【専門家監修】中古マンションのリノベーションのメリットデメリット

2020年7月20日

家の購入は、多くの人にとって人生で一番大きな買い物となります。できれば新築が欲しいところですが、どうしても予算の問題があります。一方で中古マンションはお手頃ですし、リノベーションをすれば新品と比較しても遜色のないものになるので新築とどちらを購入するか迷う人も多いでしょう。ここでは、中古マンションのリノベーションのメリットとデメリットをご紹介します。

メリット①物件の選択肢が増える

中古物件をリノベーションするメリットとして最初に挙げられるのは、物件の選択肢が大幅に増えることです。首都圏の主要な駅前など駅に近い便利な立地では、既に多くのマンションや戸建てがあり、そもそも土地に空きがありません。もちろん、利便性の高い場所で新築マンションを売っていることもあります。しかし、そのような場所では物件の価値が非常に高く、手の届く価格での購入は難しいことが多いでしょう。その点、中古物件を購入することを視野に入れれば、利便性の高い場所に住める可能性が高くなります。

中古物件の部屋全部を解体して、間取りや内装、配管まで刷新できるリノベーションを行えば、自分のライフスタイルに合った好みの部屋に造りかえることができます。

メリット②新築より低いコストで住める

中古物件をリノベーションするメリットとして2つ目に挙げられるのは、新築よりも低いコストで住むことができる点です。例えば、首都圏の新築マンションの場合、平均購入費用は4,340万円となっています。それに対して、中古マンションの平均購入価格は2,887万円です。つまり、新築よりもかなり安い価格で購入できます。ですから、リノベーションに多少の費用がかかったとしても、新築のマンションを購入するよりコストを下げることが可能です。

また、新築の物件は築年数とともにその価値が下がっていきますが、中古マンションの場合、リノベーションによって給水・給湯・排水管などを更新し寿命を延ばすことで、資産価値を保つことができます。

メリット③自分らしい暮らしを実現できる

中古物件をリノベーションするメリットの3つ目は、自分らしい暮らしを実現できるということです。新築の場合、内装が好みではなかったり、間取りなどがライフスタイルに合わなかったりすることがありがちです。それでも、結局は住まいのほうに自分の生活を合わせていくしかありません。しかし、中古物件をリノベーションして住む場合は、自分のライフスタイルに合わせた住居に造りかえることができます。

単身世帯であれば広いワンルームのマンションにすることができますし、夫婦、ファミリーなど世帯人数が多くなれば、部屋の数が多い間取りにすることも可能です。また、在宅勤務に対応した書斎コーナーを造ったり、育児・家事がしやすい間取りにしたりすることもできます。間取りに合わせて暮らすのではなく、自分らしい暮らしに合わせて間取りを変えられるという点が、リノベーションの大きなメリットと言えます。

デメリット①住み始めるまでに時間がかかる

中古物件のリノベーションはメリットだけでなく、もちろんデメリットもあります。デメリットの1つ目は、購入した物件にすぐに入居することができないことです。新築の物件であれば、購入してしまえば即入居することができます。しかしリノベーションを行う場合、設計や施工などの工程を経てからやっと引き渡しとなるのです。この期間はどの程度の工事をするかにもよりますが、設計期間の2〜4カ月と工事期間の2~3カ月を合わせたくらいの期間になります。

ですから、賃貸から住み替える場合には賃貸の更新時期などを考慮しなければなりません。また、現在住んでいる家を売却する日程が決まっている場合や、子供の進学・進級などに合わせたい場合などもあるでしょう。リノベーションの契約をする際には、引き渡しの時期に不都合が出ないよう、十分すり合わせなどを行う必要があります。その他、今住んでいる家をリノベーションする場合は、工事期間の間は別に仮住まいを用意することになるでしょう。そうなるとそのためのお金も必要になるということを頭に入れておく必要があります。

デメリット②想定外の費用が掛かる可能性

デメリットの2つ目は、想定外の費用がかかる可能性が多々あるということです。リノベーションに慣れている設計者であれば、解体前の事前調査である程度のことは想定しておくことができますが、それでも解体後に想定外の状況が判明することがあります。例えばコンクリート躯体の劣化や漏水、断熱材の不足などです。そのような場合、追加工事費用がかかってしまうことがありますので、事前に予備費として用意しておくことをおすすめします。

デメリット③リノベーションでできないこともある

全体を改修するフルスケルトンのリノベーションを行えば、間取りをはじめ水回りなどの設備を大規模に変更することができます。しかし、どんな設計も可能というわけではありません。建物の構造上、鉄筋コンクリートの壁やパイプシャフトは動かすことができませんし、既存の排水管のルートによっては水まわりの位置を動かすことができない場合もあります。

また、マンションの管理規約によってリノベーションの制約を受けることも多いので注意が必要です。まず、基本的に共用部分に当たるものは自由に交換することができません。サッシや玄関ドアなどはこのような共用部分に当たります。当然ながら、建物の外観やエントランスなどの共用部分も、個人では変更することはできません。また、上下や隣など周囲の部屋に影響のない範囲で改修する必要があります。特に管理規約で決められていることが多いのは、フローリング材の遮音性能に関する項目です。定められた遮音性能を持つ床材を使用するか、床下地材で遮音性能をクリアする必要があります。

知らないうちに重大なトラブルが起きる可能性もありますので、管理規約については事前にしっかりとリノベーションの設計者、施工者と共に確認しておくことをおすすめします。また、工事の前には近隣住民に挨拶することも忘れないようにしましょう。マンションは集合住宅ですので、工事の時だけではなく、暮らしていくうえでも決められたルールを守っていくことは大切なことです。

中古マンションも視野に入れてみては?

中古マンションをリノベーションする際のメリット・デメリットをご紹介しました。これをしっかり理解することで、利便性が高くライフスタイルに合った住居に、低コストで住める可能性も十分にあります。新築に強いこだわりをお持ちの方も、一度中古マンションを視野に入れてみてはいかがでしょうか。

執筆者プロフィール

奥山 裕生
奥山 裕生様

一級建築士

一級建築士事務所 アトリエ橙(だいだい)
よそ行きでもなく、カッコつけるのでもなく、無理なく自由に自分らしく暮らせる家。そういう家を建て主の皆さんと、ゆっくりと対話を重ねながら、創っていきたいと思っています。家は買うものではなく創るものです。


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