色の黄金比率を押さえよう!部屋の色ごとの特性を紹介
2021年1月28日
部屋のインテリアを考えることは、楽しく「とことん自分好みのおしゃれな部屋にコーディネートしたい」と考える方は多いのではないでしょうか。しかし、思った以上に決めにくいのが、部屋の色です。部屋の色は、インテリアの雰囲気を大きく左右します。そこで、本記事では、おしゃれな部屋に仕上げるための色の選び方や黄金比率について紹介します。
1.ベースカラーとアソートカラーが大事
部屋の色は、大きく分けると「ベースカラー」「アソートカラー」「アクセントカラー」の3種類で、特に大事なのが最初の2つです。ベースカラーは、壁や床などの内装材に使われる色で、基本的に後から変えることができません。室内面積の大半を占める基調色であり、毎日見ていても飽きがこないよう、ホワイトやアイボリーといったベーシックカラーが定番です。一方、アソートカラーは建具や家具全般、カーテン、ラグなどに使われ、2番目に広い面積を占めます。インテリアの主役となる重要な色のため、自分の好みに合わせて変えることが可能です。
アクセントカラーは、クッションやソファカバー、壁面装飾など、スポット的に使う差し色のこと。採用面積は小さいものの、その分だけ自由度も高く、部屋のテーマや雰囲気を演出してくれます。季節に合うカラーで、定期的に雰囲気を変えることもおしゃれです。また、主張のあるカラーはインテリアのほどよいスパイスにもなります。
2.色の黄金比率を押さえよう
ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの3つには、理想的な黄金理比率があります。3つの色タイプの理想的な比率は以下の通りです。
- ・ベースカラー:70%
- ・アソートカラー:25%
- ・アクセントカラー:5%
まずは、合わせて90%以上の割合を占めるベースカラーとアソートカラーの2つを決めることが重要です。続いて、2つの色味を踏まえてアクセントカラーを決めることで、トータル的にバランスの取れたおしゃれな部屋に仕上がります。ただし、賃貸の場合は借主が床や壁のベースカラーを変えられる物件のほうが少ない傾向です。そのため、既存のベースカラーをもとに、アソートカラーとアクセントカラーを選ぶことになります。
ただ、アソートカラーこそがインテリアの主役です。アクセントカラーは、インテリアの個性を引き立てます。ベースカラーが変えられなくても、マッチングする2つのカラーを上手に組み合わせることで、ワントーンになり過ぎないおしゃれなインテリアを目指せるでしょう。
3.【カラー別お部屋紹介】赤
部屋のカラーは、過ごす人の心理にも大きく影響します。情熱・活動的といったイメージの通り、赤い色には体温を上げて血行を促進し、やる気をかき立てる作用があります。そのため、大勢でにぎやかに過ごしたいリビングや子ども部屋などと相性のいい色です。活動的になりやすく、普段よりも時間経過が早く感じられる効果も期待できます。ただし、採用面積は少なくても、赤は強い存在感を発揮する色です。
そのため、あまり広い面積で使用すると逆にイライラしたり、夏場などに暑苦しく感じたりするなど、息苦しい部屋になってしまう可能性があります。あくまでも、アクセントカラーとして、ソファカバーや壁面装飾など、スポット的に取り入れるのが無難です。特に、深みのあるボルドーやダークレッド系を選べば、品よくまとまりやすくなります。ビビッドな赤を多く取り入れたいときは、リラックス効果のあるグリーン系の小物や観葉植物をプラスしてバランスを取るのがコツです。
4.【カラー別お部屋紹介】青
さわやかで落ち着いた雰囲気を演出してくれる青は、夏場に清涼感も与えてくれます。気持ちをリラックスさせ、睡眠を促進してくれるため、寝室やストレスを感じやすい人の部屋におすすめです。ベッドカバーや、カーテンなどに取り入れると効果的なほか、主張の少ない薄い水色であれば、ベースカラーとして寝室の壁にも使えます。また、知的な雰囲気を醸し出し、集中力を高める効果も期待できるため、書斎にも適した色です。
このほか、トイレやバスルームを青系で統一すれば、衛生的な雰囲気とリラックス感とを両立できます。ただし、青の色合いによっては、冬場には寒々しく感じられることもあります。そのため、寝室に使う際には、1年を通じて快適に過ごしやすい淡い青を選ぶのがポイントです。
5.【カラー別お部屋紹介】黒
モダンで高級なイメージを醸し出せる黒は、マンションのモデルルームにも採用されることのある色です。シンプルかつ無彩色なため、刺激が少ないことも大きな特徴です。ただし、光を吸い込む暗い色のため、シアタールームのようにあえて太陽光を遮断したい特殊な環境でない限り、ベースカラーには使わないほうがいいでしょう。「圧迫感から部屋を狭く見せてしまう」「汚れや傷が目立ちやすい」といった点も黒のデメリットです。
黒は、基調色としては難しい色ですが、ビビッドな色の引き立て役としては効果的。例えば、明るいイエローやブルーなどと組み合わせると、コントラストでさらにその色の鮮やかさを引き立て、刺激的なイメージを生み出せます。また、ダークブラウンのような濃い色と組み合わせれば、重厚でムーディーな空間を演出可能です。
6.【カラー別お部屋紹介】白
どんな色とも相性が良い白は、インテリアのベースカラーとしておすすめです。光を反射する白は、部屋を明るく見せてくれるため、清潔感や優雅さも演出できます。また、シンプルですっきりとして見えるため、空間を広く見せる効果も。さらに、家具や絵画、装飾品なども引き立ててくれる万能色です。ただし、白には人を緊張させる作用もあるため、あまり白を多く取り入れ過ぎると、殺風景でリラックスしにくい部屋になってしまいます。
これを回避するためには、アクセントカラーに有彩色を上手に取り入れ、全体のバランスを取りましょう。例えば、鮮やかなボルドーをアクセントカラーにすれば、室内に温かみのある高級感を加味できます。組み合わせる色によって、部屋の雰囲気を大きく変えられる柔軟さも、白のメリットです。
自分好みの部屋を作ろう!
インテリアをコーディネートするとなると、つい家具選びのほうに意識がいってしまいがちです。しかし、色選びはそれ以上に重要になります。「何色をベースカラーにするか」「組み合わせる色を何にするか」などにより、部屋の雰囲気や与える心理作用が大きく異なるのです。ご紹介したポイントを参考に、自分の好みや部屋の用途に合わせて色を選び、機能的かつ快適な部屋づくりを実現しましょう。
【関連記事】
- 理想のマイホームを手に入れるための「物件見学」のチェックポイント
- 注文住宅の「土地選び」のポイント
- 後悔しない! 二世帯住宅を建てるポイント
- 不動産広告の「省エネ性能ラベル」とは?
- 住宅ローンを借りる前に知っておきたい「金利」の話
- お気に入りの部屋をつくるインテリアの選び方
- オーダーメイド住宅で理想の家づくり
- 新築・増改築のときに気を付けたい法律のポイントは?
- 日差しと風、快適な室温のある住み心地のよい家づくり
- 土地を購入する前に知っておきたい法令上の制限について
- 狭小地・変形地に家を建てる
- 「増築」「改築」で住みづらさや不満を解消!
- 万一の災害時に、自分や家族の安全を守る「“災害に強い家”に住みたい!」
- 残された家や土地をスムーズに受け継ぐ「不動産相続の基礎知識」
- 建物の構造が違えば、性能や住み心地も変わる!「木造」と「鉄骨造」、選ぶならどっち?
- 平屋を検討する際に知っておきたいメリット・デメリット!『平屋の家』に住みたい!
- おしゃれで居心地のよい空間をつくる、住まいのカラーコーディネート
- 省エネ住宅なら少ないエネルギー消費で室内環境が快適!
コラムを探す
新着コラム
最終更新日 2024年10月30日
- 購入を検討している物件を現地でチェックする「物件見学」は、家探しの重要なステップの一つ。物件見学時にきちんと確認したいポイントを押さえて、家選びを成功させましょう!
- 災害は、ある日突然やってきます。いざというときにペットと自分を守れるように、飼い主さんができる「日頃の備え」と「災害時の行動」を学んでいきましょう。
- 注文住宅を建てる上で、大切にしたいのが「土地選び」。土地選びで失敗しないための準備や物件情報の見方、現地見学のチェック項目など、知っておきたいポイントをまとめました。
- 共働き家庭が主流となった今、親世帯と子世帯が同じ家に住む「二世帯住宅」を選択する人が増加中。気持ちよく暮らすための間取りから、相続時のアドバイスまで、二世帯住宅を成功に導くポイントを紹介します。
- 新築や賃貸物件の広告に、新たに掲載されるようになった「省エネ性能ラベル」。それぞれの項目の意味と見方を理解して、物件の比較・検討に役立てましょう!
- 侵入犯罪を防ぐ家のポイントや、暮らしの心構えなど、大切な我が家を守るために実践したい防犯対策を紹介します。