【専門家執筆】知らないと損!?長期優良住宅認定制度と得られるメリット

2017年7月1日

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さまざまな税制優遇が適用される「長期優良住宅認定制度」。そのメリットやデメリット、申請の手順について解説していきます。



長期優良住宅認定制度とは

この制度は2006年6月に施行された住生活基本法をもとに2009年の6月に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいた制度になります。
この制度の目的は長期にわたって住宅の状態を良好に保てるように講じられた優良住宅を建設することとしており、日本の住宅事情の象徴であるスクラップアンドビルドの考え方を改め、長持ちする家の建築を推進させるためのものでもあります。
そのため、構造躯体の劣化対策や耐震性、維持管理や更新の容易性、省エネルギー性にそれぞれ一定の性能基準が定められています。

長期優良住宅のメリットとは

主なメリットを簡単にあげると次のようなものになります。
・所得税の住宅ローン控除額が多くなる
・住宅ローン利用がない場合、所得税の投資型減税を受けられる
・登録免許税の軽減が受けられる
・不動産取得税の控除額が多くなる
・固定資産税の軽減が増える
・フラット35Sの利用、金利優遇が受けられる

逆にこの制度のデメリットもありますので、簡単にあげてみましょう。
・申請にコストがかかる
・ハウスメーカーや工務店などの打合せに手間がかかる
・建築費のコストが増える
・実際は不透明であるが、完成後のランニングコストがかかる
・建物着工後の検査は行っていない
・長期優良住宅だからといって施工品質がいいとは言いきれない

以上のように、この制度を利用すれば多くの税制面での優遇がありますが、施工品質の面において、着工後の検査制度はないので、長期優良住宅は安全かつ品質の良い住宅になるとは言い切れません。
また、制度利用による建築コストも増えますので、費用対効果は慎重に計算しておくべきです。

長期優良住宅認定の申請手順

この制度の認定申請は工事着工前に行うもので、工事着工後には申請はできませんので、建てる前に方向性を決めて事前準備をしておく必要があります。

現在主要となっている「申請者(建築主)が評価機関の審査を経て、所轄行政庁へ申請するケース」について説明いたします。

①申請者(建築主)が登録住宅性能評価機関の技術的審査を受けます。

登録住宅性能評価機関の審査が完了すると、適合証が交付されます。

②申請者(建築主)が適合証を添付して所管行政庁に認定申請をします。

所管行政庁にて居住環境等の審査が完了すると、認定通知が交付されます。

※認定申請には他にも方法があります。

まとめ

長期優良住宅の目的は「長期にわたって快適に暮らせる家づくり」です。
申請や住宅自体の建設にコストがかかり、また建物完成後も定期的に検査をする必要性があります。
したがって、今後、家を建てたいと考えている人は、どんな特徴を備えた家にしておきたいのかを明確にしておくことが重要でしょう。
優遇税制等が目につきがちですが、本来の目的をよく理解した上でこの制度を利用するべきでしょう。

【著者プロフィール】

寺岡 孝

寺岡 孝(不動産コンサルタント)
大手ハウスメーカーに20数年勤務した後、2006年にアネシスプランニング株式会社を設立。
住宅の建築や不動産購入などのあらゆる場面において、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行っている。
生涯に一度とも言われる住宅建築や不動産購入において、「納得」や「安心」を実感できるようにしていただくためには、「中立的な立場の専門家によるアドバイスが必要」と考え、関東近郊を中心に住宅建築や不動産購入など、住まいにまつわること全般のコンサルティングを行う。

 


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