備えあれば憂いナシ!リスクとその対応|はじめての不動産投資[パワーアップ編]

2013年4月15日 更新

ゼロから始める不動産投資をナビゲート!はじめての不動産投資[パワーアップ編]

備えあれば憂いナシ!リスクとその対応

いざという時に焦らないために

リスクのない投資は存在しません。不動産投資で予想されるリスクとはどのようなものなのでしょうか。あらかじめリスクと対応策を学び、いざという事態に備えましょう。

その1 空室リスク
不動産オーナーが最も心配するのは、この空室リスクでしょう。不動産は入居者がいなくても管理費や固定資産税などの経費が発生しますから、入居者がいなければ収支はマイナスになってしまいます。
空室リスクを避ける最大の対策は、借り手にとって魅力的な物件に投資することですが、蓋を開けてみれば思ったほど入居者が集まらない……という時は、次の方法を検討してみましょう。
・家賃を相場より安く設定する・リフォームで条件を改善する・敷金や礼金を抑える
いずれも思い切った決断が必要ですが、長期間にわたって入居者がいない状況を変えるためには、今より多くの人の目に止めてもらう必要があります。
上記のどの方法を選択するかについては、仲介する不動産会社に相談してみてください。言うまでもなく不動産会社は、部屋探し中のお客さんの反応を間近で見ているのです。物件を下見して、どの設備に不満を漏らしていたか、家賃がいくらなら決断してくれそうだったか……そういった借り手の動向をチェックしている不動産会社なら、客観的なアドバイスをもたらしてくれるはずです。
家賃相場、設備、敷金・礼金
その2 家賃滞納リスク
「家賃滞納なんて、現実的にありえるの?」と思われるかも知れませんが、家賃滞納のトラブルは意外と多いもの。原因として、入居者の生活が不規則になっていたり、突発的な用事などで忘れられていたりするケースが大半ですが、オーナーにとっては深刻な悩みの種になってしまいます。
家賃滞納を避けるためには、「家賃保証制度」を利用する方法があります。これはオーナーが所有する物件を専門の業者が一括して借り受け、入居者の有無にかかわらず、定額の家賃を保証する仕組みです。この方法なら、オーナーは借り手が見つからなくても悩む必要はありません。
また、マンションやアパートの「管理代行制度」を利用して、業者に家賃の不払いや滞納の督促を行ってもらうのも一法です。
家賃保証制度は新築物件に対して、期限を定めて行われる場合が多いようです。家賃保証制度の期限が過ぎたら、管理代行に移行して、引き続き家賃滞納を防ぎましょう。
家賃保証制度のシステム
その3 原状回復リスク
退去によって空室になった物件は、汚くなったところを原状回復することになります。この時の原状回復の費用を、オーナーが負担するのか、それとも入居者が負担するのかについてトラブルが起こる場合があります。
原状回復をめぐるトラブルを回避するためには、契約時に双方がどこまでの範囲の原状回復を負担するのかを、しっかりと確認しておく必要があります。そしてその際に参考にしたい目安が、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。
このガイドラインでは、入居者が負担する原状回復について次のように定義しています。
入居者が負担する原状回復について
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」より
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun.pdf
上記のガイドラインに沿った原状回復のケースですと、入居者が普通に気を配って住んでいた場合の部屋の汚れの復旧については入居者の負担ではありませんが、普通ではない使い方(壁を破る、畳やフローリングに煙草などで穴をあけるなど)をしてできた損耗・毀損は、入居者の負担になると判断されます。オーナーが負担する原状回復とは、経年変化や通常損耗(例えば家具の設置によるカーペットの凹みや日焼けによるクロスや畳の変色など)による汚れです。
・オーナー負担・入居者負担
繰り返しますが、原状回復をめぐるトラブルを避けるためには、入居者と契約を結ぶ際に物件の状況についてお互いが把握した上で、どの範囲までの復旧を負担するのかを説明・確認することが大切です。また、退去時には管理業者に損耗・毀損の度合いなどを念入りにチェックしてもらいましょう。
さらに各自治体が定めるガイドラインの代表例として、東京都の「賃貸住宅紛争防止条例(東京ルール)」を紹介します。東京都のガイドラインでは、契約前に宅地建物取引業者(不動産業者)が下記の項目を説明することを義務づけています。こちらもぜひ参考になさってください。
東京都の条例説明事項
東京都都市整備局「住宅政策推進賃貸住宅紛争防止条例~東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例~」より
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_seisaku/tintai/310-0-jyuutaku.htm
ここで挙げたリスクは、オーナーのちょっとした注意や努力、工夫などで軽減させることも可能です。不動産投資にはリスクはつきものですが、適切な対応を心がけていれば不安や悩みも少なくなります。