【専門家執筆】2018年4月の主なフラット35の制度変更とは

2018年6月23日

フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携している住宅ローンのことです。特徴として、最長35年の全期間固定金利で融資をすること、保証料や繰上返済手数料が不要であること、担保物件に住宅金融支援機構の定める技術基準に適合していることを示す適合証明書の取得が必要なことがあります。このフラット35に2018年4月より4つの制度変更がありました。この記事では、変更内容を順に見ていきましょう。

【フラット35】子育て支援型・地域活性化型に「空き家活用」を新設

【フラット35】の子育て支援型・地域活性化型とは、住宅金融支援機構と地方公共団体が連携して、住宅取得に対する地方公共団体(市町村など)による補助金等の財政的な支援と住宅金融支援機構の【フラット35】の金利を借入れ当初から5年間、固定借入金利から年0.5%引き下げる制度です。この制度の対象に、「空き家バンクに登録された住宅の取得」が新たに加わりました。空き家バンクとは、売買や賃貸を希望している空き家所有者から登録の申し出を受けた不動産情報を、地方公共団体のホームページや窓口を介して購入する、あるいは賃貸希望者に提供する制度です。
【フラット35】子育て支援型・地域活性化型を利用するには、まず住宅を取得する地域の地方公共団体が住宅金融支援機構と連携しているかを確認することが必要です。また、【フラット35】子育て支援型・地域活性化型は、平成31年3月31日までの申込受付分までの適用となる予定です。

【フラット35】借入対象費用の拡充

借入対象となる費用の項目が拡充されました。具体的な費用項目は次の通りです。
・金銭消費貸借契約証書に貼付した印紙代(借方負担分)
・仲介手数料
・既存住宅売買瑕疵保険付保に係る費用(中古住宅購入のみ)
・ホームインスペクション(住宅診断)に係る費用
・登録免許税
・司法書士報酬または土地家屋調査士報酬(登記に係る費用)
・融資手数料
・火災保険料(満期返戻金など満期時に一定の金銭を受け取る特約の付いた保険商品は除く)および地震保険料

また、【フラット35(リフォーム一体型)】のみに
・リフォーム瑕疵保険付保に係る費用
【フラット35(借換融資のみ)】のみに
・借換前の住宅ローンを全額繰上返済(完済)する場合に発生する繰上返済料および経過利息

出典:ずっと固定金利の安心【フラット35】~詳細編~
https://www.flat35.com/files/400342954.pdf

【フラット35】リノベの制度変更

【フラット35】リノベとは、中古住宅購入者自身が省エネや耐震性等の住宅性能を一定以上に性能向上リフォームをする場合と、住宅事業者によって性能向上リフォームした住宅を購入した場合、【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度です。今回の制度変更は平成30年4月1日から平成31年3月31日までに申し込み受付分に適用されます。
そのリノベ制度において2つの点が変更になりました。1つ目は、【フラット35】リノベ金利A、Bプラン共に、金利引下げ幅が年0.6%から年0.5%に変更になったという点です。2つ目は、金利Bプランの省エネルギー性の技術基準に、新たな基準が4つ追加されました。

【フラット35】アシューマブルローンなどの制度変更

従来の【フラット35】アシューマブルローンの名称が、「金利引継特約付き【フラット35】」に変わりました。
また、 金利引継特約付き【フラット35】および【フラット50】における債務承継の回数制限が「1回のみ」から「回数制限なし」に変更となりました。なお、既に当該融資を返済中の場合も債務承継回数制限は撤廃されています。

金利引継特約付き【フラット35】とは、【フラット35】の返済中の長期優良住宅を売却する場合、その住宅を購入する人に【フラット35】の債務を引き継ぐことができる住宅ローンのことです。仮に金利上昇中に引き継ぐならば、新規で住宅ローンを組むよりも低利の融資を受けられるかもしれません。しかし、債務承継をする時に抵当権移転登記など諸費用がかかります。その諸費用を試算し比較することが大切です。なお、住宅を購入する人が債務承継を希望しない場合は、売却をする方が残りの債務を弁済します。

また【フラット50】とは、長期優良住宅を取得する場合に利用できる最長50年の全期間固定金利住宅ローンのことです。金利引継特約付き【フラット50】と同様に金利引継特約が付いていますので、【フラット50】の返済中に融資を受けている物件を売却する場合に、その物件を購入する人に【フラット50】の債務を引き継ぐこともできます。なお融資額は、土地取得費の借入れを希望する場合はその費用を含み、建設費または購入価額の6割以内ですので【フラット35】や【フラット20】を併せて融資を受けることになります。

まとめ

子育て支援型・地域活性化型に「空き家活用」を新設、借入対象費用の拡充、リノベの制度変更、アシューマブルローンなどの制度変更について見てきました。変更の詳細は、住宅金融支援機構の「【フラット35】2018年4月の主な制度変更事項のお知らせ」でも確認できます。
https://www.flat35.com/topics/topics_20180402.html

執筆者プロフィール

牧野 寿和様

牧野 寿和
牧野 寿和(ファイナンシャルプランナー)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者
FP業務に携わって15年。「人生の添乗員®」を名乗り、現在の収入と年金を含めこれから入って来る収入それに貯蓄や資産を基に、いかにしたらご自身の描いた生活ができるのか、プランニングや提案それにサポートをしている。資産の形成、住宅取得計画や相続などの相談業務の他、不動産投資、賃貸経営のアドバイスなどに具体的な実績を築いている。
著書:「銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法」(河出書房新社)など

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