2017年8月8日 更新
ハロウィーンはもともとアメリカなど英語圏のお祭りで、本来は秋の収穫への感謝と魔除けの意味合いを持つ宗教行事ですが、現代では宗教的な部分が薄れ、民間行事として知られています。
ハロウィーンの日には、お化けや魔女に仮装した子どもたちが近所を一軒ずつまわり、「トリック・オア・トリート」と声をかけてお菓子をねだる風習があります。家々でも、ジャック・オー・ランタンと呼ばれるカボチャのランタンやガイコツなどを飾りつけて、お祭り気分を盛り上げます。
日本ではこの10~20年の間に、子どもがいる家庭や若者の間で急速にハロウィーンが広まりました。
古代ケルトで、夏の終わりと冬の始まりを意味する10月31日の夜の「サムハイン祭」が起源といわれています。サムハイン祭はケルト人の新年の祝祭であると同時に、冬の前に訪れる悪霊をはらう行事でもありました。
また、翌日の11月1日はキリスト教の聖人と殉教者を記念する「諸聖人の日」であり、現在のハロウィーンは、ケルトのサムハイン祭と諸聖人の日が結びついたものと考えられています。ハロウィーンの語源は、諸聖人の日の昔の名称であるall hallowにeve(前夜)を加えた「オールハロウズ・イブ」の短縮形です。
- ジャック・オー・ランタン
ハロウィーンの象徴ともいえるジャック・オー・ランタンは、カボチャをくりぬいて目・鼻・口をつけ、内側にロウソクを立てたランタンの飾り物です。
ジャック・オー・ランタンのルーツに、生前に悪魔をだまして死んでも地獄に落ちないという契約をとりつけた「鍛冶屋のジャック」の伝説があります。ジャックは死後、天国にも地獄にも行けずにカブをくりぬいたランタンを手に世界中をさまよっているといわれ、本来のジャック・オー・ランタンはカブを用いたものでした。この習慣がアメリカに伝わると、アメリカでよく採れるカボチャのランタンが主流になり、ほかの国々にも広まりました。
- トリック・オア・トリート
仮装した子どもたちが家々をまわって唱える言葉で、「お菓子をくれないといたずらをするよ」という意味。もともとアメリカ東部やカナダでは、クリスマスになると仮装して食べ物や飲み物を集める「ベルスニクリング」という風習があり、ハロウィーンのトリック・オア・トリートの原型になったといわれています。
- ハロウィーンのリンゴ
10月に収穫期を迎えるリンゴはハロウィーンとの関わりが深く、リンゴを使った料理や数々の余興が登場しました。
有名なものでは、たらいの水に浮かべたリンゴを口でくわえて取る「アップル・ボビング」というゲームや、リンゴを半分に割り、断面に見える種の数で運勢を占う風習などがあります。
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