季節の食材をまるごと味わう!

魚介の「旬」をチェック!

2018年3月19日 更新
魚介の「旬」をチェック!

魚介の旬とは、一般的に漁獲量が多く、身に脂がのって美味しいとされる時期。
とはいえ異なる水域で漁を行うことで、通年旬を味わえる魚もあります。

季節の魚介カレンダー

※基本的に日本国内で水揚げされた天然ものの旬を表示しています。実際の入荷時期は生産水域や水揚げ地によって異なります。

食材名1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
アサリ
アジ(マアジ)
アユ
イカ(スルイメイカ)
イワシ(マイワシ)
ウナギ
カキ
カツオ
カニ(ズワイガニ)
カレイ(マガレイ)
サケ(白サケ)
サバ
サンマ
タコ(マダコ)
ブリ
マグロ(クロマグロ)

気になる食材をチェック!

アサリ

旬…3~5月、9~10月頃

アサリ

アサリは輸入品を含め通年出回りますが、国産のものは産卵を控えた春、秋が美味しいとされます。
赤血球を構成する成分である鉄、造血作用のあるビタミンB12が豊富で、女性に多い貧血を防ぐ働きがあります。また、タウリンのコレステロール低下作用により動脈硬化の予防にもつながります。

調理や食べ方のヒント

だし汁に旨みや栄養成分が溶け出るので、みそ汁や酒蒸しなど汁ごと食べる料理がおすすめです。

アジ(マアジ)

旬…5~7月頃

アジ(マアジ)

初夏に旬を迎えるアジ。「味がよいからアジという名前がついた」という説があるほど、うま味成分のグルタミン酸が多いのが特徴です。
栄養面では中性脂肪を低下させる不飽和脂肪酸のEPAやDHAを多く含み、生活習慣病の予防に役立ちます。

調理や食べ方のヒント

皮と身の間にうっすらと脂がのった旬のものは、刺身や焼き魚にすると美味。
小ぶりのマメアジは骨ごと食べられるのでカルシウム源になります。南蛮漬けや丸揚げでいただきましょう。

アユ

旬…6~8月頃

アユ

川魚のアユは、独特の香りがあることから「香魚」の名前でも知られています。脂がのるのは夏ですが、春の稚アユから秋の落ちアユまで、長い時期にわたって楽しむことができます。
造血作用があるビタミンB12、細胞の酸化を防ぐビタミンEを多く含みます。

調理や食べ方のヒント

塩焼きにして内臓まで丸ごと食べれば、鉄やカルシウムなどのミネラル類も摂取できます。内臓が生焼けにならないよう、しっかり火を通しましょう。

イカ(スルメイカ)

旬…5~10月頃

イカ(スルメイカ)

スルメイカは日本で最も魚介量の多いイカで、生、冷凍ともに通年出回りますが、日本海では夏が旬とされています。
血中コレステロール値を下げるタウリンというアミノ酸が豊富で、動脈硬化の予防に役立ちます。抗酸化作用のあるビタミンE、代謝にかかわるナイアシンなどのビタミン類も含まれます。

調理や食べ方のヒント

生食の刺身をはじめ、焼く・炒める・煮る・揚げるなど調理法も多彩です。水洗いすると味が落ちるため、さばく時はサッと洗う程度に。

イワシ(マイワシ)

旬…7~10月頃

イワシ(マイワシ)

イワシの旬は、脂がのって太る夏から秋にかけてです。新鮮なものは血栓を溶かす働きがあるEPAやDHAが豊富で、動脈硬化の予防効果が期待できます。
骨や歯を強くするカルシウムと、カルシウムの吸収をうながすビタミンDも多く含まれています。

調理や食べ方のヒント

臭みを取るため、加熱前に塩か酒を振りましょう。煮魚にする時はショウガや梅干しを加えると、臭み取りの効果に加えて旨みもアップします。

ウナギ

旬…8~12月頃

ウナギ

ウナギは養殖と天然で旬が異なり、養殖ものは7~9月、天然ものは8~12月に脂がのって美味しくなります。
皮膚や粘膜を強くするビタミンAの含有量が非常に多く、疲労回復に効くビタミンB1も含まれていることから、胃腸の病気や夏バテ対策に役立ちます。

調理や食べ方のヒント

パック入りの蒲焼きは皮を下にして酒少々を振り、ラップをふんわりとかけて電子レンジで温めるか、フライパンに蓋をして蒸し焼きにすると、身がふっくらして柔らかくなります。

カキ

旬…11~2月頃

カキ

カキは養殖ものが一般的ですが、夏には産地で天然の岩ガキを見かけることもあります。
肝機能を高めるグリコーゲン、血中のコレステロール値を下げて動脈硬化を予防に役立つタウリンが豊富。鉄や亜鉛などのミネラル類もたっぷり含まれていることから、栄養豊富な「海のミルク」と呼ばれます。

調理や食べ方のヒント

カキのむき身は、ヒダの間に砂や殻などの汚れが付着していることがあります。大根おろしをまぶして優しくなじませるように混ぜて洗うと、大根おろしが砂や殻などを吸着して、楽に汚れを取り除くことができます。

カツオ

旬…3~7月、9~11月頃

カツオ

旬が2回あり、春から初夏にかけて日本近海を北上するものを「初ガツオ」、秋に脂をたくわえて南下するものを「戻りガツオ」と呼びます。
カツオは体内で生成できない必須アミノ酸をバランスよく含む良質のたんぱく源。鉄やビタミンB群も多く、代謝をうながしたり、貧血を予防したりする働きがあります。

調理や食べ方のヒント

脂がない初ガツオはスッキリした味わいを、戻りガツオは脂の旨みを存分に味わえます。新鮮なものはたたきや刺身にすると美味。

カニ(ズワイガニ)

旬…11~2月頃

カニ(ズワイガニ)

ズワイガニのオスは「越前ガニ」や「松葉ガニ」などの別名があり、ぷりぷりとした身の美味しさで知られる高級食材です。
栄養面ではたんぱく質が多く、代謝にかかわるビタミンB1やナイアシン、貧血予防に効くビタミンB12などのビタミンB群も豊富です。

調理や食べ方のヒント

生きている新鮮なカニが手に入ったら、大きめの鍋の湯を沸かして4%の塩とカニを加え、沸騰後16分くらい茹でて粗熱をとってから食べましょう。茹でる時に甲羅を下にして入れるとミソの流出を防ぐことができます。

カレイ(マガレイ)

旬…4~10月頃

カレイ(マガレイ)

カレイの旬は夏ですが、冬に出回るメスの「子持ちガレイ」も美味で人気があります。
良質のたんぱく質、骨を丈夫にするビタミンD、糖質と脂質の代謝をうながすビタミンB2を多く含みます。また、コレステロール値を下げるタウリンも含まれ、動脈硬化の予防に役立ちます。

調理や食べ方のヒント

身の味が淡泊なので濃いめの煮つけがおすすめ。少な目の煮汁で短時間で煮立たせましょう。
身が崩れやすいため、鍋に入れたら裏返さないようにしてください。

サケ(白サケ)

旬…7~12月頃

サケ(白サケ)

サケの仲間の中でも、流通量の多いのが白サケ。夏は脂がのったものが出回り、秋になるとやや脂は少ないですが、価格がお手頃になります。
カルシウムの吸収をうながすビタミンDが多く、含有量は白身魚の中でもトップクラス。たんぱく質をアミノ酸に分解するビタミンB6も豊富です。

調理や食べ方のヒント

定番の塩焼きやフライのほか、ホットプレートでサケと野菜を焼き、バターや味噌で味付けする「ちゃんちゃん焼き」なども。皮の部分にはコラーゲンが含まれているので、残さず焼いて食べましょう。

サバ

旬…10~2月頃

サバ

サバにはマサバ、ゴマサバなどがあり、マサバは秋から冬に旬を迎えますが、ゴマサバは1年を通して味が安定しています。
たっぷりと身に脂がのっており、不飽和脂肪酸のEPAとDHAが豊富。中性脂肪を低下させ、脂質異常症や動脈硬化の予防にもってこいです。ほかにもビタミンB群・Dを多く含みます。

調理や食べ方のヒント

塩焼きが定番ですが、独特の臭みを抑えるなら味噌やショウガ、酢などを使った煮物もおすすめです。できるだけ新鮮なうちに調理しましょう。

サンマ

旬…9~11月頃

サンマ

秋の味覚の人気食材。店頭に並び始めるのは夏ですが、秋になると味がよくなり、安価で大量に出回ります。
旨みの濃い脂の部分は中性脂肪を下げる不飽和脂肪酸のEPAやDHAで、生活習慣病の予防に。
さらに造血作用のあるビタミンB12も多く含まれています。

調理や食べ方のヒント

塩焼き、蒲焼、炊き込みご飯などの和食はもちろん、トマトと相性がよいのでトマト煮込みにしたり、焼いたサンマにトマトソースをかけても美味。加熱の10分くらい前に塩を振ると生臭みが抜け、旨みも損ないません。

タコ(マダコ)

旬…6~8月頃

タコ(マダコ)

通年美味しいタコですが、瀬戸内産のマダコが産卵期を迎える初夏から夏にかけて市場に多く流通します。
栄養面ではタウリンやカリウムが多く、タウリンはコレステロール値を下げる作用が、カリウムはナトリウムの排出をうながす作用があるため、生活習慣病の予防に役立ちます。また、抗酸化成分のビタミンEも豊富です。

調理や食べ方のヒント

新鮮な生のものが手に入ったら、3~4ミリのそぎ切りにして刺身やマリネで食べましょう。
茹でる場合は、大根と一緒に茹でるとタコの身がかたくなりません。

ブリ

旬…12~2月頃

ブリ

養殖ものが通年出回りますが、天然ものは冬に旬を迎えます。お腹にたっぷりとのった脂には不飽和脂肪酸のEPAとDHAが含まれており、血中脂質を減らすなど動脈硬化の予防に役立ちます。
強い抗酸化成分のビタミンE、血液のもとになる鉄も多く含有します。

調理や食べ方のヒント

塩焼きや照り焼きにする時は、加熱前に塩を振って10~20分程度置くと、臭みがとれて旨みも凝縮します。

マグロ(クロマグロ)

旬…10~2月頃

マグロ(クロマグロ)

国産の天然クロマグロの旬は冬。ただし冷凍もの、養殖ものが圧倒的に多いため、旬を意識することはほとんどありません。
脂質が多いトロには生活習慣病の予防に役立つEPAやDHAが豊富に含まれています。赤身の部分は脂質が少ない代わりに高たんぱくで、代謝をうながすナイアシンが豊富です。

調理や食べ方のヒント

刺身や寿司ネタで人気のクロマグロ。単に刺身しょう油で食べるだけではなく、トロをたたいて「ネギトロ」にしたり、赤身をサクのまま漬けしょう油に染み込ませた「マグロ漬け」にしたりとアレンジも楽しめます。