広さや形に特徴のある土地。どうやって建てる? 注意すべきポイントは?狭小地・変形地に家を建てる

四角形だけじゃない! 多様な土地の種類

2023年11月10日 更新
四角形だけじゃない! 多様な土地の種類

ひと口に「土地」といっても、広さや形状によって、いくつかの種類に分けられることをご存じでしょうか。土地の種類や、そこに建てようとする家のメリット・デメリットを知ることで、家づくりをイメージしやすくなります。

土地にはどんな種類がある?

土地の広さや形状によって大きく3つに分けられる

土地の広さや形状によって大きく3つに分けられる イメージ

土地の種類を大きく分けると、一般的な四角形の「整形地」のほかに、面積が狭い「狭小地」、形がいびつな「変形地」の3つがあります。このうち「変形地」は、その形などによって、さらに細かく分類されます。

・整形地

整形地 イメージ

一般的によく見かける、長方形または正方形に整った形状の土地のこと。土地を有効利用しやすく、間取りやプランの自由度も高いのが特徴です。

・狭小地(きょうしょうち)

狭小地(きょうしょうち) イメージ

土地代の高い都心などに見られる狭い土地のこと。一般的には、15~20坪以下の土地を狭小地と呼ぶことが多いようです。

・変形地

変形地 イメージ

整形地のように四角く整っていない形状の土地や、高低差のある土地などを変形地といいます。土地の有効利用が難しく、間取りやプランが制限されることがあります。

【形に特徴のある変形地】
・多角地…三角形、五角形など多角形の土地
・台形地…台形の土地
・旗竿地…形が旗竿状の土地
・ウナギの寝床…間口が狭く、奥行きが深い土地

【高低差のある変形地】
・傾斜地…傾きのある土地
・段差地…段差のある土地

狭小地・変形地のメリット

価格面や、個性を活かしたプランが魅力!

価格面や、個性を活かしたプランが魅力! イメージ

土地を選ぶときは、その土地のメリット・デメリットをきちんと把握することが大切。狭小地・変形地にはどんなメリットがあるのでしょうか。

・土地の購入価格を抑えられる

土地の購入価格を抑えられる イメージ

狭小地・変形地は土地の有効利用が難しく、一般的な整形地ほど競争率も高くないので、土地代が安くなるケースがほとんど。希望するエリアで土地を選ぶと予算オーバーになってしまう…という方も、狭小地・変形地なら予算内に収まるかも知れません。 さらに、土地代が安い分、固定資産税も安くなります。

・オリジナリティのある空間をつくれる

オリジナリティのある空間をつくれる イメージ

狭小地・変形地は、その狭さや形状の特徴を活かすことで、オリジナリティのある空間をつくることができます。個性あふれる外観やダイナミックな吹抜け、遊び心のある間取りなど、オンリーワンの空間づくりは狭小地・変形地ならではの楽しみといえます。

狭小地・変形地のデメリット

土地の制約があり、建築コストは高め

価格面や、個性を活かしたプランが魅力! イメージ

狭小地・変形地ならではのメリットがある一方で、デメリットも存在します。

・建築コストが割高になる

建築コストが割高になる イメージ

狭小地・変形地は土地代が安いものの、複雑な土地やプランに対応するために、建物の材料費や工事費が高くなりがちです。
都心の狭小地や旗竿地などでは接道条件が悪いケースも多く、資材を運ぶトラックや重機が近くまで入れない場合は、さらに工事費が高くなります。また、切り土などの造成工事や、擁壁工事が必要な傾斜地や段差地なども追加の費用がかかります。

・規格住宅との相性は×

規格住宅との相性は× イメージ

狭小地・変形地は、家を建てる際の制約が多いため、あらかじめプランが決まっている規格住宅だと建てられないことがあります。
狭小地・変形地で家づくりを行うなら、規格住宅ではなく、土地の個性に合わせた間取りやプランが可能な注文住宅を検討しましょう。

狭小地・変形地の家づくりの依頼先は?

注文住宅を手掛ける「設計事務所」や「工務店」が候補に

注文住宅を手掛ける「設計事務所」や「工務店」が候補に イメージ

"家づくりの業者を大きく分けると、「設計事務所」「工務店」「ハウスメーカー」の3種類があります。
このうち、狭小地・変形地の家づくりに対応してくれるのは、注文住宅を手掛ける「設計事務所」と「工務店」。規格住宅を手掛ける「ハウスメーカー」は、一般的な整形地の家づくりに適しています。"

・設計事務所

設計事務所は、施主の要望や土地条件を踏まえて設計を行うため、土地の個性を活かすアイデアが豊富。狭小地・変形地の家づくりにも柔軟に対応してもらえます(実際の施工は、工務店などが行います)。

・工務店

注文住宅の設計から施工を行う工務店も、狭小地・変形地の家づくりに対応してくれます。会社ごとに得意とする工法や分野が異なるため、依頼するときは狭小地・変形地の施工実績が豊富かどうかを確認しましょう。

・ハウスメーカー

ハウスメーカーは規格住宅の設計・施工がメインなので、狭小地・変形地の家づくりに対応してもらえないことがあります。

土地の購入前に、プロに相談を!

設計や、建てた後の暮らしまで見据えたアドバイスが受けられる

設計や、建てた後の暮らしまで見据えたアドバイスが受けられる イメージ

"狭小地・変形地の家づくりは、その土地の広さや形状、方角、法律上の制限などが間取りやプランに大きく影響します。たとえば、狭小地に3階建ての家を建てようと思っていても、建築基準法による建物の高さ制限のために、3階部分を十分に活用できないこともあるのです。
施主が土地を見ただけでは、その土地にどんな家を建てられるのか、希望する家を実現できるかどうかを判断するのは難しいもの。設計事務所や工務店は、設計・建築だけでなく土地選びの相談も受け付けているので、依頼先の候補がいるなら気軽に相談してみましょう。家づくりのプロの視点から、その土地に建てられる間取りやプランについてアドバイスしてもらえます。"

まとめると…まとめると…

狭小地・変形地で叶える家づくり。なるべく予算を抑えて、希望の家を現実に!

狭小地・変形地で叶える家づくり。なるべく予算を抑えて、希望の家を現実に! イメージ

"狭小地・変形地に限らず、家づくりでは「こんな家に住みたい」「こんな暮らしがしたい」という希望を明確にすることが大切。もしも希望する家が、一般的な整形地でなくても実現できるなら、土地代や固定資産税の安い狭小地・変形地を選ぶ価値は大いにあります。
狭小地・変形地が気になったときは、そこに希望する家を建てられるかどうか、プロに相談してみてください。"

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最終更新日 2024年10月2日