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2016年6月30日 更新

害鳥の特徴と対策
ハト

日本に生息するハトは全部で6種類。このうち、よく見かけるものに公園や社寺などに群れている土鳩(ドバト)と、郊外で単独またはペアで行動する雉鳩(キジバト)がいます。
都市部の住宅地でフン害や巣害などのトラブルを起こすハトの多くは、前者の土鳩です。土鳩はもともと伝書鳩やレース鳩として飼育されていたハトで、逃げたり帰巣できなくなったりして野生化したものです。

寿    命
飼育されているハトは約20~30年生きますが、野生のハトの寿命は約10~20年とされています。けれども大半のハトは成鳥になる前に、カラスに襲われる、病気になるなどの原因で死亡します。
繁殖サイクル
ハトの繁殖期は1年中で、特に春から夏にかけてよく繁殖します。雌は生後6ヶ月から発情期を迎えて、多ければ1年に6~7回も産卵します。1回の産卵で2個ずつ卵が産まれ、巣立ちまで2ヶ月程度かかります。

発 生 場 所
家の軒下やベランダの室外機の裏などに巣をつくって繁殖します。行動範囲は巣から約20キロと広く、エサ場や休息地、寝場所など決まった縄張りを移動します。

主 な 被 害

排泄物のトラブル ベランダやバルコニーがハトの溜まり場になると、問題になるのがフン害です。見た目の悪さや近所迷惑になるのはもちろんのこと、フンがゴキブリなど害虫のエサとなったり、フンに含まれる成分によって金属が腐食するなどの被害が起こります。

人へのダニや伝染病の感染 ハトが媒介となって、人を吸血するダニや、クリプトコッカス病、オウム病などの伝染病に感染することがあります。

家庭で行うハト対策

ハトは慎重な生き物なので、「その場所が安心かどうか」をじっくり観察します。安心とわかると、最初は「休息地」として利用し、以降は「寝場所」→「巣づくりの場所」とレベルアップしていきます。巣が完成して産卵してしまうと、鳥獣保護法により人がむやみに巣を撤去することはできません。
つまり、はじめから自宅のベランダなどをハトの「休息地」にしないこと、もしも「休息地」になってしまったら、寝場所や巣づくりの場所になる前にハトが寄り付きにくい環境にすることが大切です。

  • フンの痕跡を残さない

土鳩は群れで行動するため、仲間のフンがあると安心して近寄って来る性質があります。フンを見つけたらすぐにブラシでこすり落として水を流し、痕跡を残さないようにしましょう。

  • ハト用の忌避グッズを設置する

ホームセンターなどで販売されているハト用の忌避グッズには、大きな目玉がついているものやキラキラ光るものなど、ハトの視覚を刺激して寄り付かないようにさせるものが多数あります。これらの忌避グッズは、使い続けるとハトが慣れて効果がなくなるため、2つ以上を交代で設置するなど変化をつけましょう。

  • ワイヤーやテグスを張る

ベランダの屋根や手すりなど、ハトがよく留まる場所に支柱を立て、10センチ程度の間隔でワイヤーやテグスを張って侵入を防ぎます。その場所がハトの休息地レベルなら侵入防止の効果が期待できますが、寝場所や巣づくりの場所レベルになると、かえってワイヤーやテグスにハトが留まりやすくなる場合もあるので注意。

  • 巣がつくられていないか点検する

家の軒下、ベランダの室外機の裏、屋上など、外部から見えにくい場所にハトが巣をつくっていないか、定期的にチェックします。つくりかけの巣を発見したらすぐに撤去しましょう。

※完成した巣や卵を無許可で撤去することは鳥獣保護法で禁止されています。

地域で行うハト対策

  • 空き家・マンションの空き室に注意

最近では空き家やマンションの空き室の増加が社会問題となっていますが、これらの空き家・空き室の中には、ベランダや窓などからハトが出入りして休息地や寝場所になっているケースも見られます。すると、近所の家までフン害の影響が出たり、ハトの休息地になってしまったりするおそれがあります。
このようなトラブルが起こる前に、ハトが出入りしている空き家や空き室があれば町内会やマンション管理組合で話し合い、所有者に注意をうながすようにしましょう。所有者が不明の場合は、お住まいの自治体の空き家対策窓口に相談してください。

専門業者に駆除を依頼する方法もあります

ハトには帰巣本能があるため、追い払っても何度も戻ってきてしまうことがあります。ハトによる被害が拡大し、忌避グッズの効果も得られない場合は、専門業者に駆除を依頼しましょう。専門業者によるハト駆除は、自治体から有害鳥獣駆除の許可を得た上で、捕獲箱を設置してハトを直接捕獲・駆除することもできます。