2017年8月8日 更新
女の子の成長と幸せを願うお祭りで、「桃の節句」ともいいます。
雛祭りには、宮中の婚礼の様子をあらわした雛人形を飾り、菱餅、白酒、雛あられをお供えします。また、ちらし寿司や、はまぐりのお吸い物などの料理をいただきます。
もともとは「上巳(じょうし)の節句」といい、上巳とは3月の最初の巳(み)の日のことです。
古代中国ではこの日に川に入って身のけがれをはらう禊(みそぎ)が行われていました。これが平安時代に日本に伝わり、日本に古くからあった紙の人形に厄を移して川に流す風習や、「ひいな遊び」という女の子の人形遊びと結びついて、女の子の成長と幸せを祈る雛祭りへと変化していきました。
- 雛人形
天皇と皇后をかたどった内裏びな(お内裏様とお雛様)のみの「親王飾り」や、三人官女、五人囃子などを従えた「雛壇飾り」などがあります。
雛人形には女の子の厄を引き受ける役目もあるため、「雛人形は一代限り」「女の子1人につき1組持つもの」といわれたりしますが、旧家で大切に代々受け継がれている雛人形もあるように、必ずしもこだわる必要はありません。
- 雛人形を飾る期間は?
早く飾って早く片づけるのがよく、遅くとも雛祭りの1週間前には飾りつけをして、雛祭りの翌日にしまうのが理想とされています。早く片づける説明として、「雛人形を早く片づけないと婚期が遅れる」といわれることもあります。
- つるし飾り
雛祭りの飾り物として、縁起物をつるす「つるし飾り」を行う地域もあります。
華やかで可愛らしい見た目のつるし飾りは、近年ニュースなどで取り上げられて人気が高まりました。特に静岡県東伊豆町稲取の「雛のつるし飾り」、山形県の庄内地方の「傘福」、福岡県柳川市の「さげもん」は日本三大つるし飾りといわれて、観光名所にもなっています。
- 雛祭りのお供え物
雛壇には、菱餅や雛あられ、白酒などを供えます。
- 菱餅
赤、白、緑の3色になっており、赤は魔除け、白は清浄、緑は健康をあらわしているといわれます。
- 雛あられ
雛あられの形や味は地域によって違いがあり、関西ではもち米が原料で塩または醤油味。関東では米粒を炒って砂糖で甘みをつけたものが一般的です。
- 白酒
甘い香りの白酒は江戸時代に登場したお酒です。江戸以前は酒に桃の花を浮かべた「桃花酒」が飲まれていました。
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