2017年4月20日 更新
ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、「ゼッチ」と読みます。
ZEHを簡単に説明すると、「年間のエネルギー消費量の収支がゼロ以下になる住宅」です。
住宅でのエネルギー消費については、従来はエネルギーのムダ使いを防ぐ「省エネ」の取り組みが中心でしたが、ZEHは「省エネ」に加え、自宅でエネルギーをつくる「創エネ」によって消費したエネルギー量を相殺して収支をゼロ以下にします。
自宅で消費するエネルギーから、省エネや創エネによるエネルギーを差し引いた年間のエネルギー消費量が、正味(ネット)でゼロ以下になる住宅
なお、ZEHの基準となる「エネルギー消費量」とは、具体的に「冷暖房・空調・照明・給湯」の「一次エネルギー消費量」を指します。
経済産業省 資源エネルギー庁のWEBサイトによると、ZEHの特徴を次のようにまとめています。
- 1.高断熱でエネルギーを極力必要としない
- 2.高性能設備でエネルギーを上手に使う
- 3.エネルギーをつくる
(経済産業省 資源エネルギー庁WEBサイトをもとに作成)
住宅の屋根、壁、床などの断熱性を高め、室内の採光や通風をよくすることで「夏は涼しく、冬は暖かい」室内環境に。室温が快適だと、エアコンの使用頻度も少なくて済みます。
高効率給湯器や省エネ性の高い家電、住宅内で使用するエネルギーを自動管理するHEMS(ヘムス)など、最新のエコ設備・機器を取り入れてエネルギー消費量を節約します。
太陽光のエネルギーを電気に変える太陽光発電システムや、水素と空気を化学反応させて発電する家庭用燃料電池「エネファーム」などでエネルギーをつくります。
また、「省エネ」「創エネ」と並ぶ機能として、エネルギーをためる「蓄エネ」があります。
創エネした電気を家庭用蓄電池にためておき、発電時間以外に使うことで、無駄なく電気を使用できます。
エネルギー消費を抑える住宅というと「スマートハウス」を連想する人も多いのではないでしょうか。
スマートハウスとは、エネルギーを節約する「省エネ」、エネルギーを生みだす「創エネ」、エネルギーをためる「蓄エネ」の3つの機能を、住宅用エネルギー管理システム「HEMS(ヘムス)」によって自動的に管理し、電気やガスの使用を最適な状態に保つ「賢い(=スマート)住宅」のことです。
そのスマートハウスの進化形といえる住宅がZEHです。ZEHもスマートハウスも「省・創・蓄」のエネルギーを組み合わせた「自家発電・自家消費」が可能ですが、ZEHは「省エネ」と「創エネ」機能をさらに高め、年間のエネルギー消費量の収支をゼロ以下にするという点でスマートハウスと異なります。
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最終更新日 2022年6月20日
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