プロが伝授!リフォーム成功の秘訣(後編)

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中古住宅購入者のうち、1年以内にリフォームをした人(予定含む)の割合は*55.6%。つまり中古住宅を買うなら、何らかのリフォームを施すことは当たり前になりつつあるようです。そこで前回はリフォームを手がける(株)アーバンホームの池田さん、豊﨑さんに「リフォーム前の段取り」や「業者の選び方」といったことをお伺いしました。今回はその後編として「リフォームに向いた中古住宅とは?」「低価格でも満足度の高いリフォーム方法」などをご紹介します。 *出典:国土交通省

アーバンホーム池田氏・豊﨑氏 中古住宅購入者のうち、一年以内にリフォームした人の割合(予定含む)

リフォームに向いた中古住宅はどんな物件ですか?

リフォーム向きの中古住宅には4つの条件があると思います。
1つめは「建築確認申請書の通りに建てられている」ということです。この書類は売主さんが持っているはずです。実はこの書類通りではない家もあるのです。特に10年以上前に建てられた物件は、今ほど役所の検査が厳しくなかったので、いいかげんなものも少なからずあります。確認したい部分は「書類通りの広さに建てられているか」です。図面では6帖間なのに実際は8帖間といった場合は、建て直す際に狭くしなければなりません。
また、住んでいる間に増改築しなくても、将来売却することになれば、売りにくくなる条件にもなります。それにそのような工事を請け負う業者が建てた家では、構造もしっかりしているか不安になりますよね。

総2階・切妻屋根・寄棟屋根の例
総2階・切妻屋根・寄棟屋根の例
2つめは「できるだけシンプルな形状」ということです。戸建てなら総2階の切妻や寄棟屋根が理想です。屋根や外壁に凹凸のある複雑なデザインは、見た目は良いのですが、凹の部分に雨水が溜まりやすくなるので、雨漏りや浸水の原因になることがあります。また屋根の勾配は、ある程度あった方がベターです。もちろんしっかり施工され、メンテナンスが行き届いた物件なら複雑なデザインでも問題はありません。

3つめは「地盤調査と地盤改良を受けている」ということを確認していただきたいと思います。今でこそ家を建てる前の地盤調査は当たり前になっていますが、10年ほど前までは、それほど一般的ではありませんでした。地盤が弱いのに改良をしていないと、不同沈下などの原因になります。もし調査済みでなければ、現在建っている家の周りを調査しましょう。それで十分強度が分かります。家を建てた後でも地盤補強のやり方はあります。また、昭和56年5月以前の木造建築は、建築基準法の改正前に建てられているので、耐震強度に不安があります。そのような物件は耐震診断済みかどうかも確認しましょう。耐震診断をしていなかった場合は、管轄の市区町村に診断の依頼をすれば、ほとんどは無料または一部負担で行ってくれます。

上記すべてのお宅にリフォーム了解が必要な場合も…。
上記すべてのお宅にリフォーム了解が必要な場合も…。

4つめは「自由度の高いマンションのリフォーム規定」です。以前工事をさせていただいたマンションのリフォーム規定に、両隣だけでなく、上下とその左右の合計8世帯に押印をしてもらい了解を得ること、というものがありました。そのため施主様は工事前に疲れ切ってしまいました。
このほかに「工事の曜日・時間帯の指定」「フローリングの質などに制約」「エレベーター使用の届出と許可」といった規定を聞いたことがあります。これらも事前にしっかり確認しないと後で後悔しそうですね。

低価格でも満足度の高いリフォームをする方法はありますか?

なにより知識と経験豊富なリフォーム業者を選ぶことだと思います。リフォームの施工方法は無限にあります。たとえば「断熱性の高い窓に替えたい」というご希望の場合、サッシごと交換すれば13万円くらいかかります(横900mm×縦900mmの場合)。しかもサッシの交換は外壁を削る工事を伴うので、浸水の恐れも生じます。それが元からあるサッシの内側にもう一枚設置する内窓にすれば、およそ6万円で済みます。

リフォーム例

これなら外壁を傷つけないので、浸水の心配はありません。また階段が汚れたり、傷が付いている場合には、階段の上からかぶせて新品同様に見える部材もあります。当然階段ごと取り替えるより、格段に安く仕上がります。リフォーム業者がこのような部材を知っているか、いないかで費用はまったく変わってきます。このような理由からも業者の知識と経験は大事だと思います。

あとは最初に決めた優先順位からブレないことです。リフォーム工事をし始めると「キッチンをやるなら、同じ水まわりのトイレも、おフロも」と、どんどん交換部分を増やしていきたくなるものです。しかしそれではいくら予算があっても足りません。事前に家族でよく話し合い、「この部分を新しくする」と決めたらそこからブレないことが予算内に収めるコツです。工事の途中で、なし崩し的に予算を増やしてしまうと、「ここまでやる必要はなかったかも」と後々の後悔につながる原因にもなります。

また実際のリフォーム料金は工事が始まってみなければ分かりません。たとえば「クッションフロアをはがしてみたら下地が凸凹で、平らにする作業が必要だった」、「壁を壊したらシロアリの被害があったので、薬剤処理をした」といったケースもあるからです。このような想定外の値上がりを見越して、予算は少し多めに見ておいた方がいいと思います。

では広告などに出ている料金でリフォームすることは難しいのでしょうか?

多くの場合は難しいと思います。広告などで見る料金は最低料金と理解すればいいでしょう。つまりユニットバスだったら、現状もユニットバスで簡単に交換できる、といったケースです。でも実際におフロをリフォームするお客様宅の多くは、タイル張りの浴室です。丁寧にタイルをはがしていったらとても広告の料金ではできないはずです。それに場所によっては既成のユニットバスのサイズに合わないこともあるので、浴室の面積を広くする工事が発生することもあります。先ほどもお話しましたが、リフォームの現場ではこのような想定外のことが頻繁にあります。ですから広告の料金を基準にするのではなく、複数の業者に現場を見てもらい、見積もりを取って、実際の料金を見比べることをおすすめします。でも金額が安いだけでは満足度の高いリフォームにはなりませんね。

見積書を提出してもらう際には、営業担当の説明をよく聞いて、提案力もよく見極めてください。どのような施工方法か、部材は何を使用するか、どのように便利になるか、不便になることはないのかなどです。本当に良い営業担当なら、先ほどの想定外の値上がりに関しても「壊してみて○○のようになっていたら、プラスで△万円ほどかかります」といった具合に先回りして説明してくれるはずです。結局、リフォーム成功の秘訣は、このような良い営業担当に出会えることだと思います。

取材・文/椎名前太
取材協力/株式会社アーバンホーム

>>次回は「プロが伝授! 新築住宅成功の秘訣」をご紹介します。


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