物件の収入とコストの話|はじめての不動産投資[実践編]

2013年4月15日 更新

ゼロから始める不動産投資をナビゲート!はじめての不動産投資[実践編]

物件の収入とコストの話

「利回り」の仕組みを覚えておこう

不動産投資の世界では、よく「利回り」という言葉が出てきます。利回りとは、簡単に言うと「投資した額に対して、1年間でどれ位の収益を生みだすのか」を数値化したもの。利回りの高い物件は収益を上げやすく、利回りの低い物件は収益を上げにくいのですから、オーナーの懐具合を豊かにするもしないも、この利回り次第という訳です。

ところでこの不動産投資の利回りには、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。まずはこの違いから説明していきましょう。

「表面利回り」の仕組み

表面利回りは、物件の購入価格に対する年間の賃料収入で求めることができます。計算式は次のとおり。

表面利回り=賃料収入÷物件価格×100

通常の不動産投資の物件広告にある利回りは、この表面利回りが記載されています。

「実質利回り」の仕組み

表面利回りが物件の購入価格に対する収益を表すのに対して、実質利回りは、物件の購入にかかる経費や購入後の経費なども合わせた実売価格で計算した利回りです。実質利回りの計算式は次のとおりです。

実質利回り=(賃料収入−(管理料+修繕積立金+固定資産税など))÷(物件価格+諸経費)×100

これだけではありません。「空室がなかなか埋まらない」「突然の修理費が発生した」「家賃を上げる(下げる)」といった出来事があれば、実質利回りはその都度変化していきます。物件の利回りを考える時には、いろいろな可能性を視野に入れて計算してみると良いでしょう。物件の利回りについて考える時は、表面利回りではなく、この実質利回りを見て検討する必要があります。

ローンを組んで「レバレッジ」を活用

不動産投資をする上で、覚えておきたいキーワードの一つが「レバレッジ」です。不動産オーナーの多くはローンを組んで投資用物件を購入しますが、それはこのレバレッジを使って収益を上げるためです。

レバレッジの語源は「てこ」を意味するleverです。小さな力で重いものを動かす「てこの原理」は有名ですね。不動産投資でも、この「てこの原理」つまりレバレッジを使うと、少ない自己資金で大きな収益を上げることができます。

具体例を挙げてみましょう。150万円の年間賃料収入が見込める2000万円の物件を、全額自己資金で購入したとします。

少ない資金で大きな収益!
【全額自己資金で投資※レバレッジを活用しない】

利回り7.5%

※ここでは計算を分かりやすくするため諸経費を含んでいないので注意してください!

次はこの物件を、1,500万円のローン(借入金の金利は3%、返済期間は25年)を組んで購入してみましょう。自己資金は500万円です。

【自己資金500万円で投資※レバレッジを活用】

利回り13%

2,000万円もの自己資金を用意するためにはそれなりの時間と労力が必要ですが、ここではローンというレバレッジを使った結果、自己資金500万円で利回りが高くなったという訳です。

ただし、このレバレッジについては金利上昇のリスクが存在することも覚えておきましょう。極端な例えですが、金利が10%にアップすると年間の返済額は163万円になり、150万円の賃料収入を上回ってしまいます。利回りだけを追求してレバレッジを高くしてしまうと、金利のわずかな上昇によって赤字経営に陥ってしまう可能性もあるということです。金利上昇リスクを避けるためには、固定金利型のローンを組むなどの対策も考慮すると良いでしょう。

実際の費用はいくらかかる?

物件そのものの価格とは異なり、不動産投資にかかる諸経費はなかなか見えにくいものです。諸経費には、物件購入時にかかる「イニシャルコスト」と、購入後にかかる「ランニングコスト」の2種類があり、以下のようになっています。

イニシャルコスト(物件購入時にかかる費用)の例
建物に対する消費税 土地代金には消費税がかかりませんが、建物に消費税がかかります。通常は販売価格に含まれています。
印紙代金 不動産売買契約書や金銭消費賃貸契約書に添付します。代金は、物件価格が5,000万円までなら代金は不動産売買契約書に添付する場合で1万5,000円、金銭消費賃貸契約書に添付する場合で2万円です。
登記料 不動産の所有権の登記を行う際、登記印紙代と司法書士への報酬が発生します。
ローン手数料 金融機関によって金額が異なります。
保証料 ローン保証会社に支払います。ローンの返済が困難になった場合、保証会社が代わりにローン債務を弁済します。
ローン手数料 金融機関によって金額が異なります。
火災保険料・地震保険料 万一の火災や地震などに備えて加入します。
固定資産税清算金 不動産売買の契約を締結した日から、固定資産税が発生します。
不動産取得税 物件がある都道府県より納税通知書が送付されます。
仲介手数料 物件の仲介をしてくれた業者に対して、購入価格の3%+6万円を上限として手数料を支払います。最近では、この仲介手数料を割引にしたり、無料にしたりする業者もあるようです。
ランニングコスト(物件購入後にかかる費用)の例
借入金元金・借入金利息 ローン借入先の金融機関に返済を行います。
管理費(管理委託料) 管理会社に支払います。通常は家賃収入の約3~5%が目安です。
修繕費(修繕積立金) 修繕を目的にした費用です。
火災保険料・地震保険料 万一の火災や地震などに備える保険です。
固定資産税 年に1度一括で納めるか、年4回の分割にするか選択できます。