副業に!老後の私的年金に!ゼロから始める「不動産投資」(2)スタート編

入居者が集まる管理とは

2021年8月5日 更新
入居者が集まる管理とは

不動産投資は、物件購入したら終わり、ではありません。空き室なら入居者を探す必要がありますし、入居後も建物の維持管理、日々の清掃…など、さまざまな管理業務が発生します。管理というと「難しそう」と思われるかも知れませんが、オーナーをサポートする仕組みも整っているのでご安心ください。

物件の価値を左右する管理について

空室リスクを回避する賃貸管理と建物管理

空室リスクを回避する賃貸管理と建物管理

“物件の良し悪しは管理次第”とも言われます。どんなによい物件でも、管理が悪ければ建物の劣化や居住環境の悪化につながり、物件価値が急落してしまいます。入居者に長く快適に住んでもらうために、また空室になってもすぐに次の借り手を見つけるためには、行き届いた管理が欠かせません。
賃貸物件の管理とは、入居者に対する「賃貸管理」と、建物に対する「建物管理」の2つに大別され、それぞれ次のようなことが必要になります。

・賃貸管理

(1)入居者募集~契約業務
…入居者募集の告知・入居希望者の内見案内・入居審査・契約手続き
(2)更新業務
…更新契約書の作成と手続き
(3)解約業務
…敷金の計算・退去時の原状回復点検・鍵の返却
(4)家賃回収業務
…入金の確認・賃料滞納時の催促
(5)クレーム対応業務
…入居後の設備故障やゴミ、騒音といったクレームの対応

・建物管理

(1)建物設備の保守・管理
…消防設備、給排水設備、エレベーターなどの設備点検・メンテナンス
(2)長期修繕計画の策定と実施
…外壁塗り替え・タイル補修・防水工事
(3)清掃業務
…日常清掃・定期清掃

自主管理と委託管理、選ぶならどっち?

兼業大家さんなら委託管理がおすすめ

自主管理と委託管理、選ぶならどっち?

上記の管理業務を、不動産オーナー自らが行うことを「自主管理」といい、不動産会社の管理部門などのプロにおまかせすることを「委託管理」といいます。
専業で不動産投資をするオーナーならともかく、本業との二足のわらじで不動産投資をするオーナーが所有物件の管理をすべて行うのは至難の業。賃料滞納トラブルや原状回復工事など対応が難しい業務も多々あるので、できれば委託管理を選択しましょう。
管理委託費は、物件の規模や、お願いする管理内容にもよりますが、毎月の賃料の3%~7%程度が目安です。

ちょこっとメモ!ちょこっとメモ!

すべての管理を委託しても、一部でもOK。管理内容を選んで契約でも

すべての管理を委託しても、一部でもOK。管理内容を選んで契約でも

委託管理では、すべての管理を一社におまかせしても、賃貸管理と建物管理を別々の会社におまかせすることも可能。また、管理の一部を委託して、残りは自主管理にすることもできます。
不動産会社ごとに対応している管理サービスの範囲が異なる場合があるので、委託契約を結ぶ前に、内容をきちんと確認しましょう。

サブリース(家賃保証)について

賃貸管理・空室リスク対策に有効ですが、リスクや注意点も!

賃貸管理・空室リスク対策に有効ですが、リスクや注意点も!

サブリース(家賃保証)とは、不動産オーナーの所有物件をサブリース会社が一括借り上げ、入居者に又貸しするシステムです。入居者募集から賃料回収業務まで、賃貸管理のすべての業務を委託できる上、入居者の有無にかかわらず、サブリース会社からオーナーに毎月サブリース賃料(家賃相場の80~90%程度)が支払われます。
オーナーにとって、賃貸管理と空室リスク対策ができるサブリースはメリットがある一方で、契約期間中にサブリース賃料が減額される可能性や、オーナー側に原状回復費用や修繕費の負担が発生するなど、オーナーにとって不利な条件が契約に含まれていることが多く、トラブルに発展するケースも見られます。
サブリース契約を結ぶ場合は、契約内容をよく理解し、リスクも含めて納得した上で契約するようにしましょう。

仲介を依頼する不動産会社の選び方

不動産会社の集客力が入居率に直結する

仲介を依頼する不動産会社の選び方

不動産会社に仲介を依頼すると、インターネットや店舗で入居者を募集し、内見案内や契約業務をオーナーに代わって行ってくれます。
空室リスクを回避したいオーナーにとって、集客力の強い不動産会社に仲介を依頼したいと思うのは当然のこと。そこで、次のポイントに注目して、不動産会社を選んでみましょう。

・インターネット募集活動は?

今のお部屋探しはスマートフォンやPCからの検索が主流。そのため、インターネットの賃貸ポータルサイトや自社サイトで積極的に情報発信している不動産会社を選ぶことで、物件が入居希望者に見つけてもらいやすくなります。
自社サイトでは、物件情報の見やすさや更新頻度、会社概要などもチェックしましょう。更新が途絶えたまま放置されていたり、「絶対」「格安」などのNGワードが出てきたりする会社は避けたほうが無難です。

・店舗の雰囲気は?

入居希望者が店舗を訪れたときに、入りやすい雰囲気であることが大切。近所に店舗があれば、店頭の物件チラシやスタッフの接客などを見てみるのもよいでしょう。このほか、インターネットの地元情報掲示板などで利用者の口コミをチェックするのも有効です。

・得意エリアやジャンルは?

会社によっては、特定の駅や沿線に強く、そのエリアの物件を数多く仲介するところや、特定のジャンル(ワンルームなど単身者向け、ファミリー向け、デザイナーズ物件など)に強いところなどもあります。その業者の得意分野と自分の所有物件がマッチすれば、集客につながりやすいでしょう。

まとめると…まとめると…

不動産会社と二人三脚で賃貸経営!
集客アップの相談もできる

不動産会社と二人三脚で賃貸経営!集客アップの相談もできる

物件価値の維持・向上や、集客力にかかわる管理。オーナー自ら物件を管理するのは大変でも、不動産会社のサポートを利用すれば負担も軽くなります。また、家賃や管理費の設定などの相談をすることも可能。不動産会社は周辺の相場に詳しい上、日々多くの入居希望者と接しているので借り手の視点に立ったアドバイスが得られます。
ぜひ信頼できる不動産会社を見つけて、二人三脚で賃貸経営を成功させましょう。