2016年6月30日 更新
日本でよく見られる蚊は、主に都市部に多いイエ蚊(アカイエ蚊、チカイエ蚊)と、郊外に多いヤブ蚊です。いずれも体長は4~6ミリ程度で、近づくと「プーン」という独特のイヤな羽音が聴こえます。
幼虫はボウフラと呼ばれ、水中で生活します。成虫の蚊の中でも、人などに吸血するのは雌だけで、雄は花の蜜などを吸って生きています。
刺された場所が痒くなり、アレルギー体質の人は赤く腫れて、あとが残ることもあります。
また、世界的に見ると、蚊はマラリア、フィラリア、デング熱、ジカ熱などの重大な伝染病を媒介する「衛生害虫」です。日本でも、海外渡航者が現地で蚊に刺されて病気に感染し、帰国後も蚊を媒介して感染が広がったケースが報告されています。
なるべくすぐに虫さされの薬を塗布します。虫さされの薬は抗ヒスタミンの塗り薬が一般的ですが、何度も痒みをぶり返す場合は、強い抗炎症作用のあるステロイド含有のものを選ぶとよいでしょう。
なお、昔は「蚊にはアンモニアが効く」といわれていましたが、最近ではアンモニアは蚊に効果がなく、逆に接触性皮膚炎を起こすリスクがあるとされています。
- ボウフラを発生させない
蚊の幼虫であるボウフラを発生させないように、空き缶、植木鉢の受け皿、花瓶などにたまった水があれば捨てるようにします。池にボウフラがわいた場合、金魚や鯉を飼育してボウフラを食べてもらいましょう。
- 殺虫剤などを使う
屋内に侵入した蚊は、スプレー式殺虫剤、蚊取り線香、電気蚊取り器などで退治します。
- 柑橘系の香りで蚊を遠ざける
蚊は柑橘系のニオイが苦手なので、蚊の侵入経路となる玄関やベランダ、窓の近くに干したミカンの皮を置くか、柑橘系のエッセンシャルオイル(シトロネラ、レモングラスなど)をスプレーすると蚊を寄せ付けないといわれています。柑橘系ではありませんが、ゼラニウム、ラベンダー、ミントの香りにも虫よけの効果があります。
- 家まわりの掃除をする
空き缶、植木鉢の受け皿などに水がたまっていないか、ボウフラがわいていないかをチェック。水のたまりやすい下水や側溝を定期的に掃いて、排水をスムーズにしましょう。
- 網戸を閉める習慣をつける
体長4~6ミリのイエ蚊やヤブ蚊は、網戸の細かい網の目を通ることはできません。そこで短時間でも窓を開けっぱなしにせず、網戸を閉める習慣をつけましょう。蚊のシーズンが来る前に、網戸が破れていないか、立て付けに異常がないか確認するのも忘れずに。
- 虫よけスプレーを使用する
家の周囲や庭などで作業をする時は、長袖・長ズボンを履いて、衣類の上から使える虫よけスプレーを噴射すれば蚊の被害に遭いにくくなります。また、適量の化粧水にハッカ油を1滴たらして首筋や腕、脚などに塗布しても虫よけの効果が得られます。
※市販の殺虫剤や虫よけスプレーを使用する場合は、使用前に商品説明書を確認の上、正しく使用しましょう。
蚊は、人が放つ汗のニオイや体温などを敏感にキャッチして近づいてきます。そのため汗っかきの人や体温の高い人などが蚊に狙われやすい傾向が。汗をかいたら濡れたハンカチなどでこまめに拭くと、蚊を寄せ付けないのはもちろん、放熱効果でスッと涼しく感じられるのでおすすめです。
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