざと水が溜まるようにUの字にしてある構造で、水に阻まれて悪臭や害虫などが侵入できないようにしています。つまり、蓋の役割をしているわけです。

ただ、この排水トラップは水を定期的に流すことを前提に作られています。そのため、長期間使用せずに放置していると、水が蒸発して下水の臭いが漏れ出てしまうのです。
したがって、排水溝から下水のような悪臭が漂うときは、まず水道をひねって水を流してみることをおすすめします。そうすれば、排水管のU字部分に水が溜まるので、蒸発が原因の場合はその時点で臭いが遮断されるはずです。
それでも悪臭が消えないのなら、パッキン部分の異常が疑われます。もし、パッキンの異常をはじめとして設備の故障である可能性が高い場合は自分で対処するのは控え、必ず不動産会社か大家さんに相談するようにしましょう。

5.日ごろの対策が大事!

部屋や玄関・台所・風呂場・トイレなどにおける臭いの原因とそれぞれの対策の仕方は理解できたでしょうか。大事なのは、日ごろから対策を怠らなければ、悪臭の発生は十分に防げるという点です。逆に、対策を怠れば、臭いは部屋のなかで蓄積し、除去しようと思ってもかなりの手間がかかってしまいます。
まずは消臭剤を置いたり、換気をしたりといったところから対策を始めてみてはいかがでしょうか。