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2016年6月30日 更新

害虫の特徴と対策
ハチ類

人に危害を加えるハチは、スズメバチ(キイロスズメバチ)、アシナガバチ、ミツバチの3種類。特にスズメバチは体長約20~28ミリと大型のハチで、国内でも毎年スズメバチによる死者が出ています。
スズメバチより細身のアシナガバチは体長20~26ミリ。ミツバチは約12ミリと小ぶりで、どちらも巣にいたずらをする侵入者を攻撃しますが、基本的に巣に近づかなければ刺されることはありません。

発生時期
スズメバチとアシナガバチが活動するのは夏から秋にかけて。特にスズメバチによる被害は、巣が大きくなった秋頃に頻発します。ミツバチは春先から秋までが活動期です。
発生場所

スズメバチ
大抵は自然界の樹木などに巣をつくりますが、家の周辺の樹木、軒下、天井裏などで巣が見つかることもあります。巣は丸いボールのような形をしており、巣の中のようすは外からは見えません。

アシナガバチ
家の周辺の樹木、軒下など、人の生活環境に比較的近い場所で巣づくりをします。巣はお椀を逆さにしたような半円形で、巣の中にいるハチや幼虫が見えます。

ミツバチ
養蜂の場合を除けば、自然界の樹木や家の天井裏などに巣をつくります。巣は平べったい板状です。

主な被害
ハチは毒針で人を刺す「衛生害虫」です。刺されるとピリッとした痛みが起こり、刺された場所に痒みや腫れの症状があらわれます。中でもスズメバチの毒針は強烈で、刺されると激痛に襲われます。
ハチ毒アレルギー体質の人は、刺されてからすぐにじんましんやおう吐、むくみ、呼吸困難など全身性のアレルギー反応(アナフィラキシー)が出ることがあり、ひどい場合は血圧の低下や意識障害など命にかかわる状態(アナフィラキシーショック)を引き起こすおそれもあります。

※ハチ毒によるアレルギー症状については「アレルギーを引き起こす害虫」で詳しく紹介します。

ハチや巣を見かけたら

基本的に巣に近づかない限りは刺されないので、ハチを刺激しないようにそっと巣から遠ざかります。
※ただしスズメバチは近づくだけでも刺されることがあります。スズメバチが周りをしつこく飛び回ったり、「カチカチ」という威嚇音を出したりするのは「攻撃するぞ」というサイン。すぐにその場から離れましょう。

ハチに刺されたら(応急処置)

  • スズメバチ

至急、皮膚科の受診が必要です。皮膚科が近くにない場合や、アナフィラキシーと思われる症状がある場合は緊急病院を受診してください。

  • アシナガバチ・ミツバチ

刺された場所を流水で洗い、皮膚科を受診します。セルフケアとして、毒針を抜く、指でつまんで毒を絞りだすという方法が紹介されることもありますが、慣れない人が行うと細菌感染や炎症の悪化を引き起こすおそれがあるので注意しましょう。

正しい駆除方法

  • ハチ用の殺虫剤を使う(アシナガバチ・ミツバチ)

ハチの巣が小さいうちは、ハチ用の噴射式殺虫剤を使って巣ごとハチを退治できます。働きバチが巣に戻って来る日没後に、完全防備をして殺虫剤を噴射しましょう。

※これはアシナガバチやミツバチの巣を早期発見した場合の駆除方法です。巣が大きくなっている場合や、スズメバチの巣の場合は専門業者に駆除を依頼してください。

日頃の予防策

  • とにかく巣に近づかない

家の中や周囲に巣をつくらせない方法は今のところありません。そのため、ハチの被害を防ぐにはとにかく巣に近づかないこと。スズメバチの場合はハチの5メートル以内に近づくのも危険です。

  • 軒下や天井裏をチェックする

ハチが活動するシーズンになったら、家の軒下や天井裏、庭木の陰などに巣がないかチェックしましょう。初期段階で巣を発見できれば、比較的簡単に駆除ができます。

※市販の殺虫剤を使用する場合は、使用前に商品説明書を確認の上、正しく使用しましょう。

安全に駆除するなら専門業者がベスト!

ハチの駆除は危険をともなうため、専門業者に依頼するのが一番です。特にスズメバチの巣は、素人が撤去するのはとても危険。まずは保健所に相談して、ハチ駆除の専門業者を紹介してもらいましょう。自治体によっては保健所が駆除を行うところもあります。