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2016年6月30日 更新

害虫の特徴と対策
小バエ類

キッチンやゴミ箱の付近などで見かける小バエ。実は小バエという種類は存在せず、数ミリ程度のハエ目の昆虫であるチョウバエ、ノミバエ、ショウジョウバエなどを小バエと総称しています。
微小な小バエは産卵→幼虫→さなぎ→成虫になって繁殖するまでのサイクルが約1~3週間と非常に速く、気が付くと大量発生していることもあります。

発生時期
比較的暖かく、水や食品などが腐敗しやすい春から秋によく見られます。ただし温度などの条件が揃うと、冬でも発生することがあります。
発生場所
それぞれの虫の項目を参照。
主な被害
人に直接、危害を加えることはありませんが、大量に発生すると見た目や羽音が気持ち悪い「不快害虫」です。また、汚水や腐った食品などが発生源のため、食中毒を媒介する可能性も。

主な小バエの種類

チョウバエ

  • 見た目

体長1~5ミリ程度。チョウのようにフワフワと飛び、翅(はね)を広げて壁にとまるとハートを逆さまにしたような形になります。灰白色~黒色の毛が体中にびっしり生えています。

  • 発生場所

排水溝にたまった汚泥(スカム)に幼虫が発生し、成虫になると排水管を通って浴室やキッチンにあらわれ、壁にじっととまります。

  • 日頃の予防策

排水口のヌメリを徹底除去!
キッチンの排水口のヌメリは、排水管の奥底にこびりついた汚泥(スカム)や雑菌が混ざり合ったもの。このヌメリの原因となる汚泥がチョウバエの発生源です。
チョウバエの発生を防ぐために、排水口は定期的にスポンジなどで洗浄しましょう。汚れがひどい場合はパイプ掃除剤の使用が効果的です。

ノミバエ

  • 見た目

体長は1~5ミリ程度で黒灰色~赤褐色。丸まった背中と、太く発達した後ろ脚の腿節(太腿に当たる部分)が特徴で、せわしなく歩き回ります。

  • 発生場所

幼虫は腐った食品や生ゴミなどから発生。成虫は食卓の食べ物の上やゴミ箱の中など群がり、歩くようすが見られます。

  • 日頃の予防策

食べ物の始末はきちんと
食べ残しを放置せず、冷蔵庫に入れるか、ゴミ袋に入れてその日のうちに処分することが大切。キッチンの排水口、ゴミ箱なども定期的に掃除しましょう。

ショウジョウバエ

  • 見た目

体長2~4ミリ程度。体は黄褐色~赤褐色で、赤い目をしています。小バエの目が赤かったら、ショウジョウバエと思って間違いありません。

  • 発生場所

お酒や発酵食品が大好物で、お酒の飲み残しや漬物容器、腐った果物や肉類、きのこなどに発生します。

  • 日頃の予防策

食べ残し・飲み残しをそのまま置かない
ビールなどのお酒の空き缶・空き瓶を水でゆすがず置いておいたり、熟した果物をそのままにしたりするのは厳禁。漬物のニオイにも誘引されるので、漬物容器は密閉性の高いものを選び、ニオイが外に漏れないようにします。

小バエの正しい駆除方法

  • 発生源を探して取り除く

小バエが大量にわいていたら、必ず近くにある湿った場所などに卵が産みつけられて幼虫が生息しています。この発生源を探し当てて、掃除することが大量発生を防ぐ最大の秘訣。

  • 掃除機で吸いとる

小バエは飛ぶ力が弱いため、掃除機で簡単に吸い取ることができます。「掃除機のノズルから出てくるのでは?」と思うかも知れませんが、吸引された衝撃で死滅するのでご安心ください。

  • 殺虫剤を使う

ゴキブリ用などのスプレー式殺虫剤でOK。飛んでいたり、壁や天井にとまっている小バエの成虫に直接噴射します。

  • ゴミ袋に包んで捨てる

ゴミ箱の中などで幼虫や成虫がわいているのを発見したら、そのままゴミ袋の口をきつくしばってゴミの日に捨てます。排水口にわいている場合は熱湯やパイプ掃除剤を流し込んで撃退します。

※市販の殺虫剤を使用する場合は、使用前に商品説明書を確認の上、正しく使用しましょう。

めんつゆトラップで誘引する方法も

「小バエの正しい駆除方法」で説明したとおり、小バエの駆除は、卵や幼虫が集まる発生源を突き止めて掃除することが大切です。ただし室内を飛び交う成虫には、コップなどの容器に水とめんつゆを4:1の割合で混ぜてから食器用洗剤を数適たらした「めんつゆトラップ」を仕掛けて、溺死させるという方法も。市販の誘引トラップなどもありますが、これならキッチンにあるものですぐ対処できます。
ただしこの方法は小バエが大量発生した場合にはあまり効果が期待できません。めんつゆトラップは、室内で小バエがわいているかどうか確認する手段と考えましょう。