【専門家監修】どちらを選ぶ?新築とリフォームの違いを解説!

2019年10月18日

どちらを選ぶ?新築とリフォームの違いを解説!

新しい家に住もうと考えたとき、新築に住むか中古物件をリフォームするかなど、選択肢はさまざまあります。しかし、そもそも新築とリフォームにはそれぞれどのような違いがあるのか明確には分からないという人も多いのではないでしょうか。それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解して選ぶ必要があります。ここでは、新築とリフォームの違いを詳細に解説していきます。

新築とリフォームのそれぞれの流れ

まずは、新築とリフォームの流れを把握しておきましょう。大体の流れを把握することで、今どの工程にあって、あとどのくらいで新居が完成するかを知ることができます。それによって、現在の住まいを解約したり、引越しの準備を手際よく進めたりすることが可能です。

注文住宅などの新築の場合、主に4つの工程で考えます。1つ目は土地探しです。土地を所有していない場合、まずは立地の条件を考慮して土地を購入するところから始まります。土地探しには、具体的な条件を決めて臨みましょう。希望の駅との距離や予算などを明確に決めないと、いつまでも決まらない可能性があります。2つ目の工程は、建物全体のプランニングです。土地によって定められた条件内で、できるかぎり希望をかなえることを目指します。

明確な建物の像が見えてきた段階で、3つ目にすることは、既存の建物がある場合の解体です。更地の状態にして、いよいよ着工に入る準備をします。解体が済み更地の状態になったら、4つ目の段階である建物の着工に入り、建物が完成すれば晴れて引き渡しとなります。

また、リフォームの場合もほぼ同じですが、何よりも目的を明確にしておきましょう。模様替えのみ行う、使い勝手を良くする、キッチンや浴室などの住宅設備を新しくする、地震に強くする、断熱性能を上げる、などです。リフォームは、基本的に3つの工程で考えます。土地と建物はすでにあるので、1つ目に行うのはリフォームのプランニングです。プランニングが細部まで終わったら、2つ目に既存の建物の構造躯体を残したうえで解体していきます。この際、必要があれば補強工事も行いましょう。内装や設備の変更などの作業が完了すれば、3つ目の引き渡しです。設備に問題はないか、内装で手抜きはないかなど、施工者の説明をしっかりと聞きながら希望どおりのものが建っているか確認しましょう。

新築とリフォームのメリットは?

新築にもリフォームにもさまざまなメリットが存在します。特に注文住宅の場合、建物全体のデザインや間取りを、自分の好みに合わせて決めることが可能です。そのため、他の建築方法と比べて自由度が高いといえるでしょう。新築への居住を検討するのは、ライフイベントに変化があったときが多いです。出産や子育て、介護などによって考慮しておきたい点はさまざまですが、希望をしっかり家に反映できることが大きなメリットといえるでしょう。とはいえ、あれもこれもと加えていては、予算をオーバーしてしまうことも十分考えられます。優先順位を決めて、優先度の高いものからプランニングに落とし込みましょう。

また、ゼロから構造を組み立てるため、最新の技術による耐震性や耐火性、断熱性の高さなどに期待できる家を建てられるということもメリットの一つです。災害対策がしっかりとられた家づくりは、もはや当たり前といっても過言ではありません。新築で家を建てるなら、家族の安全を守るためにもひとつひとつ確認しながら、災害に強く快適に過ごせる家づくりを目指すべきでしょう。

リフォームにおけるメリットは、まず挙げられるのが、建物の入手にかかる費用を安く抑えられる場合があるということです。土地代がかからなかったり、工事費用が安く済んだりして少ない予算でも希望のものを建てられる可能性があります。加えて、既存の建物を利用することで、新築よりも短い期間で工事が完了します。例えば工事期間中は賃貸に住まなければならない場合、その費用をより抑えることも可能です。

また、既存の建物によっては、昔ながらの雰囲気のある味わい深い家にすることもできます。新居だからといって、まったく目新しい見た目や構造にする必要はありません。自分好みの家に変えることで、より居心地の良い家づくりを目指せるのもリフォームのメリットといえるでしょう。

新築・リフォームで注意したいこと

新築の場合に気を付けたいことは、やはりリフォームに比べてコストが高くなりやすいという点です。前述の通り、希望をすべて盛り込んだ場合には当然費用が高くなってしまうほか、既存の建物がある場合、解体費用もかかってしまいます。また、工期が長いというのも特徴です。例えば40坪の木造2階建ての場合、4~5カ月、またはそれ以上かかるでしょう。それによって工期中の家賃がよりかかってしまう可能性があることは、頭に入れておきましょう。

そして最大の難点は、契約後に建物を建てるため、実際の様子をイメージしにくいということです。実際に建ててみたら、日当たりが思ったほど良くなかったり、向かいの家から丸見えになってしまうような構造だったりすることも大いにあり得るので、十分に検討して計画を立てることが大切です。

リフォームの場合もいくつか気を付けなければならない点があります。例えば既存の建物を利用するがゆえに、間取りを自由に決められないという点です。柱や梁以外をすべて解体して新たな間取りを作り上げるスケルトンリフォームの場合でも、構造上対応できない間取りもあります。また、昔の構造をそのまま利用すれば、耐震構造や断熱などの性能が低い可能性も十分考えられるでしょう。加えて、老朽化が進んでいて補強が必要な場合には、かえって費用が高くなってしまうこともあります。予算を考慮しつつ、リフォームで一体どこまで自分たちの希望を叶えることができるのか、しっかりと見極めましょう。

新築が向いている人の特徴

デザインや間取りにこだわりたいのであれば、新築のほうが向いています。内装はもちろん外装デザインの自由度も高いので、自分たちの希望に合った条件をいちいち確認して中古物件を探すよりも、作ってしまったほうが手間は確実に削減できます。ある程度しっかりとした予算があるなら、新築を選ぶことでより自分たちの希望に合った建物が建てられるでしょう。

リフォームが向いている人の特徴

リフォームに向いているケースは、住みたい地域に新築を建てられる土地がない場合です。中古物件をリフォームすることで、立地の希望を叶えることができます。もちろん、コスト面においても、ほとんどの場合、中古物件をリフォームしたほうが安くなるでしょう。特に、新築物件を購入する場合の70%以下の予算で中古物件の購入とリフォームが可能であれば、中古物件のリフォームを選ぶことで大幅な節約となります。浮いたお金で新しく家具をそろえたり、新しい生活に必要なものを買ったりできるので、より効率的といえるでしょう。

新築とリフォームを比較して選ぼう

住宅を購入する際は、新築とリフォームの違いをきちんと理解することが大切です。自身のライフスタイルや予算などによって、どちらが合っているかが変わります。住まいの情報ナビのサイトには、新築とリフォームの比較ができる情報が数多く掲載されています。住まいの情報ナビのサイトで情報収集をし、自分に合うほうを選びましょう。

執筆者プロフィール

御前 好史
御前 好史

御前 好史(建築家・リフォームコーディネーター)
株式会社みさき建築研究所を設立して主に住宅の設計監理をしています。
コスト・住まいのエネルギー・安全性と生活スタイル、これら3つの合理化を
実現する家づくりを実践してきました。
大改造劇的ビフォーアフターで狭小住宅のリノベーションなど。


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