【専門家監修】失敗例から学ぶ!新築の間取りを考えるポイントとは?

2020年7月25日

快適な住まいを実現させるうえで、重要なポイントとなるのが「間取り」です。新築で家を注文しようと考えているものの、「間取りで失敗したくない」という不安を持つ人も多くみられます。間取りはどのように考えれば良いのでしょうか。この記事では、新築の間取りとして多い失敗例や、失敗しないためのポイントについて紹介します。

間取りの失敗例①配線

間取りの失敗例として、まず挙げられるのは「配線」です。コンセントやスイッチを配置したものの、実際に暮らしてみると使いにくかったり、数が不足していたりするなど、配線の失敗は多い傾向にあります。具体的にはどのような失敗例が多いのか、見ていきましょう。

・テレビ
最近では壁掛けテレビが一般化してきました。テレビボードを置く必要がなく、部屋を広く使えることから採用が増えてきましたが、見た目もすっきりさせるためにはコンセントや配線を見えなくする必要があります。それらをテレビの裏側に隠せるよう、テレビの取り付け位置を前もって確認しておきましょう。椅子に座って観る、あるいは床に座って観るなどライフスタイルによってテレビを取り付ける高さも違います。もし使うテレビが決まっているのであれば、テレビ裏側の接続端子の位置なども確認しておくとさらに良いでしょう。

・調理家電
調理家電をたくさん持っている人は特に、キッチンのコンセント数が少ないと不便を感じることがあります。また、コンセントの数は十分であるものの、位置が調理家電から遠すぎて調理がスムーズにいかないケースもあります。調理家電収納式のカップボードを使えばいくつかの家電は集約できますので、家具配置も最初からプランニングに組み込んでおきましょう。

・玄関近くのスイッチ
玄関近くのスイッチも配線に失敗してしまうケースが多いものです。玄関から廊下にあるスイッチまでの距離が遠いと、外出時に靴を履いたあと電気を消しに行くことができません。また夜に帰宅した場合にも、室内が暗いと電気がなかなか点けられません。靴を脱ぐ場所とシューズクローゼット、照明スイッチの位置関係をよく考えておきましょう。

このような失敗を避けるために、使う家電や家具をあらかじめ図面に描き込んでおくことをおすすめします。そして、その家電を使う場所に必要なコンセント数があるかどうか確認しておくことが重要です。

間取りの失敗例②収納

間取りは配線以外にも、「収納」に注意する必要があります。収納するためのスペースが足りなかったり、収納場所が不便だったりする失敗例が多く見られます。さらに、筋交いなどの構造材が干渉して内部が使いにくいケースも少なくありません。具体的な失敗例には、以下のようなものがあります。

・壁面収納
すっきりとしたデザインの壁面収納が気に入り、たくさん取り入れたいと考えた場合に起こりやすい失敗です。ほとんどの壁を窓もしくは壁面収納にしてしまうと、結果として壁部分が極端に減ることになります。そうすると、家具や家電などを寄せておける壁が少なくなってしまうのです。また、壁面収納の内部構造も重要です。天井まで目一杯使えるタイプは収容能力が高い反面、上のほうに手が届きにくく、使いづらいこともあります。

・大きすぎる納戸
とりあえずという気持ちで大きな納戸をつくったものの、実際には入れるものが少ないという失敗例です。このような場合、広すぎる空間が余ってしまい、結局はものが床に広がって片付かない部屋のようになってしまいます。

・玄関周りの収納スペース
アウトドア用品やベビーカーなど、室内に持ち込むと汚れやすいものを玄関周りに収納したいと考える人は多いものです。しかし、計画がしっかりしていないと他の優先順位の高いものに押されて、そのスペースを玄関周りにつくり忘れてしまいます。

こうした収納面の失敗を避けるには、床面積よりも「壁面積」で考えることがポイントです。収納量は基本的に、出し入れする「面」の広さで決まります。そのため、展開図などに必要な収容物のサイズを書いて具体的なイメージを持つことが重要です。実際にものを使う場面をイメージし、その近くに収納スペースを設けることがポイントとなります。また、よく使うものは胸よりも下に収納できるようにするなどの工夫を行うと、使いやすさがアップします。

間取りの失敗例③空間の大きさ

間取りは「空間の大きさ」に失敗してしまうケースもあります。部屋が広すぎたり、反対に狭すぎたりするなど、空間の大きさのバランスが悪いという失敗です。具体的にどのような失敗例が多いのか、チェックしていきましょう。

・玄関
1階の居室をなるべく広くしたいと考えた結果、玄関が狭くなってしまうケースがあります。玄関を狭くしすぎると、家に入った途端に窮屈さを感じ、家全体が息詰まるような雰囲気になりかねません。玄関は通勤や通学などで毎日のように使用する重要な場所ですから、適度な広さを確保すべきです。

・リビング
リビングは家族が集う場所だからこそ、こだわりを持ちたいという人は多くいます。開放感を演出するために吹き抜けを取り入れる家もあります。しかし、吹き抜けにすると当然2階の床面積が減ってしまい、部屋数も少なくなります。また、リビングのスペースを広くする場合には、冷暖房にそれだけ大きなエネルギーが必要となることを想定しておく必要があります。

・キッチン
キッチンの作業スペースは最低限の広さがあればいいと考えた場合に生じやすい失敗です。作業スペースを狭くしすぎると、人と人がすれ違いざまにぶつかってしまう使いにくいキッチンになります。また、扉を開け閉めしたりしゃがんだりするためにはある程度の広さが必要になりますので気を付けましょう。

バランスの良い空間を目指すには、家具をあらかじめ「図面に描き込む」ことが大切です。ソファやテーブル、チェアやベッドなどの大きな家具や家電を図面に描き込んで、部屋の広さを確認しましょう。一般的に、人が通るには50cm以上、すれ違うには90cm以上が必要になるため、目安として覚えておくことがおすすめです。また、家族の変化などの将来を見据えて、間取りを考える必要があります。間仕切りなどを使って部屋の広さを変えやすいものにすると、変化にも柔軟に対応しやすいでしょう。

間取りの失敗例④外からの視線

見落としがちな失敗が「外からの視線」です。家の外からの視線が気になるという失敗は、実際にその家で暮らすまで気付かないため盲点といえます。具体的な失敗例には以下のようなものがあります。

・トイレ、浴室、脱衣室
配置によっては、隣家のリビングと自分の家のトイレ、浴室、脱衣室の窓が向かい合ってしまうことがあります。そうすると、使うときにやや抵抗感を覚えてしまうようになります。

・リビング
採光の観点から、リビングに大きな窓を採用する家庭も多いものです。しかし、開放感がありすぎて外からの視線が気になるケースがあります。さらにリビングドアの位置によっては、開けたままにすると玄関口からリビング内が丸見えになるケースもあります。

くつろげる住まいを目指すためには、窓やドアの配置に十分な注意を払うことが肝心です。周囲の道路や隣家から見えやすい場所に、窓やドアがないか、図面に書き込んで事前に確認しておきましょう。家のなかでも、ドアを開けたときに見えると困るような場所は、チェックしておくことが重要です。また、隣家の窓と自分の窓の位置関係は、あらかじめしっかりと把握しておくことがポイントです。採光よりも換気を目的とする窓であれば高い位置に取り付ける、手が入らない小さなサイズの窓にする、型ガラスにするなどの工夫をすると、住まいの安全性を高められ、同時に視線も気にならなくなります。

間取りの失敗例⑤動線

よく行き来する空間が遠かったり、行きにくかったりするなど、「動線」も多い失敗例の一つです。動線が悪いと、移動中に家族同士がぶつかりそうになることもあります。このように、動線の混乱はストレスがたまる原因になるため、注意が必要です。特に多い失敗例には、以下のようなものが挙げられます。

・浴室
子どものいる家庭は、特に浴室の位置選びが大切です。たとえば、浴室をリビングの先の奥まった位置につくったために、泥まみれの子どもが家のなかを汚してしまうというケースもあります。

・廊下
洗面室とトイレがある廊下が狭いと、家族同士がぶつかる可能性があります。また、忙しい朝の時間帯は廊下が大渋滞になるリスクが高まるため、要注意です。

・トイレ
家の一番奥にトイレがある場合も、不便さを感じやすいものです。帰宅してトイレに行こうとしたときに、玄関からトイレまでの移動距離が長いと、ストレスを感じてしまいます。トイレは日常的に使用するものなので、生活動線を最優先に考えることが重要です。日々のストレスがない場所を選んで配置しましょう。

動線の良い間取りをつくるためには、「家族の一日の動き」を図面に描き込むことがおすすめです。動きを把握できたらトイレや洗面室など、家族の動線が集中しやすく、混雑するところを洗い出しましょう。

イメージすることが大事!

よくある失敗例を参考にすることで、住まいの間取りを考えるときに役立てられます。失敗を避けるためにはどうしたら良いのか、ポイントをしっかりと押さえたうえで考えてみましょう。あらかじめ図面に描き込み、実際の生活を想像してみることが大切です。その家での暮らしを明確にイメージして、ストレスのない快適な家を目指しましょう。

執筆者プロフィール

榊原正樹
榊原正樹

榊原デザイン一級建築士事務所 所長

車やバイクと暮らす人のためのガレージハウスを創り始めて30年以上。東日本大震災以降はエネルギー利用を最適化し、災害時にも生き残れる「スマートガレージハウス」というブランドを立ち上げました。またガレージと住まいを共存させ世界一クリーンで居心地の良いガレージハウスを目指し、空気清浄効果のある花「ラジカルフラワー」を開発しました。これからの時代に必要とされるサスティナブル(持続可能)な家創りを目指しています。


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