ドロボー(泥棒)の心理と行動パターンを読む

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2013年10月7日 更新

ドロボーの心理と行動パターンを読む

ドロボーの行動を学んで対策を!

最近の侵入犯罪の傾向が分かったら、次は、ドロボーがどのような心理で犯行に及ぶのかチェックしましょう。ドロボーの行動を知ることで、対策も立てやすくなります。

事前に下見をする

ドロボーが行き当たりばったりで住居に侵入することはなく、ほとんどの場合、犯行前に下見を行います。下見をする際のポイントは次のとおり。

人通りが少なく、監視性が低いかどうか
侵入口があるか
逃走経路があるか
家人は留守が多いか
防犯意識は低いかどうか
金品がありそうかどうか

大規模な窃盗グループになると、下見役が何日もかけてターゲットとなる住宅の様子をうかがうケースもあるようです。

ドロボーの服装アレコレ

当然のことですが、一目で怪しいと分かる服装で犯行に及ぶことはありません。ネクタイにスーツ姿のサラリーマン風や、ジーパン、ジャンパーなどの普段着姿、作業着姿など、道を歩いていても違和感のない服装がほとんどです。つまり、外見からドロボーを見破ることはまず無理と考えた方が良いでしょう。

侵入時の道具はドライバーなど

ドロボーが住宅に侵入する時は、身近な工具を使うケースが多いようです。代表的な工具はドライバー。これは、窓ガラスや面格子を破る時に使われます。また、ドアをこじ開ける時にはバールが使われます。

もしも犯行中に家人に見つかった場合、これらの侵入道具が凶器となるおそれもあります。

ホームセンターなどで普通に購入できるドライバーが侵入道具に!

ドライバー

10分以内で犯行を済ませる

空き巣の犯行の目安は「侵入3分物色5分」と言われています。警視庁の調べによると、空き巣のほとんどが犯行時間を「10分以内」としており、家人がちょっと出かけたスキや、食事や昼寝などで油断したスキに住宅に侵入し、犯行に及んでいます。

なお、侵入する時に時間がかかればかかるほど人目につくリスクが高くなりますから、侵入に5分以上かかると犯行をあきらめることが多くなるようです。

最も多い侵入手段は「無施錠」

ドロボーの侵入手段として多いものは、一戸建て、集合住宅ともに「無施錠」がトップです。つまり、侵入被害に遭った人の大勢の人が、「あの時、きちんと戸締まりをしていたら……」と後悔しているということになります。

その次に多いのが、窓などの「ガラス破り」。2000年頃に多発したピッキングによる犯罪は数が少なくなりましたが、代わりに合い鍵や、錠そのものを破壊するような方法が目立っています。

これは、工具で鍵穴を破壊した例。ものの数分で、簡単に錠が破られます。

工具で鍵穴を破壊した例

侵入犯罪の侵入手段(2012年)

一戸建ての認知件数 合計43,833件

集合住宅(4階建て以上)の認知件数 合計5,606件

集合住宅(3階建て以下)の認知件数 合計16,164件

ドロボーが犯行をあきらめる理由

ドロボーは盗みのプロですから、決して無茶な行動はしません。犯行が難しいと分かれば、あきらめて撤退します。ドロボーが犯行をあきらめる時は、以下のような理由があります。

近所の人に見られたり、声をかけられた
ドアや窓に補助錠がついていた
犬を飼っていた
ホームセキュリティシステムがついていた