災害【地震・火災・台風】に強い家に住む!台風・強風・豪雨に強い家(対策・屋根材)

災害に強い家に住む !

2013年6月6日 更新

安全を高める

災害別に見る安全住宅のポイントとは?「台風・強風・豪雨に強い家」

初夏から秋にかけて訪れる台風や、竜巻を含む強風、そして近年のヒートアイランド現象が一因する「ゲリラ豪雨」など、風雨の被害は後を絶ちません。これらの災害から家を守るポイントを探っていきましょう。

台風・強風・豪雨によって我が家はどんな被害を受ける?

  • 突風で屋根材が飛ぶ台風や強風によって家が倒壊する例は少ないですが、化粧スレートなどの屋根材が吹き飛んでしまう可能性があります。
  • 風雨によって家の中が水浸しに台風や強風で窓ガラスが割れて、風雨が家の中に直接吹き込んでしまう状態です。こうなると風雨が通り過ぎるまで生活が困難になってしまいます。
  • 床上・床下浸水台風や豪雨で河川の氾濫や増水が起こり、住宅の床より上に浸水すれば「床上浸水」、床上には至らないものの、住宅が浸水した場合を「床下浸水」と言います。

台風や強風でも飛ばされない屋根材は?

住まいの風対策と言えば、それまでは台風銀座と言われる沖縄をはじめ、九州、四国が中心と考えられていましたが、2012年5月に茨城県と栃木県で竜巻が発生し、関東地方全域で死傷者や建物の倒壊などの被害が報告されました。

突然起こる風は、人だけでなく、建物にも大きな被害を与えます。風による被害で最も深刻なものは、屋根材などの家の一部が吹き飛ばされてしまうこと。家へのダメージも深刻ですが、近隣への損害も心配です。

台風や強風でも飛ばされない

台風などで屋根材が飛ばされないようにするためには、化粧スレートや金属などの軽い屋根材を避けて、瓦などの重い屋根材を使用し、さらに固定具でしっかり留めつけを行う方法が有効です。留めつけがしっかりしていれば、もしも地震が起こっても落下被害を低減することができます。

風の被害は地域や地形によってさまざまですから、家づくりや家えらびの候補地がどのような屋根材が適しているか、あらかじめ不動産会社の担当者に質問しておくことをおすすめします。

台風の脅威!窓ガラスの破損を防ぐ方法

台風や強風の時に、気を付けたいものが窓ガラスの破損。ガラスにヒビが入ったり、割れたガラスが室内に錯乱したりすると危険です。

窓ガラスの破損の原因は、風圧によって割れることもありますが、風で吹き飛ばされた樹木や石、屋根材などの飛来物という場合がほとんどです。これらの飛来物はどこから飛んでくるか分からないため、油断はできません。

窓ガラスの破損

ですから、風の強い地域にお住まいの場合は耐風圧のサッシを使用し、飛来物から家を守るために雨戸やシャッターを設置すると良いでしょう。最近では見た目などの理由から雨戸やシャッターを取り付ける家が少なくなりましたが、台風が強く吹き付ける南東方向に大きな窓のある家なら、雨戸やシャッターを設置すれば安心感が高まります。

もしも雨戸やシャッターを設置しない場合でも、台風や強風の時はカーテンを閉めるようにします。これは飛来物で窓ガラスが破損した時も、部屋にガラスが飛び散るのを防止するためです。

台風の脅威!窓ガラスの破損を防ぐ方法

河川の氾濫や増水で起こる住宅の床上浸水・床下浸水などの被害は、床を高く上げるなどの方法である程度の対策をとることもできますが、何と言ってもベストは「水害が予想される地区に住まないこと」です。「我が家の災害リスクとは?」で紹介した通り、地形や地盤、過去に起きた水害を調べることによって、その地域が水害に強いかどうかを調べることができます。

例え水害の被害が少ないとされる地域に住んでいたとしても、昨今のヒートアイランド現象などの原因が積み重なって起こるゲリラ豪雨により、思いがけない時に、予測を上回る水が襲って来ないとも限りません。床上に水が浸入すると、水深20cmほどでドアが開かなくなります。強い雨が降ったら最新の天気予報をチェックするなどして、避難のタイミングを逃さないようにしましょう。
下の表で、雨量と風速の目安についてチェックしてみてください。

雨量の目安
1時間の雨量 程度の目安
10~20mm/h 雨音がうるさく感じる程度。道路や庭に水たまりができる
20~30mm/h いわゆる「土砂降り」。側溝の水が溢れだす
30~50mm/h 隣で話している声も聞こえないほど、バケツをひっくり返したように激しい雨
50~80mm/h 雨が滝のように降る。あたりの景色が見えなくなるほど
80mm以上/h 前にいる人も見えないほどの雨。土砂災害に注意する
自主避難を検討する目安
風速の目安
風速(秒速) 程度の目安
10m/s 樹木が激しく揺れ、電線が揺れる。傘をさしていると壊れるケースも
15m/s 取り付けの悪い看板が飛んでくることもある
20m/s 風上に向かって、体を傾けなければ立つことが困難。子どもは吹き飛ばされそうになる
25m/s 樹木が倒れたり、屋根瓦が飛ばされたりする
30m/s 雨戸がたわんで敷居から外れたり、屋根が吹き飛んだりする可能性がある。しっかりしていない家は倒壊の危険がある
35m/s 自動車や列車の客車が横倒しになることも
40m/s 体を45に傾けないと倒れてしまう。小石が吹き飛ぶ
50m/s 大抵の木造家屋が倒れる。樹木は根こそぎに
60m/s 鉄塔が曲がることがある

※台風の強さの程度

(表現しない) 33m/s未満
強い台風 33m/s以上 44m/s未満
非常に強い台風 44m/s以上 54m/s未満
猛烈な台風 55m/s以上

次のページでは「火災保険と地震保険の違いは?」について説明します。