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2016年6月30日 更新

害虫の特徴と対策
シロアリ類

家の柱や床などの木材を、中から食害してしまうシロアリ。アリ(クロアリ)と間違えられやすいのですが、シロアリは「触角が数珠状」「前翅(ぜんし)と後翅(こうし)の大きさがほぼ同じ」「腰がくびれておらず寸胴」といった特徴があります。
日本で家に被害をもたらすシロアリは、日本全域に生息するヤマトシロアリと、関東以南に生息するイロシロアリの2種類です。

発生時期
1年を通じて活動していますが、人目につきやすいのは羽アリが集団で飛び立つ時期。ヤマトシロアリは4~5月の昼間に、イエシロアリは6~7月の夕方以降に群れになって飛行します。
発生場所
ヤマトシロアリ
キッチンや浴室などの湿った場所の木材に巣づくりします。

イエシロアリ
家の周囲の樹木や床下などに巣をつくり、蟻道(ぎどう)を通じて屋内に侵入します。

主な被害
「家屋害虫」と呼ばれるシロアリは、家について木材を食害し、建物の強度を低下させます。特に集団の規模が大きなイエシロアリの場合、家の損壊や倒壊につながる被害が出ることも。

シロアリを見かけたら(応急処置)

羽アリの1匹1匹はスプレー式殺虫剤で退治できますが、近くにある巣を見つけて撤去しない限り、被害は増える一方です。

正しい駆除方法

  • ヤマトシロアリの場合

専門の駆除業者に依頼して、キッチンや浴室といった水まわりを中心に点検を行います。ヤマトシロアリが巣食った木材を発見したら、その部分を新しく替えます。

  • イエシロアリの場合

専門の駆除業者に依頼して、家の周囲の樹木や蟻道などから巣を探し当てます。巣が見つかったら撤去し、土壌や木材に薬剤を使った処理を行います。

日頃の予防策

  • シロアリのサインがないかチェック!

シロアリの被害は、気付いた時には既に深刻な状態になっていることが多いもの。そこで、普段から次のようなサインがないかチェックし、気になる点があれば専門の駆除業者に調査をお願いしましょう。

【シロアリの危険信号】
  • □近所でシロアリの被害があった
  • □家の周囲で羽アリの集団や飛行を見かけた
  • □建物の基礎・土台の周囲の土がトンネルのように盛り上がっている
  • □建物の基礎・土台、柱木などがボロボロになっている
  • □キッチンや洗面所などの床がきしんだりフワフワしたりする
  • □柱木を叩くと空洞音がする場所がある
  • ※2つ以上当てはまるものがあれば要注意です!
  • 床下の湿気に注意する

床下に湿気がこもっていると、木材が腐りやすくなりシロアリが寄り付く可能性が。床下通気口の前に通気をさまたげるブロックやプランターなどがあれば排除し、床下換気扇を設置したり、通気口を大きくしたりしましょう。

  • 庭に枕木などの廃材を放置しない

ガーデニングで使われる枕木や古い木材にシロアリがついて、建物まで被害が出ることもあります。庭に廃材を置いたままにせず、早めに処分しましょう。

  • 新築時に防蟻処理を行う

建物を新しく建築する場合は、必ず専門業者に依頼して防蟻処理を実施しましょう。防蟻処理の効果は約3年のため、建築後も定期的に防蟻処理を行います。

※市販の殺虫剤を使用する場合は、使用前に商品説明書を確認の上、正しく使用しましょう。

シロアリ駆除業者の選び方

シロアリ駆除の専門業者は、幼虫の成長を阻害する特殊な薬剤を使ったり、木材にドリルで孔を開けて薬剤を注入するなどの処理を行うなどしてシロアリを駆除します。ただしシロアリの被害は普段、目に触れない床下などが多く、中には駆除が不十分で再び被害が生じるケースもあるようです。また、ごくわずかですが事前見積りより極端に高い料金を請求する悪質な業者も存在します。
駆除業者を選ぶ時は、なるべく複数の業者に調査・見積もりを依頼し、処理の内容や料金などをよく検討してから選んでください。また、トラブルを避けるために極端に料金の安いところや、契約を急がせるところには依頼しないようにしましょう。