2017年8月8日 更新
7月7日の夜に、織姫と彦星が天の川をわたって年に1度だけ会うことが許される七夕伝説。このロマンチックな伝説にもとづいて、子どもたちが笹竹に願い事を書いた短冊や飾りをつけて星に願いを込める行事が七夕です。
現在は7月7日に行われることが多いのですが、地域によっては1月遅れの8月7日に七夕を祝うところもあります。
古代中国では、織姫と彦星の七夕伝説と、機(はた)織りが巧みであった織姫にあやかり書道や裁縫の上達を願う「乞巧奠(きっこうでん)」の行事があり、奈良時代に日本に伝わりました。
また、日本では古来より、人里離れた水辺で機を織りながら神を迎える「棚機津女(たなばたつめ」の伝説がありました。棚機津女の伝説が中国の七夕伝説や乞巧奠と結びついて現在のような七夕の行事になったといわれています。
七夕とは「7月の夜」の意味で、本来は「しちせき」と読みますが、日本の棚機津女の伝説から「たなばた」と呼ぶようになりました。
- 織姫星と彦星
織姫星は琴座の1等星ベガで、彦星は鷲座の1等星アルタイルです。旧暦7月7日の宵の空には、この2つの星が天の川をはさんで明るく見えることから、七夕伝説が誕生したと考えられています。
けれども現在、多く行われている新暦7月7日の七夕は梅雨の最中のため、晴れわたった空で織姫星と彦星を眺めることは難しいものです。昔の人たちが眺めた本来の七夕の星を見るなら、旧暦7月7日に近い日の夜空を見上げるのがおすすめです。
ちなみに七夕の空と雨は関係が深く、「七夕の夜に雨が降らないと病気が流行る」「笹竹の短冊が濡れるほど雨が降るよい」といった伝承も各地に残っています。
年 | 新暦 |
---|---|
2017年 | 8月28日 |
2018年 | 8月17日 |
2019年 | 8月7日 |
2020年 | 8月25日 |
- 笹竹
笹竹に願い事を書いた短冊をつける習慣は、江戸時代の頃に始まりました。笹竹はまっすぐ天に向かって伸びる生命力の象徴であり、神様が降りる目印という意味もあります。かつては七夕の笹竹を高く立てるほど願い事が叶うとされ、高い屋根などに立てられました。
- そうめん
七夕を祝う料理にそうめんがあります。昔は米粉と小麦粉を練った縄のような形の「索餅(さくべい)」というお菓子を食べていましたが、次第に形状の似ているそうめんに代わっていきました。
七夕に食べるそうめんは「鬼のはらわた」などともいわれ、これを食べると邪気をはらい、病気を防ぐとされています。
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最終更新日 2024年3月15日
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